2008 年12月9日、マレーシア・サバ州の州都コタキナバルで、サバ州農業・食糧産業省とオイスカの協約更新の調印式が行われました。この協約はオイスカの研修事業の実績を高く評価した同省との間で、1986年に地域開発、特に農村青年の育成面で協力する内容で結ばれたものです。以来3年ごとに更新を重ねて今回に至っています。調印は、同省のダト・セリ・パングリマ・ハジ・ヤヒア・フシン農業・食糧産業大臣、(財)オイスカの永石安明事務局長により交わされ、オイスカマレーシア総局のダト・モハメド・ソフィアン副会長が立会人として列席しました。調印式には、河野雅之在コタキナバル日本総領事をはじめ、サバ州農業・食糧産業省幹部、KPD(農業開発公社)総裁、報道関係者など70名以上が参加しました。
席上、フシン大臣から、今後もサバ州からの研修生受け入れ枠を拡大し、サバ州での稲作などの技術支援をより一層強化してほしいとの要請が出されました。
印式後の記者会見では、これまでサバ州からオイスカに派遣された研修生について、またオイスカと国際協力機構(JICA)との違いなどさまざまな質問が出されました。調印式はテレビ、新聞などでも大きく報道され、オイスカへの期待の大きさがうかがわれました。
また、永石事務局長は調印式のあと、12月10日に行われたKPD/オイスカ青年研修センターの研修修了式に出席しました。今年度は男子18名、女子12名の計30名が1年間の研修を終え、ダト・ボビー・スアン・サバ州農業・食糧産業副大臣から修了証書を受け取りました。
マレーシアは多くの食糧を輸入しており、農業分野の生産拡大が大きな課題となっています。今回永石事務局長が訪問した政府関係者は一様に協力の拡大を要請、具体的な稲作プロジェクトの提案もありました。