2008年7月3日

フィリピン・ルソン島 子どもたちが学びあった3日間のワークキャンプ

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    昆虫園で観察した植物や昆虫の名前をメモする参加者

    近年、フィリピン各地の「子供の森」計画の活動では環境に関するワークショップが盛んに行われています。3月13~15日にルソン島ベンゲット州で行われた「ルソン島環境ワークショップ」には、ルソン島内6州・12校から84名の児童や教員らが集まりました。普段、それぞれの学校の「子供の森」計画活動に率先して取り組んでいる児童たちが選ばれており、地域の代表としてさらに活動を推進することが期待されています。そのために今回のワークショップは、環境に関する知識をより深め、他の地域の活動を学ぶことを重点目標に実施されました。また、マングローブ林に関する講義、自然科学館の視察、養蜂や養蚕など自然の恵みを利用した産業の見学、記念植樹など、子どもたちにとっては、さまざまな活動に取り組んだ3日間となりました。
    ワークショップ開催地のベンゲット州は、涼しい気候を利用してフィリピンでは珍しいイチゴ栽培が行われていたり、アメリカによる統治時代の歴史的な建物があるなど、さまざまな教材の宝庫です。また、ワークショップの期間中、子どもたちは共同生活をし、各地域の子どもたちが順番に食事を作りました。これらについて、ワークショップを担当したオイスカ・マニラ事務所職員のマベリス・レボトンは、「地域ごとに固有の文化があるフィリピンでは地域ごとに料理なども異なります。異なる文化を感じることで子どもたちが個性を認め合い、自分のふるさとを誇りに思うきっかけになれば、と考えています」と話していました。

    参加した子どもたちからは、「ベンゲットは自分たちが住んでいる地域と気候がまったく違って驚いた」、「マングローブのことをはじめて知った」、「ほかの地域の文化を知ることができたり、よその地域の子どもと友達になれてうれしかった」などの感想が聞かれました。

    よその地域で行われている活動を見ることのできるワークショップは、子どもたちの自主性を引き出すだけでなく、教員たちにとっても新しい活動のアイディアを得るよい機会となっています。フィリピンでは今後も、機会を見つけてこのようなワークショップを開催していく予定です。

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