2024年11月7日

【山梨県支部】遊び場づくりで心のケアを目指す 能登半島地震被災地支援スタート

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  • 倒壊した家屋がそのままの状態で残されていた
    夢中になって遊ぶ子どもたち

    9月13〜16日、オイスカ山梨県支部3名が、今年1月に発生した能登半島地震で被災した石川県珠洲市や輪島市を訪問し、支部の推進する木育を通じた支援のための現地調査を行いました。この取り組みは、木育事業でつながりのある㈲一場木工所(本社:広島県)と連携して実施するもので、いまだ道路や水道などのインフラが復旧せず、家屋も倒壊したままとなっている地域に暮らす子どもたちの遊びの場をつくることで、心のケアの側面から被災地を支援することを目的としています。

    初めての訪問となる今回は、現地の状況とニーズ把握のため、子育て支援センターなど各施設で子どもたちに木のおもちゃやつみ木を体験してもらいながら、保護者や施設職員への聞き取りを実施。水が出ない、仮設住宅にも入れない人がいるという切迫した状況に不安を持つ声が聞かれる中、はじめは心のケアに関するコメントは上がりませんでした。しかし、つみ木のシャワーに始まり、片付け、振り返りまでのプログラムを組み込んだ「森のつみ木広場」や「木育ひろば」を実施した施設では、特に子どもたちの歓声が大きいばかりか、大人からの関心も高く、笑顔を見せながら一緒になって遊ぶ様子が見られました。また後日、「広場」の開催依頼も寄せられ、これまで約20年にわたる木育活動の実施で磨き上げてきた、木の温もりを肌で感じ、自然の大切さを学びながら自由な発想を促す独自のプログラムの有用性を感じることができました。

    厳しい状況が続き、現地だけの力では遊び場づくりに割く余裕がないのが実情です。そのような中で、子どもたちの心を支え、笑顔にすることが、ひいては復興に向けて被災地の人々の気持ちを明るくすることにもつながると考えています。

    今後、支部は継続的に「広場」を開催するとともに、木育レクチャーを実施し、被災地の方々がいつでも実施できるようワークショップのノウハウの移転を視野に取り組みを進めていく予定です。

    現地調査を実施後、同21日に能登半島を襲った豪雨で被害に遭われた皆さまに、心よりお見舞い申し上げます。

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