今年3月に宮城大学を卒業した和泉壮汰さんが、「海岸林に対する地域住民の意識について―津波被災地である名取市海岸林を対象として」と題する卒業論文を書きました。オイスカが海岸林再生プロジェクトを進めている現場が人々にどの程度知られ、愛着を持たれているかを調べたものです。
論文は、名取市北部の閖上地区で昨年10月に開かれた「閖上復興まつり」で和泉さんが参加者29人に直接聞き取り調査をしてまとめました。サンプルが少ないものの、いくつかの傾向が読み取れます。
例えば、名取の海岸林の存在を知っていた人はほぼ4割。しかし10代、20代の12人に限ると「聞いたことがある」が1名で、あとは「知らなかった」と回答。若い世代への浸透は進んでいません。
「海岸林への愛着やボランティアへの参加意欲につなげるためには、まず知ってもらわないと」と和泉さん。大学入学時には海岸林のことは何も知らず、ボランティアなどで現場に通う一方、大学の事業構想学群地域創生学類で勉強を進めるにつれ、「海岸林再生の課題」への興味、関心が高まったといいます。
就職後も同じ宮城県内の多賀城市に住み、東北を舞台に働いています。ボランティアにもなるべく参加し続けたい、と話していました。
23年度学生インターンオンライン活動報告会を実施しました!