植林スタート時期は??
海岸林再生プロジェクト担当の吉田です。
「いつ植林するのですか?」
プロジェクトスタート時から何度も出た質問です。
最近はさすがに少なくなりましたが。
昨年の今頃は、日々情報の収集をしていました。
1年経った今もまだ今後の植林について何も公にはなっていない状況です。
私たちは、震災直後から、海岸林が流されたところに再植林するのは自明と考え、
苗も担い手も不足が疑いない、育苗を担っていこうと取り組んできました。
海岸林の被害が甚大な宮城県南部、仙台市七北田川以南は、
国有林、県有林、市町村林、共有林、私有林の如何に問わず、
国が直轄します。「民有地直轄治山事業」と言います。
国土交通省が昨年から懸命に復旧に当たっている防潮堤工事が終わった
箇所から、林野庁は部分的にでも海岸林再造林を進める事でしょう。
昨年から抱いている私のイメージは、始まったらものすごいスピードで事業を進めるのではないかと。
目に見えるその時が来るまで、黙々と準備しているように感じます。
技術者の総力を結集したような一大事業がいつか始まります。
多くの方が「植えたい!」と希望しているその作業そのものはお祭りの様な一瞬の出来事です。
しかし、その前後には、実にさまざまな工程があります。
そういう過程をお伝えしてゆきたいし、皆さんにも一つでも多くの準備過程を体験して
いただきたいと考えています。そして、行政や林業事業体にはそういう民間の考えを伝えていきたい。
公共工事だけでなく、民間活力を導入した復旧も行われる見通しですが、
我々は国の計画実施のスピードにに歩調を合わせれるような力量を持ち
合わせていなければなりません。
国と歩調を合わせつつも、地元や協力していただいている方々の多くの期待
にも応えられるよう、私たちも大きなピラミッドの石を一つづつ積み上げるような
毎日が延々と続いています。