5月19日、宮城県産マツノザイセンチュウ抵抗性クロマツのコンテナ苗床で、発芽を確認しました。
翌日播種したアカマツはまだ発芽していません。
5月2日に播種してから17日目です。
2年前の初発芽(2012年4月28日)の時は30日目に発芽だったため、
ダメなんじゃないかと一同本当に心配したことを思い出します。
育苗に専念していた昨年までと違い、今は必死の毎日で、喜んでいる暇もなく。。。
コモを撤去し、寒冷紗をかけ、散水作業。
目下の発芽は3割ぐらいですが、散水すると次々発芽するでしょう。
発芽直後は何とも頼りない姿ですが、これが40日後には、「めんこい」姿になるでしょう。
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伊良湖開拓海岸防災林

2014年5月19日( カテゴリー: 海岸林あれこれ )

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風力発電の風車と、飛砂防備保安林の看板


5月11・12日、熱心なオイスカ支援者の多い地域のひとつ、愛知県豊田市で2ヵ所で200人にお集まりいただき活動報告会をさせていただきました。
講演に反映すべく、その谷間の時間、千載一隅と思って名取→東京→豊田→伊良湖の強行日程でしたが、やはりいつものように地元の海岸林を観に行きました。
行ったのは「伊良湖開拓海岸防災林」。
「伊吹おろし」「鈴鹿おろし」とも言われる三河湾を越えてくる北西からの強風が、 渥美半島に冬から春に吹き付けます。
 
「開拓」

名取も400年前の湿地の開墾、そして戦後も開拓でした。
静岡・浜松の三方原開拓内陸防風林も餓死者が出るほどの厳しい開拓でした。
ここも旧陸軍の大砲試射場跡地の開拓だったそうです。
渥美半島先端一帯の農地600haは、海岸林160ha(全長6km)+内陸防風林55haに守られています。
航空写真で見ると見事な内陸防風林と、モザイクのような農地です。

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空を飛べればモザイク状の畑と
マツ林の絶景が見れるのに


 
そこには1,400戸の農家の生業があります。
耕作放棄地は少なく、多彩な農作物の生産があるように見えました。
早朝から老若男女、至る所で出荷作業が行われていました。もっとお話を伺いたかったですが、時間的に叶わず…。
土地所有はリゾート地ですから、おそらく官民様々な事でしょう。
 
 
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キャベツ畑のほか、
トウモロコシ、西瓜、メロンなど実にさまざま


 
愛知県や田原市、「JA愛知みなみ」などが維持に取り組んでいるようで、育林がまさに進行している現場に見えました。かなり勉強不足。加えて十分な時間もなく、再訪を期して、次の講演に。昼食後の話を聞くには厳しい時間、100人中一人だけ鼻の穴も、大きな口も天井に向けて空けている人がいましたが、無数の真っ直ぐな目が私を見ているように話ながら思いました。
襟裳岬と並び、再生の会だけでなく、行政やJA名取岩沼の皆さんと研修旅行に行きたい現場です。 名取メロンとここのメロンは関係があったそうですし。

昨日は第3土曜日のボランティアの日でした。
16日にもプロジェクトに深くご理解をいただいている
組織で募集をしてくださったボランティアさんたちが
55名も来てくださり、16・17日で延べ155名が活動に参加されました。

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17日、作業を終えて記念撮影!

お手伝いいただいた活動は多種多様。

例えば広葉樹の苗を海岸に植えるための作業。
苗を掘り取って選別し、規格に合うものは仮植小さいものは移植。
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 また、播種作業も行いました。
種子の選別や畑の準備などなど。

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大変だったのは17日の午後。
職人さんたちが植えてくれたクロマツの根元に
チップをかき集めてもらいました。
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こうすることで乾燥を防ぐのです。

海岸の環境は、貧栄養、寒風、乾風、強風、潮風、飛砂、
直射日光などなど挙げればきりがないほどの過酷なもの。
その環境で苗を確実に育てるため、植栽はプロにお願いしました。
その高い技術とスピードに、素人が手を出すべきではないと思わされます。
ただ、そこにボランティアさんの、ゆっくりだけど丁寧な仕事が加わることで
クロマツの成長をより確実なものにすることができると考えています。
視界のはるか先で作業をしていたボランティアさんたちが、
鍬やスコップを手に戻ってきました。腰が痛い、腕が痛いと言いながら。

本当に、本当におつかれさまでした。
作業が進んだことも本当にありがたいのですが、
「クロマツたちが元気に育つように」と心の底から
我が事として感じてくださる方が全国に増えていくことが
プロジェクトとしては何より力になることだなぁと感じています。

来月のボランティアの日はおかげさまで定員に達しましたが、
7月以降の活動日にはまだ若干の空きがあります。
どうぞ、皆さんも現場で汗を流してください!

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1年生コナラ苗


1年育てた「クリ」と「コナラ」。
先日、畑にバーク堆肥を入れ、床づくりをしました。
以下、植栽前の作業です。
 掘り取り
  
 選別
  
 根切り
  
大きめの苗:仮植(→出荷→植栽)
小さめの苗:床替
 
植栽はクロマツの1.4m間隔に対し、広葉樹は1.8m間隔で植栽します。
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購入したヤマザクラ苗の仮植準備


購入し、水曜日に段ボールに入って届いた「ヤマザクラ」
すぐさま仮植。タップリ水やりします。
剪定してから植えようと思っています。
「この剪定は難しいんだ~」と佐々木統括。
「ヤマザクラ」「ケヤキ」の種子は冷蔵庫に。
ヤマザクラは量が多いので、宮城中央森林組合に管理していただいていますが、
ケヤキの種は、私の牛乳なんかも入っている事務所の冷蔵庫で管理してきました。
播種まで、水に2日間浸します。
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皇居で採取された種子


そして、林野庁を通じて、東日本大震災被災海岸林の復旧に当たる団体などに配布された「エノキ」「タブノキ」「スダジイ」「アカガシ」宮内庁のご理解で、皇居内から採取されたそうです。
数はごくわずか。発芽率も低いようです。
10ヵ年計画の後半では、内陸防風林向けに、ツバキを採取し、苗を育てるのでなく、ある程度育ったクロマツの林間に直接まくことも考えています。
クロマツを育てるのと、いろいろと違うことも多いし、
クロマツで精一杯なのですが、毎年、この時期は広葉樹のことも考えています。
 
 
 

「苗木屋さんにゴールデンウイークはないよー」
全国・宮城の種苗組合の太田清蔵会長は言います。
うちは赤い日だけは皆で休みにさせていただいていますが。
植栽は依然として続行し、来年植栽の1年生苗の床替、
再来年植栽用の種の播種と、最も肝心な時期。
「まずは被災地・地元の方たちに海に来てほしい」という思いで
5月24日(土)に植樹祭を行うため、名取事務所だけでなく、
他の業務に忙しい本部職員も兼務し、人によっては赤い日も削って
準備を手伝ってくれています。
4月28日植栽開始から5月2日の動き → コチラ
植栽10日後の苗の様子 → コチラ
それに続く続報をまとめました。
「誰かが風邪を引いた」という話を全く聞かない。「タフです」
毎日交代交代で、いつも誰かが賑やかに。
植樹祭を控えていても、気負いのかけらもない。
というより、よそ吹く風(のようにみえる。羨ましい…)
5月7日 第一育苗場クロマツ1年生苗床替(13人)
5月8日 第一育苗場クロマツ1年生苗床替(16人)
5月9日 第一育苗場クロマツ1年生苗床替(12.5人)
5月10日 第一育苗場アカマツ1年生苗床替(14人)
5月12日 第一育苗場2年生苗掘り取り・出荷(12人)、1,750本植栽(5人)
5月13日 第二育苗場2年生苗掘り取り・出荷(16人)、2,400本植栽(8人)
5月14日 第一育苗場2年生苗掘り取り・出荷(13人)、2,800本植栽(6人)                                         5月15日 第二育苗場クロマツ播種(19人)、第一育苗場2年生苗掘り取り・出荷(15人)、3,800本植栽(20人)
ということで、GW以降の8日間でのべ169人が有給で働き(オイスカ除く)、10,750本植栽。
今年度植栽計画約15haのうち7.16haを終えました。
昨日も第2育苗場播種と、第一育苗場2年生苗掘り取り・出荷、植栽と大きな動き。                                  ありがたいことに、夜にしっかり雨も降り!!
今日も明日も植栽・掘り取りは続きます。今日から2日間、約110名のボランティアをお受けして、たくさんの仕事をします。
来週は、いよいよコンテナ苗30,000本(6ha)の植栽開始。

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出荷責任者のMさん。
1年前、2年前と最も表情が違う人


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O班長は耕作放棄地を縫うように、
トラクターで最短距離を帰宅


 
 
 
 
 
 
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床替されたSサイズの1年生苗。
種子が豊富ならば廃棄されるサイズ。
愛おしく思ってしまいます


 

広報室の林です。
昨日、名取市役所の初代海岸林担当者であるKさんから
ふたつ情報をいただきました。
一つ目は河北新報に掲載された新聞記事。
何度も現場に足を運んで熱心に取材をしてくださった
河北新報の女性記者が連載で掲載してくださる記事の第一回。
(とてもいい記事です!)
東京を拠点に情報発信や各種事務作業をしている私にとって
名取での情報をすぐにお届けくださるKさんの存在は本当に貴重です。
(しかもKさん、ボランティアの日など、「自分は参加できないけど
朝は時間があるから」と、駅周辺で参加者と思しき人に声を掛け、
車に乗せて集合場所まで送ってくれたりする“スーパーボランティア”なのです!)
そして二つ目。
それが震災ミュージアムオープンのニュース。
名取市が仙台空港(国内線到着ロビー)に開設した“震災ミュージアム”
では、空港周辺の被災状況などを示す大型パネルや震災当時の
映像などがいつでも(午前8時半から午後9時まで)見られるのだそう。
次回名取に行ったら見に行ってきます!
映像には再生の会の鈴木会長も登場しているのだとか。
またブログで報告します。
 

啓発普及部の中西佑輔です。
名取の現場で2年間大切に育ててきたクロマツの苗20本が、
5/10・11に 東京の日比谷公園で開催された
「みどりとふれあうフェスティバル」の会場にやってきました。
(公社)国土緑化推進機構の協力のもと、「東北復興と海岸林再生」のブースに
2日間展示され、多くの来場者の皆さまの目を引き、
プロジェクトを支援していくことの大切さを無言で訴えていました。
展示終了後は、来場者の皆さまに配布され、
東北で育った小さな20本の苗が全国の多くの支援者のもとに大きく羽ばたいていきました。
ブースにお越し下さった皆さま、苗の里親となってくださった皆さま、
ご協力いただいた関係者の皆さま、2日間ありがとうございました。
「海岸林再生プロジェクト」へのご支援・ご協力を引き続きよろしくお願いいたします。
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<5月28日>広島で活動報告!

2014年5月13日( カテゴリー: 本部発 )

全国の皆さんに応援いただいている本プロジェクト。
できるだけ支援者の皆さんに最新情報を直接お届けしたく、
各地で活動報告会を開催しています。
今月末には、オイスカ広島県支部主催の環境講演会の第一部で
清藤城宏参事が登場し、プロジェクト最新情報などをお伝えします。
遠くてなかなか現場にはいけないけど、広島にならいけるなぁ~
というところにおすまいの皆さん、ぜひご参加くださいませ。

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クリックするとチラシPDFが開きます


 
■日 時:5月28日(水) 13:15~16:30
■場 所:広島国際会議場B2F ダリア①
■参加費:無料
■お問い合わせ オイスカ広島県支部 電話 082-242-7804
 

先日、信越化学労組磯部支部よりご寄附がありました。
この寄附金は磯部支部内にある30歳以下の組合員で構成された
専門部組織「YG」が社会貢献活動として行っている
「真心¥10募金」で集められたものだそうです。
10円という小さな金額でも、1人ひとりの組合員や従業員の協力、
「真心」が集まれば大きな力になるとの思いで
2004年から進められてきたこの取り組み…
スタートの年を見ると分かりますが、海岸林再生プロジェクト支援のために
始められた募金ではありませんが、昨年、現場視察したことをきっかけに
それ以降の募金を当プロジェクトに寄附してくださいました。
現場を見て終わり・・・ではなく、帰ってからも
「何かできることを」…と続けてくださる方々の存在に励まされます。
現場でしかできこともあれば、現場以外でしかできないこともあります。
いろいろな形でこのプロジェクトを支えてくださっている多くの方に感謝!

山田書記長がこんな文書をお寄せくださいました

山田書記長がこんな文書をお寄せくださいました
(クリックするとPDFが開きます)

名取のお母さんたち

2014年5月11日( カテゴリー: 本部発 )

今日は母の日ということで、名取のお母さんたちの話題。
再生の会の女性たちは、ほとんど皆さん夫婦で農業をされています。
畑で作業をし、家のこともこなして、時に子どもみたいな(特にお酒を飲むと)
旦那さんたちのめんどうもみて・・・・・・本当にすごいお母さんたちです。
140503 (57)そんなお母さんたちは実に多趣味。
組紐をやるお母さんは、小さな組紐でネックレスやブローチをつくってお仲間にプレゼントしたり、先日はこんな立派な吊るし雛をつくって持ってきてくださったお母さんも。
男性と一緒に畑で力仕事をしているかと思ったらこんな繊細なものをつくっているというお母さんたちに脱帽!
プロジェクトはこんな素敵なお母さんたちに支えられているのです。
→ 一部拡大してみました。
kakudai

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