2016年12月5日

食料安全保障・栄養に関するG7国際シンポジウム 有機農法で女性のエンパワーメント オイスカの事例を世界と共有

  • 国内ニュース
  •    10月25・26日、G7各国代表・国連関係者らが集まる国際シンポジウムが国連大学で開催されました。これは5月にG7伊勢志摩サミットで発表された「食料安全保障・栄養に関するG7行動ビジョン」を受けたもので、オイスカは市民社会を代表して参加しました。

    事例発表を行う長〈写真提供:(公財)ジョイセフ〉
    事例発表を行う長〈写真提供:(公財)ジョイセフ〉

     行動ビジョンでは、G7が協働で取り組むべき重点分野として「農業及びフードシステムにおける女性のエンパワーメント」を掲げていることから、オイスカがパプアニューギニアで取り組む有機農業の普及プロジェクトを紹介。同プロジェクトでは熱帯雨林の破壊を食い止めるため、森に住む村人を対象に有機農業の普及を進めており、多くの女性、特に主婦層の参画により着実な成果を上げています。女性たちは余剰農産物を販売して手にした収入を子どもの教材購入や貯蓄に回すといった、同国の男性にはほとんど見られない建設的な使い方をしていることなどを報告。自ら収入を得て使途も決定する過程で女性が自信をつけ、家庭や村の中での地位を少しずつ向上させている様子などに参加者の関心が寄せられました。
     登壇した海外事業部調査研究担当部長の長宏行は「理論中心の発表が多い中、国内外に現場を持つオイスカの実践活動の経験に関する情報共有が求められていることを感じた」と話しています。今後もこうした場での情報発信に積極的に取り組んでいきます。

    プロジェクトで進められる稲作に参加し、陸稲の苗を運ぶ女性
    プロジェクトで進められる稲作に参加し、
    陸稲の苗を運ぶ女性

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