7月23日、在日本ミャンマー大使館の全面協力を得て、オイスカは「ミャンマー開発フォーラム」を開催、会員や同国にゆかりのある約150名が参加しました。オイスカがミャンマーの中央乾燥地帯で農村開発研修センター(旧DOA|OISCA農林業研修センター)を中心に活動をスタートしてから本年で20年を迎えることから、経済発展やその政治動向などが国際的に注目されている同国に焦点を当て、実施したものです。
トゥレイン・タン・ズィン駐日大使は、オイスカの長きにわたる農業分野への支援に感謝の言葉を述べ、2017年にマンダレー管区に新たに開設されるミャンマー農業指導者研修センターに期待を表明、ミャンマーのよりよい未来のために農業は欠かすことができない非常に重要な分野であることを強調しました。続く基調講演では、元国連開発計画(UNDP)のミャンマー事務所長の田中敏裕氏が地域ごとの識字率や貧困の度合いなどを紹介。オイスカの活動地は同国内でもより支援が必要な場所であり、その取り組みには大きな意義があると語り、今後の発展的な活動としてリーダー育成に重きを置いた新センターの建設を高く評価しました。また、パネルディスカッションでは田中氏ならびに経団連自然保護協議会企画部の石原博会長、名古屋学院大学国際文化学部国際協力学科の長田こずえ教授、オイスカ理事の渡邉忠が登壇、各専門分野の視点からミャンマーのさらなる可能性と、各セクターからの継続的な働きかけや日本の役割などが議論されました。
第二部の懇親会では、前日から準備をしたという大使館職員らによるミャンマー料理が振る舞われ、なごやかな雰囲気の中、参加者らは日緬の交流を深めました。福岡からは西日本研修センターの研修生で同国出身のジン・マー・ヌエが駆け付け「日本で有機農業を学んでいる。帰国後は家族や地域住民らにその技術を伝え、ふるさとの環境を守りながら農業に携わっていきたい」と日本語であいさつ、会場からは激励の拍手が贈られました。
7月23日はオイスカの創立者である中野與之助翁生誕の日です。この日を共に祝うとともに、オイスカの原点に想いを馳せ、新たな活動への決意を期す契機となりました。