2016年1月6日

フィリピン・マニラ APEC首脳会談 各国首脳が〝オイスカ産〞のシルクを用いた民族衣装を着用

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  • オイスカのネグロスシルクが使用されたバロンタガログを着る安倍首相夫妻とアキノ大統領(AFP=時事)
    オイスカのネグロスシルクが使用されたバロンタガログを着る
    安倍首相夫妻とアキノ大統領(AFP=時事)

    2015年11月18・19日、フィリピンでアジア太平洋経済協力会議(APEC)が開催されました。日本からは安倍晋三内閣総理大臣が出席、18日夜の歓迎晩さん会では、各国首脳がフィリピンの正装として用いられる民族衣装〝バロンタガログ〞を着用する姿が見られました。その素材の一部として、西ネグロス州にあるオイスカ・バゴ研修センター(以下、センター)で生産されたシルク糸が使用されました。男性用・女性用とも横糸にはパイナップルの繊維が、縦糸にシルクが用いられており、現地の新聞によれば、バロンタガログの制作を要請されたデザイナーは「より着心地のよいものとするため」と語っています。

    オイスカがネグロス島で養蚕普及プロジェクトを開始してから26年。現在では、蚕種製造から機織りまで一貫した体制が築かれています。センターの渡辺重美所長の報告では、センター産のシルク糸はフィリピン全体の生産量の90%を占めるまでになり、安定した品質は高く評価され生産が追い付かない状態が続いています。今後、養蚕農家の拡大と、増産のために必要な蚕種製造技術などの改善を図ることが課題となっています。

    今回のニュースは現地の新聞でも大きく掲載され、事業のさらなる飛躍へ向けての励みとなりました。

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