宮城の木材で強風対策を
2013年8月29日( カテゴリー: 海岸林あれこれ )
宮城の海岸林を案内して、がれきの活用に比べて「全く質問がない」のが、 この「ハードルフェンス」、「チップのマルチング」など、地元の木を使った海岸林再生の技法です。
木を植えることだけでなく、木を使って森林を回復することが社会的にいかに意義あることか、私たちは「ボキャ貧」を改善し、もっと伝えてゆかなければいけませんね。
「風極の地」襟裳で、木材構造物の「耐久性」について聞いてみましたが、「10年は持つ」と。
木が一定の高さになるまで幼木を保護してくれればいいのですから安心です。
私たちは既に宮城でも設置されている「ハードルフェンス」は見ていますし、
今後の幾つかの改善策も知っているので、最大の関心は「防風垣」にありました。
プロの方たちも「襟裳の成功のカギは、防風工と排水工」と重要項目に挙げました。
宮城中央森林組合の佐々木さんも、
この仕様なら「これなら他県の参入にも対抗できる」と感じたようです。
丸太と違い木材の素材も供給しやすいし、接続の金具も簡易なもの。
素材生産者にとっても大量供給しやすく、優位なのかもしれません。
この防風垣工は宮城南部で実際に使われるかわかりませんが。
ハードルフェンスと併用するかどうか、設計がどうなるか、とても楽しみです。
「木を使うことが山の整備、山を守ることにに繋がる」という理屈は、
一般消費者には伝わりにくいかもしれませんが、
ぜひ、震災復興に宮城の木材がたくさん使われて欲しいと私は思います。