2023年7月11日

「富士山の森づくり」2023年度活動レポート KDDI株式会社、ロクシタンジャポン株式会社、オイスカ

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  • 実施日:2023年7月8日(土)
    実施団体:KDDI株式会社、ロクシタンジャポン株式会社、公益財団法人オイスカ
    活動:シカ害対策ネット補修

    今年は、オイスカの全国支部の会員様、また「富士山の森づくり」推進協議会の参画企業よりKDDI株式会社に加えてロクシタンジャポン株式会社が初参加し、駐日大使館関係者と併せて約100人の方が集まってくださいました。

    開会式

    オイスカ・中野悦子理事長の開会挨拶に続いて、山梨県を代表して林政部県有林課長の末木洋一さまよりご挨拶をいただきました。

    中野理事長からは、「富士山が世界文化遺産に登録されて10年という節目の年に海外からの参加も含む、多くの皆さんと取り組めることを嬉しく思います。この活動は長く続けていく必要がありますので、親から子へ、後世へと継承していってほしいと思います」とのメッセージが伝えられました。また末木課長からは活動の場が恩賜林と言われる由来やこの活動が始まった経緯などと共に、「これだけの方が集まってくださり、県としてとても心強く感じます。この地域の魅力もしっかり感じていってほしいと思います」とご挨拶いただきました。

    活動

    活動地に移動して班ごとに林業従事者の指導員から作業説明を受け、シカ害対策ネットの補修作業を進めていきました。

    KDDI株式会社からご参加の皆さんは、リピーターの方も多く、2回目の参加の方は「指導員の説明を聞いて、なんとなく作業について思いだしてきました。今日は天気がもちそうで良かったです」と、また初参加の方は「20年ぶりに再開した友人と誘い合って参加しました。交流の機会として参加を決めましたが、今1本目の作業を終えて、結構夢中でやれそうだと感じました」とおっしゃっていました。

    オイスカ中部日本研修センターからの参加者で、インドからの研修生は「インドも森がありますが、日本はいろいろな種類の木があって全然違います。今日は涼しくて、作業は全く大変ではありません。最後まで楽しんで作業したいと思います。あと、今日は富士山が見られなくて残念でしたので、来年も参加したいです」とコメントしていました。四国研修センターからの参加で、ミャンマーからの研修生は同様に、「日本とミャンマーの山は全然違います。日本は木がたくさんあって、とても良いと思います」と、それぞれに自国の山との違いを感じていたようです。

    首都圏支部から参加のお一人は、「富士山の森づくりが始まった当初から参加しています。植林作業からボランティアに来ているが、もう独り立ちしても良いくらいに大きくなっていて、毎年たくさんの人がボランテイアなどでお世話をしている成果かもしれないですね。以前は、雨が降る中、ずぶ濡れになって作業をした時もありましたが、今日は天気が持ちそうで良かったです」と回想されていました。

    オイスカ地方支部から参加のお一人は、「10年前くらいからずっと参加しています。はじめは小さな苗木だったが、ずいぶん大きくなりました。植栽した木だけでなく、周りの木も大きくなって、景観も大きく変わりました。富士山の活動は100年の森づくりだから、これから若い人もどんどん来ると良いね」と、同様に植栽木の成長についての感想を述べられました。

    今回初めて参加されたロクシタンジャポンの皆さんは、世界中で取り組む植物の多様性を守る活動の一端として、「富士山の森づくり」を位置付けて参加いただくことになりました。現地に足を運んで、この活動を実感していただけたようです。

    オイスカと交流のある大使館関係者の皆さんは、日本の象徴である富士山での活動を楽しみに参加され、精力的に作業を行っていただきました。

    閉会式

    予定されていた作業を完了し、ふじてんスノーリゾートをお借りして昼食のお弁当。その後に閉会式を行いました。

    閉会式では参加された皆さんから活動の感想や参加理由などをお話しいただきました。「富士山をより良い場所にしたい」という気持ちに支えられて活動が実施できたことを感じることができました。

    そして閉会式の最後にはオイスカ山梨県支部宮島雅展会長より「“小才は、縁に出合って縁に気づかず、中才は、縁に気づいて縁を生かさず、大才は、袖すり合った縁をも生かす”という言葉がありますが、私はできれば大才になりたいと思っております。皆さんが本日どのような縁を育まれたか、それは分かりませんが、今日のことを次の世代、次の世代へ、100年先へとつなげていくことが肝要かと思います。今後への期待を込めて、ご挨拶とさせていただきます。本日はご参加ありがとうございました。」と挨拶をし、またの再会をそれぞれに約束して解散となりました。

    木を植えて終わりではなく、育てて活用する循環サイクルを作り、またこの自然を未来に繋ぐべく、引き続き「富士山の森づくり」の活動を進めていきます。

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