2017年11月26日、チャリティ文化の普及を掲げた大阪マラソンが開催され、3万2千人の市民ランナーらが出場しました。オイスカは14の寄附先団体の一つに4年連続で指定され、「海岸林再生プロジェクト」に賛同したチャリティランナー(自身が選んだ寄附先団体への寄附金を7万円以上集めて参加する)は、海外2ヵ国、プロジェクトが進む宮城県を含む全国13都府県から61名となりました。
オイスカでは大会前日の25日、ランナーや支援者を対象に、大阪市内で活動報告会を実施。自らもチャリティランナーとして初マラソンに挑戦したオイスカのアドバイザーである小林省太氏(元日本経済新聞論説委員兼編集委員)が、プロジェクトの進捗状況を報告しました。参加者からは「(これまでもさまざまな形で支援をしてきたが)社内外でのさらなる広報の必要性を実感したので、もっと取り組みを工夫していきたい」といった声が聞かれました。また、大会全体600人以上のチャリティランナーの中で、最も多額の寄附を集めたとして、ベストチャリティランナー賞を受賞した天野祥昭氏(静岡県)が感謝の言葉を述べ、前回大会に続いての完走を誓いました。
オイスカでは、大会当日、関西支部の会員を中心に応援団を結成し、沿道でランナーに声援を送りました。途中棄権者が出たものの、ほとんどが制限時間内にゴールし、互いの健闘を称え合うランナーの姿が見られました。プロジェクト担当部長の吉田俊通は「年々オイスカを選択するチャリティランナーが増加しており、プロジェクト支援の輪の広がりを感じている。地域や所属組織を超えて醸成される連帯感を、プロジェクト推進の力にしたい」と語りました。
名取市の現場では、今年度の育林作業に区切りがついた10月以降も各種団体の受け入れを行い、さまざな形でプロジェクトの理解者を増やそうと活動しています。11月6日には宮城県支部の会員44名が現地を視察。法人会員である仙台トヨペット㈱から参加した古水聡CSR部長より、毎月プロジェクトへの寄附を継続している独自の取り組みや新入社員の育成を兼ねたボランティア活動への参加といった事例紹介がなされました。また、仙台市立北仙台中学校2年生7名が、3日間の職業体験でプロジェクトを訪問。オイスカ職員や林業会社の職員が行う生育モニタリング調査に加わった生徒たちは、「大きく育ったクロマツの根元に潜りこんで、直径を測るのはスクワットのような厳しさだった」「(海岸林の再生は)400年前からある職業。これほど大量のクロマツを育てた人はすごい」と、それぞれの感想を述べていました。
今年度のプロジェクトでは、地元の中高生など、10代の若者の参画が増えてきています。地域の森づくりを担う若者たちの活動への継続的な参画を目指し、今後も地元行政や住民と連携を図りながらプロジェクトを進めていきます。