2015年8月5日

フィリピン 持続可能な地域社会を目指して各地で生計向上プログラムを実施

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  • 6月初旬、本部海外事業部職員がプロジェクトの進捗状況確認と指導のため現地を訪問。レイテ 島のモデル有機ファームでマイマイと清藤城宏参事(オイスカ緑化技術担当)
    6月初旬、本部海外事業部職員がプロジェクトの進捗状況確認と指導のため現地を訪問。レイテ
    島のモデル有機ファームでマイマイと清藤城宏参事(オイスカ緑化技術担当)

    本年3月にスタートした「災害に強い、森に守られた地域社会づくりプロジェクト」。大型台風ハイエン(2013年11月発生)により大きな被害を受けたフィリピンで、レイテ島タナウアン町およびパロ町、パナイ島アホイ町を拠点とし、植林と被災民の生計向上を目指すものです。

    同国では厳しい乾季が続き7ヵ月も雨が降らず、そのため植林については6月時点で時機をうかがう状況にありましたが、住民の生計向上についてはプログラムがスタートしています。レイテ島ではモデル有機ファームが2ヵ所開設され堆肥小屋や井戸、苗床などが完成。台風の被災地から長期研修生8名が選ばれ、技術普及員を目指し懸命に学ぶ姿が見られました。ファームで指導を担うのは、ミンダナオ島にあるダバオ研修センターOG(12年度西日本研修センター研修生)のマイリン・パスクワ・アブボ(マイマイ)です。マイマイの行動力ときめ細かな指導は、レイテの人々にとっては新鮮かつ未来への希望を抱かせるものとなっています。

    アホイ町では住民2名が養蜂の研修を受け、ミツバチの飼育をスタートさせました。周辺には花々が多く咲き、予想の2倍の速さでハチが巣箱に蜜をためています。アヒルの飼育は日照りが続くとヒナが病気にかかるリスクが高くなることから、対象地を水の確保ができる場所に限定して実施。アヒルはすでに多くの卵を産んでおり、順調に展開しています。そのため、当初は卵の販売のみを目的としていたプログラムを、個体数を増やし販売することでさらなる増収を目指すものに変更しました。 これらの活動を通して、持続可能なライフスタイルを身に付け、 災害に強い地域社会づくりが進んでいくことが期待されます。※本プロジェクトは外務省「日本NGO連携無償資金協力」より供与を受け実施されていま
    す。

    アホイ町でも生計向上プログラムが着々と進む。そのひとつが養蜂だ。アヒルの飼育 も順調に展開
    アホイ町でも生計向上プログラムが着々と進む。そのひとつが養蜂だ。アヒルの飼育
    も順調に展開

     

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