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海外ニュース
3月31日、「養蚕普及、拡大による伝統文化の復興、発展及び地域住民の生活向上支援事業」が、外務省の日本NGO連携無償資金協力(N連)に採択され、活動がスタートしました。
同事業は、フィリピン国内における生糸の供給不足や、近年の世界的なインフレや新型コロナ蔓延などによる農村住民の生活環境悪化を受けて、科学技術省所管繊維研究所(PTRI)がオイスカに協働を要請し実施されるもので、ベンゲット州・ヌエバビスカヤ州・東ミサミス州・西ネグロス州の養蚕業普及拡大とともに住民の生活向上を目的としています。
オイスカは、1989年よりネグロス州で養蚕普及プロジェクトを実施しており、生活苦を強いられた山間地の農民を対象に、養蚕の技術指導と普及に取り組んできました。オイスカ・バゴ研修センターを拠点とした研修や、日本の養蚕農家の元で学んだ研修生 OB たちが普及員や製糸技術者として活躍し、現在同州で生産される生糸は、全国生産量の90%を占めるまでの成果を上げています。
オイスカの養蚕普及支援事業の最新状況はコチラ!(スタッフブログ)
養蚕業は農村部における新たな収入源の具体策として、フィリピン政府の関心も高く、女性の就業機会拡大を通じたジェンダー平等の促進も期待されており、これまでの活動で培ったノウハウを活かしながら、今後1年間、現地でのセミナーに加え、日本の専門機関等での研修を通じた養蚕農家育成や養蚕施設設置などの基本的整備を進めていく予定です。