マツのケガ
植栽現場では、枯れてしまったマツだけではなく、傷ついたマツにも多く出会います。
これはオイスカの植栽現場ではなく、仙台市内の植栽現場で見たもの。
170㎝ほどに成長した幹の一部が、添え木の竹(の節? そこから出ている枝を切ったその根元の部分?)によって表皮が削り取られていました。
クロマツが風で倒れないようにと添え木をしているのでしょうけれど、風で揺られるたびにこの節の部分が幹をえぐることになってしまっているようです。人間だったら血が出てきて、すぐに消毒したり、絆創膏を貼ったりして手当てをすることができますが、マツはこんなに皮がえぐられても自分ではどうすることもできません。
かわいそうだなぁと心の底から思いました。うちのプロジェクトではこんなことにならないようにしようと思いました。
こちらも仙台市内の現場で見たクロマツ。
この写真では分かりにくいかもしれませんが、枝が不自然に下に折れ曲がっているのです。これは折れ曲がっているというより、いろいろな方向に伸びていた枝の何本かが折れてなくなってしまい、下向きに伸びていた枝が残ったのではないかと推測されました。
どこかが折れてもちゃんと残った枝が頑張ってくれているのですね。
そしてもう一つはオイスカの植栽現場でみつけたもの。
分かりますか?
こちらは枝がぽきっと折れて垂れ下がっていました。でも、もしかしたら、この傷口は右上の写真のようにちゃんとふさがって、この垂れ下がった枝は不自然な方向に曲がって伸びたかのように、このまま育っていくのかも!
このマツが生えていたのは、ちょうど静砂垣が途切れている場所でした。↓
やはり風の影響は大きいのですね。
大事なクロマツたちが枯れることなく、ケガをすることなく元気に成長していくためには
いろいろな配慮が必要だと感じましたが、同時に、私が思っている以上にマツは強いのだとも思わされました。
クロマツも、人間もケガのないプロジェクトを目指します!