海岸林再生プロジェクトの第1育苗場(宮城県名取市下増田北原東)、第2育苗場(同・高舘吉田)では、2012年3月30日に播種したクロマツの苗木7万6000本が15㎝ほどに育ち、11月9日の宮城県による生育調査でも、「極めて順調」との評価を受けました。 苗木は、秋以降、越冬のために肥料も水も与えず、組織が硬くなるよう仕立てています。
年末には、「名取市海岸林再生の会」のメンバーらにより、春の強風に備えて両育苗場の防風ネットの修繕・整備どを実施しました。本年4月中旬には新たな播種を行うとともに、7万6000本の床替え(移植)を実施し、来年春以降の植栽に向けて丹念に育てていきます。今年播種するクロマツが最も「めんこい」姿となる6月ごろに、一般を対象とした発芽視察会を計画しています。現地では国土交通省の防潮堤工事が今春でほぼ完了予定であり、林野庁による倒伏したクロマツの整理・撤去、海岸林の基盤と
なる盛土工事もスタートしています。
また、国の海岸林再生事業のキックオフとして仙台市若林区荒浜の谷地中林国有林で11月4日に開催された「『みどりのきずな』再生植樹式」(林野庁東北森林管理局主催)には、地元住民や関係機関とともに、オイスカの中野良子会長、渡邊忠副理事長、「名取市海岸林再生の会」から高梨仁幹事が招待されました。11 月22日に、仙台市若林区にて植栽に関する現地説明会が開催され、清藤城宏オイスカ
参事(緑化技術担当)、佐々木廣一名取事務所統括、本部啓発普及部の吉田俊通、大木雅俊が参加しました。国・県・市との協定公示・締結などは、今秋以降になる見通しです。
海岸林再生プロジェクトに関連した全国各地のオイスカ組織における動きも活発化しています。11月16日にオイスカ中部日本後援会幹事会で、同30日に北海道支部が主催して一般向けに、12月4日には富山県支部幹事会でそれぞれ報告会が催され、プロジェクト担当者が進ちょく状況や今後の予定などを報告しました。12月7日に本部主催で学生インターンの秋山キナ君(筑波大学4年生)によるトークイ
ベントが実施され、その後も各方面から講演要請が相次いでいます。
本年は、定期的に日時を決めて、オイスカ会員や支援者などのボランティアの受け入れを行う予定です。詳細は、「海岸林再生プロジェクト」のサイトで順次公開していきます。活動報告・メディア掲載記事なども紹介していますので、ぜひご覧ください。