ブログでもご紹介しましたが、5月13日・14日に化学総連から53名が名取の現場で汗を流してくれました。
参加者の1人である日本板硝子労働組合千葉支部の中島さんよりブログが届きましたのでお伝えします!
-----------------------------------------------
2011年3月11日、その日私は千葉事業所の3本の煙突が大きく揺れるのを呆然と見ていました。
あれから5年以上の月日が過ぎ、被災された東北地方はどうなっているのだろうか。
そんな思いの中、5月13日、14日に開催された「化学総連第3回海岸林ボランティア」に参加して参りました。
今回のメンバーは、舞鶴支部より上林支部長、京都支部より目方支部長、そして千葉支部より中島の3名。
普段から野良仕事には馴染みのある精鋭部隊とあり、やる気と気合は十分。
まず我々が向かったのは、仙台空港にほど近い、公益財団法人OISCA(オイスカ)の管理する第一育苗場。
オイスカは震災以降、海岸林再生プロジェクトを立ち上げ、名取市沿岸の海岸防災林再生に向け、地域住民・
ボランティアとともに取り組み、その牽引役を担っております。ここでスタッフの吉田さんより、海岸林を作る
「クロマツ」の特徴や役割についてお話をいただきました。
日本にある海岸林は、ほぼ100%近くが人工的に作られたもので、その役割は防風・防砂・防潮など、
その地域に暮らす方にとって、非常に重要な役割を持つという事を、初めて知ることとなりました。
海岸林のレクチャーを受けた後、いよいよ作業現場に向かいます。
初日は海岸から少し内陸に入ったところのマツ林での作業。ここでは15cmから30cm程度に
育ったクロマツ周辺のみの雑草を刈り取る「坪刈り」という方法で除草作業を行うわけですが、
雑草が茂る中からクロマツを見つけるというのは一苦労。最初は戸惑いながら鎌を振っていた参加者も、
次第にコツを掴みだし、作業効率も格段に上がり、初日のみでおよそ1万本のクロマツの除草を完了となりました。
DSC_0327

満開!!

2016年5月26日( カテゴリー: 現場レポート )

植栽現場にはいろいろな花が咲き乱れています。
160522 (390) 160522 (388) 160522 (19)
 
 
それからこんな花も。
hana
分かりますか??
そう、クロマツです。満開です!!
160522 (389)CIMG9969

高所作業車

2016年5月25日( カテゴリー: 現場レポート )

広報室の林です。
植樹祭の日、私の担当は高所作業車でした。
CIMG9873操作してくださったのは森林組合のY班長。普段のお仕事の中でも高所作業車を使うことがよくあるのだそう。
写真は、駐車場所を決めてアームを伸ばして固定しているところ。
20mの高さからは植栽現場の全景が見渡せ、その規模感がよくわかります。10haだの100haだの言われてもピンとこない方も多いと思いますが、上から見ると「すごい!」と思うはず。
上空から植樹祭の様子や植栽地の全景を撮影するのが私のお役目でした。Y班長にお願いして上げてもらったり旋回してもらったり。班長はとっても無口。山の男はベラベラしゃべらないんだろうなぁと思い必要最小限の会話に留めていました。
そうして撮影したのがこちら。空が青くなくて残念。

植樹祭前

植樹祭前


植樹祭中

植樹祭中

植樹祭が終わり、午後になって村井宮城県知事と佐々木名取市長が視察に来られ、
高所作業車から全景をご覧になりました。もちろん操作するのはY班長。
大役を終えた班長、作業者から降りると……おしゃべりな山の男に大変身(笑)
緊張されていたのかなぁ……。
市や県の関係者にも高所作業車に乗っていただきました。
皆さんこの仕事の大きさをあらためて実感できたことでしょう。
Y班長、一日ありがとうございました!!

2014・2015年植栽地

2014・2015年植栽地

恵みの雨!?

2016年5月24日( カテゴリー: 現場レポート )

植樹祭の日の夕方、帰宅を阻むかのような大雨が降りだしました。
しかも「再生の会」のMさんたちが苗木に水やりを終えた直後のこと。
「オレ水やると雨降ってくんだよ」と不満げ。
倉庫で雨宿りをするもやむ気配なし。
160521大雨車の中から写真を撮りましたが、まったく前が見えない……。
帰ろうと思っていたスタッフたちもしばらく足止め。
植栽後に雨が降ると「恵みの雨」だなぁと思いますが、何もここまで降らなくても……という勢い。特に今年の植栽地は水はけが悪いので、こんなに降ると心配になってしまうほど。
ゲリラ豪雨のような、熱帯地域のスコールのようなそんな降り方でした。いつも作業の後に洗車をしなければならない現場の車もすっかり雨できれいに。洗う手間が省けました(笑)
苗にとってというよりは、私にとって恵みの雨だったかもしれません。

広報室の林です。
21日の植樹祭前日に現場入りし、少しだけ準備のお手伝い。
育苗場では出荷準備(翌日植える苗木の準備)が行われていました。
嬉しかったのは2日と3日に播いたクロマツが発芽していたこと!
CIMG9821かけているコモを少し持ち上げて覗いてみると、種子の殻をかぶったまま太陽の光に向かって一生懸命伸びてきている姿が!! なんとめんこい!!
まだ完全には芽が出ていなくて、土が少しだけもこっと盛り上がっているものもありました。土を多めにかぶせ過ぎたのかも・・・・・・と少し心配もしましたが、土を押しのけて出てこようとしているんだなぁと、あんな小さな種子のパワーに驚かされます。
そしてやっぱり2本芽が出てきているものもあり、2粒播いちゃっていたんだなぁと反省したり。
そんな中で地元の言葉に関するおもしろい体験をしました。
この発芽に関しての話題の中で出てきたのですが、
佐々木統括が「くずひきだ!」と言ったのです。
クズヒキ??葛を引く??
播種後すぐにかぶせたコモは、芽が出てきたらすぐに外さないといけないのですが、
もう1日かぶせておいた方がいいか、今日のうちに外した方がいいか、判断に迷うところ。
そこで出てきたのが「くずひき」です。その言葉だけだったら答えは出てこなかったかもしれませんが
「んだ、多数決にすっぺ」とも聞こえてきたところでガッテン!
「くじ引き」のことだったのですね(笑)
CIMG98351年目から育苗に携わっている「名取市海岸林再生の会」のコアメンバーたちがジャッジ。
「まだあんまり出てきてないから明日でもいいでしょ」
「こいつぁ~もうコモにぶつかって頭曲がってる!」
「でもこの辺まだ出てきてないよ」
「すぐ出てくっぺ」
カンカンガクガク・・・・・・の結果
「5月2日に播種した分は今日外す、3日播種した分は明日外す」
という結論に。
多数決でもくじ引きでもありませんでしたが、以前だったら「オラわがんね」と佐々木統括に判断を仰ぐだけだっただろうメンバーの皆さんが、いろいろな経験の蓄積をもとに意見を出し合い、話し合っている様子を嬉しく思いました。
今年もこれまで以上にいい苗ができそう。
「再生の会」の皆さん、よろしくお願いします。

告知はやっぱり難しいですね

2016年5月22日( カテゴリー: 本部発 )

植樹祭の日程決定は、毎年11月。
閖上出身のイラストレーターicoさんの作品入り告知チラシの製作依頼など、
1月頃から準備を開始。3月1日から名取市民に向けて告知開始できるよう、
スケジュールを組みます。
今回の植樹祭の告知も、楽なものではありませんでした。
頭をペコペコ下げて参加をお願いするのではなく、組織的に動員して数をそろえるのではなく、
あくまでもご本人の意思でご参加いただくことを、今年はさらに心掛けました。
JR名取駅での1ヵ月間の写真展、広報なとりへの掲載、FMなとり、
市内の4駅・公共施設・店舗・高校へのチラシ設置、市内企業団体への配布など。
やるべきことは相当やったと思います。たくさんの方にご協力いただきました。

JR名取駅で写真70枚ほど展示。3月1日~30日

JR名取駅で写真70枚ほど展示。(3月1日~30日)


しかし、震災から5年。植樹祭の前哨戦、3月12日の名取市民会館での定期活動報告会には、
100人しか集まらず、歩こうツアーも半減し、嫌な予感がしました。
第3回定期活動報告会(2016年3月12日)

第3回定期活動報告会(2016年3月12日)


4月28日、植樹祭用の苗10,000本を残し、宮城中央森林組合のプロによる植栽は終わりました。
植樹祭の参加者は、その時点で50人にも満たず。10,000本÷50人……
「名取市民はゴールデンウイークが終わるまで動かないよ」と再生の会の女性。
5月5日、河北新報が、プロジェクト全体の今を報じるという後押しを受け、
言葉通り、連休明けから怒涛のような申し込み。一時総勢550人に。
そして、当日直前はキャンセルの連続。結果、520人に落ち着きました。
でも、ご連絡くださる方が多く、これはありがたかった。
東京本部の鈴木さんや浅野さん、林さんはそれらを受け止め、
参加者への班分け通知と植栽方法説明書の郵送など頑張ってくれました。
告知作業の中で一番うれしかったことは、県立名取北高校、県立農業高校、東北学院大学などの
学生参加や、JA名取岩沼などの農家の方が、若い世代を伴って申し込んでくださったこと。
昨年との違いとして、最大の成果になると思いました。
育苗場から名取駅まで歩いて帰ったことがありました。
サッカー部とソフトボール部が練習をしていました。
「この子たちは部活で来れないだろうけど、ここから誰か来てくれないかな~」と
休憩がてら、生き生きした高校生の姿に練習に見入ってしまいました。
強く思うと実現するものですね。

こんにちは、浅野です。
5月21日(土)に第3回植樹祭を行いました。
今年の植樹祭は参加者・関係者合わせて500名以上が参加する盛大なイベントとなりました!
CIMG9909
前日朝の天気予報では「晴れ」、昼には「午後から雨」。
午後から…なら大丈夫なはず。と思ったのですが、開会式の最中に雨。
これはちょっとまずいぞ…と思った瞬間にやみました。
その後は曇ってはいましたが、作業にはちょうどいい天候でした。

参加者の半分が名取市民、9割が宮城県民という今回の参加者の最年少は3歳、最年長は84歳。
全員がそれぞれ班に分かれて1万本のクロマツを1時間で約2haに植えました。
地元名取北高校からも約30名の参加者があり、高校生らしく元気に頑張ってくれました。

最年少参加者です

最年少参加者です


名取北高校のみなさん

名取北高校のみなさん


参加してくださった皆さん、お疲れさまでした!
またぜひ、現場へお越しください。

5月2日の播種の時も思いました。
「あと何回、種蒔きができるのか」と。
あと1回か2回でしょう。来年2017年に蒔いた種は、2年育てて2019年に植えます。
実施状況として、全体計画は順調に前倒しで進んできているので、
最短では、種蒔きはあと1回という可能性もあるのです。

5月2日の種蒔き(5月19日に発芽確認)

5月2日の種蒔き(5月19日に発芽確認)

では、名取での植樹祭はあと何回できるのでしょうか。
2017年、2018年、2019年、2020年と、あと3回か4回です。

盛土工事の進捗に合わせて植栽してゆきます。この調子ですと、
場合によっては、2020年には植栽は既にすべてやり終えていて、
植樹祭の代わりに育樹祭になっているかもしれません。

育樹祭なので、木は植えません。
したがって、草刈り。6月~9月に育樹祭をすることになるでしょう。。
草刈りの行事なんて行きたくないと、参加者も集まらないかもしれません。
草刈りでは絵にならないと、取材もされないかもしれません。

震災から10周年と、世間の注目が集まる2020年まで植樹祭を温存しておくという
考え方は私たちには毛頭ありません。私たちはイベント屋ではなく、
あくまでも、行政との協定に基づき実施する名取市の海岸林の再生という
「事業」として必要なことを実施しています。

やるべきことが終わったら、次の展開に早々に突入してゆきます。
2020年6月、さあ今年も草と闘うぞという時に育樹祭をしてみたいものです。
もし、500人ぐらいで草刈りしたら、どんなことになってしまうのでしょうか?

枯れ枝払いやつる切り・除伐など、鋸や鉈などを使った育樹祭をする日が
いつか来るのでしょうか?

名取市海岸林を守る会は本当にできるのでしょうか?
名取市民や宮城県民、全国の市民は海岸林を守るのに協力してくれるでしょうか?

今年の植樹祭を前に、何よりうれしかったのは、地元の高校生や大学生・院生、
企業の若い方が申し込んでくれたことでした。25歳未満が20%。
将来を見据えながら、今年も必ず一歩前進したいと思っています。

4月16日のボランティアの日で植樹祭準備として植栽箇所10,000本 分をマーキング

4月16日のボランティアの日で
植樹祭準備として植栽箇所10,000本
分をマーキング

村井県知事の講演を拝聴して

2016年5月19日( カテゴリー: 本部発 )

5月11日、東北経済再生研究所の伊藤裕造様(東日本放送元会長)のお誘いで、
東京のプレスセンタービルでの、村井嘉浩宮城県知事のご講演を聞く機会をいただきました。
2年前に経済同友会の勉強会に混ぜていただいて以来、2度目です。
村井知事が宮城県知事でよかった。こういうトップの下で私自身が仕事できることは
とても光栄なことだと思いました。
私にとって村井知事と言えば「創造的復興」の言葉。
震災から5年が経ち、「将来をどのように語るのか」聞いてみたかった。
村井知事は、スーツの上着をバサッと机の上に脱ぎ捨て、
「私、立って説明します」と言って、心にビンビン響いてくる話が始まりました。
「創造的復興の花が咲くのはこれから」
私はこの言葉を聞きに行ったようなものでした。
最前線の我々も、心に刻んで頑張ろうと思いました。
「創造的復興により新たな日本のモデルを目指す」
プレゼンで、県の主要課題として挙げられたのは
1.仙台空港の民営化
2.広域防災拠点の整備
3.水産業復興特区
4.医学部新設・医師不足対策
5.水素エネルギーの普及促進
6.スマートタウンの形成
7.みやぎ医療福祉ネットワーク
8.漁港機能の集約化
9.農地の大規模化・集約化
質疑の時間があり、最後に私も手を挙げました。
「復興に関わる人、復興の渦中にいる人の心の中について、知事はどのように感じているか
お伺いしたいです。よくここまで復興したと思います。行政にもシンパシーを感じる
ことが多いです。しかし今、官民の復興に関わる方たちの士気に変化を感じます。
創造的復興の花が開くのはこれからと、まさに私もそう思います。しかし一言でいえば、
元気がない。小さな達成感の積み重ねを感じていないのではないでしょうか。
世間からほとんど褒められていないのではないか。復興が進んでいないと叩かれ、
惰性になっている人もいます。
復興に関わる人すべてでなくても、その主な人は、現状復旧ではなく、それを超える
創造的復興をどの程度心に刻んで、毎日仕事していると思われますか?
また、民間は民間で、何でも行政に文句を言い、おっつけ、ぶら下がろうとする人が
目につきます。市民一人一人が、震災前に比べて自助自立の気持ちが強くなっているとは
あまり思えません。私にはこのように見えますが、知事のご意見を伺いたいと思います」
緊張し、本気で質問したのですが、残念ながら、緊張のせいか、たくさんいただいたコメントを
あまり覚えていません。ですが、これも知事がよく言われる言葉ですが、「自立しようという人を
応援したい」という言葉だけは覚えています。
その後、知事は聴講者一人一人と握手して退席されましたが、私は廊下でお待ちして、
「名取市の海岸林の現場をご視察いただき、ぜひ最前線を激励いただきたい」とお願いしました。
「オイスカさんね。海岸林は進んでいるよね。苗木を育て、1本1本植えて、大変だよね。
いつもありがとう」と言ってくださいました。

2014年は24人、2015年は26人、2016年はすでに前年を上回る勢いでお申し出いただいている。
仕事は何ごとも前年比で上回ればイイですね。本当にありがたいことです。
現在、正式エントリー済みの方は15名
http://japangiving.jp/charities/search?npo_id=616&event_id=85
吉田のページ
http://japangiving.jp/c/13686#report

現在いただいている情報ですと、
愛知県小牧市の企業2
UAゼンセン大阪府支部関連で3~5
大阪府の企業1(仙台支店の方)
化学総連関連で1
東京の企業1
オイスカ愛知県支部会員2
愛知県豊田市のオイスカ中部日本センター職員2
オイスカ本部と支援者で2~3
オイスカ四国研修センター1
オイスカフィリピン6か7
既にエントリーした上記以外の方6
で、私の最近の様子は、
1月20日に大阪マラソンでチャリティランナーとして走ることを決意しました。
走るカラダではないし、急に鞭打っても怪我するのが目に見えてるし。
ですので、一生懸命歩いていました。毎日1万歩以上。それから4ヵ月…
5月9日、半休で家の用事を済ませて午後から出勤のはずが、あっさり片付いたので、
同じ練習ばかりでは飽きるし、前からの深層心理的な願望だった「自宅から職場まで
自転車で」を急遽決行。昭島から杉並まで32km。10年乗ってる格安のMTVですが、
手入れは普通にしているので自転車はバッチリ。
青梅線の線路沿いを東に。ときどき中央線の線路を確認しながら、
立川、国立、国分寺、小金井、三鷹と最短距離で東へ。
30kmという感覚が分からないから、決して急がず、信号以外休まずに。
でも、久我山の神田川沿いの道に来たら、もう脚があがらない。
おばあちゃんの自転車と同じぐらいのスピードで、オイスカ本部に辿り着きました。
まずい。非常にまずい。
エントリー自体、まずいと思っていましたが、本当にまずい。
昨日は84歳のオイスカ・ミャンマーでご活躍中の大ベテラン技術者(食品加工)と
また飲みに行ってしまった・・・その人の名前も「吉田」。

化学総連傘下、日本板硝子労組の田島さん

2015年のランナー化学総連傘下、日本板硝子労組の田島さん


仙台で被災し今は大阪に住む藤澤さん。 今回も3年連続でエントリー

仙台で被災し今は大阪に住む藤澤さん。
今回も3年連続でエントリー

2025年5月
 1234
567891011
12131415161718
19202122232425
262728293031  
月別アーカイブ

ページトップへ