植樹祭の感想が届きました!③
植樹祭に参加し、名取市海岸林の再生計画が、多くの人の熱意や、
支援によって進められていることを実感しました。
私が以前住んでいた地域にも海岸林があり、植樹祭を通して、当たり前の様にあった松林も、
元は人の手によって植えられ、長い年月をかけ育った貴重なものだった事を再認識しました。
また、地域の人々が海岸林の再生を担う体制であることを知り、
自身の生まれ育った地域について振り返る機会にもなったと感じます。
帰る際には、防潮堤の上を、植栽場やわずかに残った海岸林などを見学しながら仙台空港まで歩きました。
震災の跡や、元あった海岸林の規模の大きさなどを改めて知り、
今回は、将来まで続く貴重な体験をさせて頂いたと感じました。
(宮城県 女性)
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震災から5年。「海岸林再生プロジェクト植樹祭」に家内と一緒に三回目の参加、
中途何度か草取り作業にも参加をしてきました。
行く度、自分たちが前に植えた苗木がどうなっているか見てみたいとも思い見渡しますが、
どんどんと広がる植栽範囲では、どれがどこだか判りません。
日々、管理、見守っておられる海岸林再生の会、オイスカの方々、
多くのボランティアの方々には感謝・・・!感謝・・・!
来年は、「伊達政宗公」の生誕450年の年・・・!
仙台湾沿岸15里に松林を造成させ、「白砂青松」の風景をつくらせ、「木曳堀」の開削を命じ、
この地に広大なる米作地帯と水運、居具根と多様な風景を形成させた「政宗公」の偉業を、
着実に再建してゆきたいものです。
参加するたび、小さかった苗が根付き成長している姿を見ながら、「政宗公生誕500年」の50年後、
次の世代の人たちが散策する「松林の風景」を夢みています。頑張りましょう・・・!
(宮城県 男性)
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今回、私は植樹祭に初めて参加しました。
苗を1本1本枯れぬよう植えていく作業は、大変でありながらも多くの方々と接し、
話を聞くことができ、とても楽しいものでありました。
帰りには防潮堤から今まで植樹された松を眺めながら仙台空港まで歩き、
いかに苗が大切に育てられ、そして関係者の方々やボランティアの方々による丁寧な植樹が
今まで行われてきたのかを自分の目で知ることが出来ました。
仙台藩の時代から続き、時には潮風から田畑を守るため、時には津波から集落を守るために
役立ってきた松林というものを、自身の手で、体でその植樹の一端に携わることが出来たのは
とても貴重な体験になり、大切さを直に知るところとなりました。
指導をして下さった関係者の皆様、ボランティアの皆様、本当にありがとうございました。
終始楽しく植樹をすることが出来ました。
このプロジェクトに次回もまたぜひ参加し、海岸林再生へ向けて少しでも力になれればと思います。
(宮城県 女性)
植樹祭の感想が届きました!②
一般の人が黒松を植えることができる年一回の植樹祭を楽しみ、
かつ大きく順調に育つ様思いを込め植えました。
子供(3歳くらい)も自主的に植えている家族連れの様子を見て
子供に実体験させることができて将来につながる活動だと思いました。
人手が多いと作業が早く終わる。場所が作業しやすい土の質、状態もあり
あっという間に1万本を植えることができたことに驚嘆しました。
月一のボランティアもこの様に盛況ならいいと思いました。
主催側はうれしい悲鳴で量より質も大事ですが若い力も必要と感じました。
植えっぱなしの単発、一過性でなく継続活動が必要です。
今回植えたのは黒松の赤ちゃんです、植えっぱなしでは順調に育ちません。
生き物(人工林)を順調に育てるには人の手が必要です。
そこに気づき、認識する参加者がいて
月一のボランティアへも参加して欲しいと思いました。
何をするか事前配布の手順でイメージをつかみ、当日の実施説明で手順を実感する。
わかりやすい植樹の作業指導方法について事前に練られた結果と思いました。
ご苦労様です。
初めに注意を受けた深植え禁止等、
参加者がどこまで理解したかは今後の植えた木の生存率で証明されるのだろうと思いました。
(宮城県 男性)
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土のかけ方や穴の深さなど、無事に育ってくれますようにとドキドキしながら
一つ一つの作業をしましたが、同じ班の皆さんとの交流も楽しく、
あっという間に時間が過ぎてしまいました。
ベテランの方々の鮮やかな鍬さばきが印象に残っています。
帰り道に空港に向かって防潮堤を歩きながら、
海岸林を通してこの海と暮らしを共にしてきたのだなあと人々に思いが馳せられました。
30年後は再び青々とした松が広がる景色であることを楽しみにしています。
今回の植樹祭は、土を盛り・松を植える一人一人が
この海岸の過去から未来を考えることができる活動であったと思いました。
(宮城県 女性)
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今回の植樹祭で初めて海岸林再生のプロジェクトに参加しました。
現場で実際にお話を聞いて、植樹、育苗の大変さを知ると同時に、
プロジェクトの皆さんの海岸林再生へ込める熱意を強く感じました。
長い間、名取の人々の生活を守ってきた松林の再生には、多くの労力と長い時間が必要となります。
その中で、私自身にもできることはたくさんあるので、
見守るだけでなく、積極的に活動へ参加して行きたいと思います。
植樹祭後に北釜を通り仙台空港まで歩いた際に防潮堤から眺めた植栽場が
10年20年後には、震災前のような立派な松林となっていることを願うとともに、
そのために自分ができることを探し、実行していきたいと思います。
(宮城県 女性)
植樹祭の感想が届きました!①
21日の植樹祭の感想が届いたので何回かに分けてご紹介します!
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今回、名取北高校、宮城農業高校の生徒はじめ高校生、大学生の「次を引き継いでくれる若い力」の参加が多く
非常に有難く、頼もしく思います。
参加していただいた知り合いの方々は、当日もその後に会ったときも
「良いことをしてこんなに楽しくできるんだから」と大変喜んでいました。
今回やこれからあと数回行われる「植樹祭」の場所は
再開されるサイクルスポーツセンターの走路付近であり、
自分が植樹したマツの成長を見やすい場所になります。
だからこそ「植樹」だけじゃなく「その後」についても
考えてもらえるともっとアリガタイです。
地域行事、学校行事等で参加できなかった方々にも
いつか「植樹」のチャンスを!
悪かったことが思いつかないです。
ひどい植え方の人も見なかったし話もきかなかったし…
個人的には掘るたびあまりにも巨大な「岩」を掘り当て
「何で俺だけ月面体験…」
(本当に何回も…しかもホントに俺だけ…)
一番巨大な岩はたまたま苗を届けに来てくれた再生の会の桜井さんと発掘しました。
桜井さん助けて頂いてありがとうございます。
(名取市 男性)
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3月まで仕事で仙台に住んでいて、ボランティアで何度か名取の海岸林整備のお手伝いをしておりました。
今は、転勤で関東に移り、今回は千葉からの参加ということに。
森林の整備に関係する職場で働いていますが、100haの森林をつくり上げるのはプロでも大変な仕事です。
それも、ほとんど経験がない中で苗木生産から始められたOISCAという組織の懐の深さと
それを動かしているスタッフの方々の情熱にいつも感心させられています。
これからも機会があれば是非ボランティアに参加させていただきたいと思います。
これからもがんばってください。
(千葉県 男性)
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このプロジェクトに携わるのは今回で3回目となりました。
去年の植樹祭ぶりに参加させていただきましたが、
みなさん暖かく迎え入れてくださりとても嬉しかったです。
自分の植えた苗がこれから先どんなふうに成長していくのか、楽しみにしながら
いつも参加させていただいております。
これから先たくさんの困難があると思いますが、
微力ながら私も年に数回お手伝いしていきたいと思っております。
貴重な経験をさせていただき、ありがとうございました。
また、6月のボランティアには参加予定ですので、よろしくお願い致します。
(宮城県 女性)
今年もさくらんぼ&マイレージでの支援!
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いつもありがとうございます!!
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ANAの社員さんたちは毎年ボランティアにも参加してくださっています。
↓これは昨年6月の写真。今年も6月18日に参加いただく予定です!
さて、前回フィリピンの海岸林再生のあらましを述べましたが、
フィリピンの方々は今回の植樹祭に参加して何を学んだのでしょう。
少し感想を聞きましたので、そのことを記します。
まず、植樹祭の開会式・閉会式が、きちんと行われているのに驚いたようです。
向こうでも100人規模で集まって植林がおこなわれますが、あまり儀式めいたことはしてないようです。
そして開会式できちんと植栽の仕方を実際に示していることは素晴らしい、と言っておりました。
日本のような丁寧さは無いのかもしれません。
今回の植樹祭クロマツ植林で、吸水ポリマーをどう扱っているのかに興味があったようです。
こちらでは500倍溶液に植える直前に10本単位で縛ってあるコンテナ苗を漬けて植える(根漬け保水材)
のですが、フィリピンのプロジェクト担当者の頭ではそうではなくて、
苗がポットに入っている状態で上からポリマーの粒剤を撒きそこに水を注ぐというやり方(粒状保水材)
をイメージしていたようです。
今回しっかり根付保水材の手法を学んで帰りました。
ある調査データによれば、無処理の枯損率は75%、粒状保水材では70%、
根漬け保水材では20%という報告もあります。
断然私たちのプロジェクトが行っている方法で、枯損を最小限に防ぐことができるのです。
名取の海岸林再生プロジェクトで運営も学び、また技術的な面でも保水材の使い方、
丁寧な植え方など勉強になったと思います。
6月末に様子を見に現地プロジェクトサイトに行ってきます、日本での研修効果を期待して。
第三回植樹祭の500名以上の参加者の中には、
日本の海岸林再生を学んでもらおうと招いたフィリピンの海岸林再生担当者3名もいました。
記憶にある方も多いと思いますが、2013年11月8日に大型台風ヨランダが平均風速65㎞以上で
フィリピン・レイテ島、セブ島、パナイ島など中部ヴィサヤ諸島を横断、住宅・構造物の
全半壊の被害は80%に及び、多くの被災者と犠牲者を出しています。そうした中で、
海岸線に林のあったところでは、災害の減災効果がみられ、海岸林再生が叫ばれるようになりました。
オイスカは現在、ODAによる日本のNGO支援策を強化する「NGO連携無償資金協力援助」を受け、
「災害に強い、森に守られた地域づくりプロジェクト」を立ち上げ、レイテ島のレイテ州と
パナイ島のイロイロ州において台風からの復興森づくりに取り組んでいます。
熱帯の海岸林と言えばマングローブ林をイメージされる方が多いかもしれません。
マングローブは熱帯の海岸沿いの海水と淡水が混じりあう場所に生息するので、
当プロジェクトもそうした場所を探して盛んにフタバヒルギ、ヒルギダマシなどの
マングローブを写真のように村人の手で植栽しています。
しかし、沿岸は海水と淡水がまじりあう所ばかりではありませんので
マングローブ種以外の樹種を植えることになります。
今フィリピン政府が力を入れようとしている樹種は「タリサイ」です。
写真のように傘を広げたように横に樹冠を広げ単木で生えています。
実がアーモンドに似ていることから、Sea almondともよばれています。
当プロジェクトでも写真のように海岸沿いにタリサイの植栽を実施しておりますが、
枯損が多く活着させるのに苦労しています。「タリサイ」については、海岸の分布に適している樹種として
どの文献にも書かれていますが、具体的な植栽については書かれていないようです。
乾燥に強い樹種となっていますが、植栽地を見ると枯損木は乾燥で枯れていると
判断されるものがほとんどでした。
ツル性匍匐状(ほふくじょう)のヒルガオ科のグンバイヒルガオ、マメ科のタンキリマメ?で
植栽木が覆われているところは、それが逆に吸水の妨げになると同時に草負け状態をきたしているのです。
植栽木の周りは日本と同じように草刈が必要なのです。
周りを刈り取って、それを植栽木の根元を被覆するマルチングにし、土壌の蒸散を抑えればよいのです。
また、植栽穴には有機堆肥をいれて、土壌の保水性と栄養を高めればよいのです。
現実に水をまくことは不可能でしょうから、植栽時に吸水ポリマー(おむつの材料)に漬けて植えれば、
最低1週間は水分を保てるのです。
今述べたようなことはすでにプロジェクトに伝えておりました。
植樹祭が終わった21日午後、宮城県の村井嘉浩知事が海岸林の現場を初めて視察しました。
一時間ほどの間に連発したのは「すごい、すごい!」の言葉です。
本人も「しかられちゃって」と笑いながら白状していましたが、
この視察はオイスカ国際活動促進国会議員連盟会長の石破茂・地方創生担当相らが
直々にプッシュして実現しました。
まず、一昨年に植えたクロマツを見て「2年でずいぶん伸びるんですね。すごいですね」と一言。
続いて、ビルの6階ほどの高さにまで伸びる高所作業車に佐々木一十郎・名取市長と乗り、
100ヘクタールに及ぶ現場の全体を空から一望、
「よく分かりました。この規模には驚きました。予想以上にすごいなあ。すごい」と感想がありました。
「何にもわからないから」と言いつつ、説明に当たった担当者に質問攻めです。
とくに、土質などの環境によって苗の成長に大きな差が出ることには驚いたようで、
同じような場所でも片方は1メートルほどにも伸びているのに、もう一方はほとんど
植えた当時のままの姿には「素人には同じ環境にしか見えませんけどね」と話していました。
佐々木市長と一緒に、自ら植樹も体験しました。
担当者が「森林組合だと一人平均一日300本、早い人は6時間で550本植えますよ」と説明すると、
「そりゃすごいな、神業だ。私と市長じゃとてもだめですね」。
海岸林再生の会の人々には
「ご本人も被災されているのに、こうしてマツを育てて植えていただいて、感謝しています」と挨拶、
オイスカ名取事務所がある育苗場にも回って視察を終えました。
知事へのお土産は菊池慶子・東北学院大教授の著書
「仙台藩の海岸林と村の暮らしクロマツを植えて災害に備える」です。
ありきたりではありますが、思い浮かぶのは「百聞は一見にしかず」ということです。
見渡す限りの現場の広さ、これで植物が育つのかというがれき混じりの土、吹く風、
それでも勢いよく伸びるクロマツの緑、そうしたこと全部をひっくるめた人の力の大きさ。
見ればすべてが分かります。
「すごい」を連発する村井知事の姿に、
なるべく多くの人々にここに来てほしいという気持ちが、一層強くなりました。
あっ おじいちゃん!
お正月の親戚の集まりのときなど、一同の中に若い人がたくさんいると場が華やぐものです。
彼らのこれからも楽しみだし、一族の将来も安心だ、という気持ちにもなります。
5月21日の植樹祭で感じたのもそうしたことでした。
植樹祭には、宮城県立名取北高校や県立農業高校の生徒、東北学院大学の学生らが参加しました。
私は一時間ほどの植栽作業の間、名取北高校の生徒たちと一緒にいたのですが、
一言でいえば、とても楽しい思いをしました。
参加したのは1年から3年までの30人。
学校に貼りだされた募集の案内を見て自主的に申し込んだのだそうです。
だからなのか、なかなか手早い。
松の苗を植えるには、
①穴を掘る
②苗を穴に立てる
③土を埋め戻して踏み固める
――という三つの仕事が必要です。
プロには1分足らずで1本植え終えてしまう人もいるのですが、素人はそうはいきません。
とくに鍬を振るって石混じりの土を掘るのは日ごろ経験がなく、楽ではありません。
すると、男子生徒があっという間に分業を始めました。穴掘り組と苗植え組に分かれたのです。
これだと同じ作業の繰り返しなので慣れるのが早く効率もいい。
先生からもお褒めの言葉があって、彼らはますますやる気が出たようです。
男子も女子も黙々、というよりは冗談など言いながら和気あいあいという雰囲気で楽しそうでした。
普段接することのない高校生のナマの言葉が聞けたことも面白かった。
ただし、作業はずっと男女が別々にやっていました。
男子が穴掘り、女子は苗植えに分かれて共同作業をするのかと思ってみていましたが、最後までそうはならなかったのも、今の高校生気質でしょうか。
もうひとつ、印象に残ったことがありました。
「あっ、おじいちゃん!」という叫び声が聞こえたことです。
女子生徒の祖父がやはり植樹祭に参加し、孫の顔を見つけて様子を見にやってきたのです。
「おじいちゃんも名取に住んでいるんだけど、会うのは久しぶりなんです」
植樹祭がこうした出会いの場になる、ということは、
地元の人々に定着しつつある一つの証ではないか、と思います。
海岸林再生の会の会員の女性は、名取市の南隣りの岩沼市から参加した弟を見つけて驚いていました。
これからこの地にどんな形でクロマツ林が育っていくのか、カギを握るのは若い人、そして地元の人です。
いい植樹祭になりました。
化学総連事務局 前田さんより
中島さんに引き続き、化学総連事務局の前田さんより5月13日、14日についてのブログが届きました!
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2016年5月13日(金)から14日(土)にかけて、化学総連としては3年連続の3回目となるオイスカ様の
海岸林再生プロジェクトのお手伝いに、私たち化学総連の加盟組織18単組総勢53名で名取にお邪魔して
きました。もちろんこの中には、今回初めて参加される方もいれば、3年連続で参加された方もいらっしゃいます。
作業初日、オイスカの吉田様、浅野様と合流した私たちは、まず育苗場でこれまでのオイスカ様の活動や
これからの活動のレクチャーをいただき、海岸から少し内陸に位置する仙台空港北側にある内陸防風林の
役目を果たすクロマツ達のもとへと移動しました。
内陸防風林のために植えられたクロマツ達は、高さ30~40㎝程度まで育っているはずです。
ところが、現地に行ってビックリ、どこにクロマツがいるのやら・・・。
それもそのはず、クロマツは数年かけて大きいものではひざくらいまで育っているのですが、
周辺の雑草たちの威勢が良い事この上なかったです。
そこで今回は、クロマツの周囲50㎝程度(周囲を鎌1本分くらい)の雑草だけを
ターゲットに刈り取る「坪刈り」を行いました。
最初は、それこそ宝探しのように草をかき分けた中にヒッソリと佇むクロマツ・・・
「あ~こんなとこにもおった~」そんな声も聞こえる中、隊列を組んで一歩ずつ一歩ずつ、
雑草に隠れ見えてないクロマツの子供を踏まないように。
私自身は昨年に続いての2回目でしたが、これがまた結構な重労働。
中腰の態勢での作業はデスクワーク中心の私の肉体にはさすがにこたえました。
そこには1万本程度のクロマツが植栽されていましたが、なんとか全部のクロマツの坪刈りを完遂!
日光が大好きなクロマツ達も、お日様に照らされて嬉しそうにしていました。
二日目は、名取海岸の防潮堤前に繰り出し、2年前に植えたクロマツ達の周りに生えた下草刈りを行いました。
前日の特訓の成果が見られたのか、作業はスムーズに進み作業時間いっぱいまで下草を刈り続けました。
二日目の最後には、オイスカ様のお取り計らいで海岸防風林の周りに設置されている防風柵に
「全国化学労働組合総連合」と書かれたネームプレートを設置するプチ記念式典を行いました。
式典では、長野化学総連会長に記念の釘を打ち込んでいただき、
また一つ名取の地に足跡を残すことができました。
最後に、二日間の作業に従事させていただき、少しでも、地域の、そして未来の美しい名取海岸復興への
お手伝いになれたのであれば幸いです。オイスカ様とは震災以前から海外での植林活動や寄付の形で協力
させていただいてきましたが、ボランティア活動のような、参加する人が、自らの五感で現地の空気感や
実情を感じられる活動は、参加者が自らの経験を持ち帰って、周りの皆さんにしっかり正しく実情を伝える
ことで、活動の輪をさらに広げられるきっかけになると感じました。
また、より継続的に発展的に取り組みを加速させるためにもそうしなければならないとも感じました。
クロマツのように大地に根付いた活動をこれからも化学総連として取り組んでいきますので
引き続きよろしくお願いいたします。
化学総連海岸林ボランティア②
引き続き、日本板硝子労働組合千葉支部の中島さんのブログです。
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翌日、好天にも恵まれ気温も20度を超える予報の中、作業現場へ出発。
初日の現場とは違い、沿岸にある100haにも及ぶ海岸林に到着。まず、目に付いたのが、
海沿いに設置され高さ7メートルにも及ぶ防潮堤。しかしこの付近の津波は15メートルにも
達したということで、自然が持つエネルギーの大きさと、自然災害の恐ろしさを感じました。
その防潮堤より少し内陸に入り、盛り土が施された地盤にクロマツの苗が一定間隔に植えられた
この場所こそが海岸林再生プロジェクト最大のミッションの現場となり、将来的には立派に成長
したクロマツの林が再生され、地域を守る役割をすることとなります。
この現場においても基本は除草作業。
中でもツルマメという草が多く、このツルマメがクロマツの苗木を覆ってしまい、成長を妨げてしまうのです。
吉田さんの話では、ネズミやヒバリなどの小動物が生息し、それを狙ってタヌキや猛禽類が現れるといった、
自然の営みが既に始まっているとの事でした。
なかなか復興が進まない現実の中で、何かほっとする言葉でした。
この海岸付近には、一階部分の抜けてしまった家屋や、折れ曲がってしまった街灯やガードレールが
震災当時のまま一部残っています。復興は進んでいるにも関わらず、そのスピードはなかなか加速していないというのが現状です。
この海岸林再生プロジェクトも道半ばであり、ゴールはまだまだ先にありますが、オイスカのスタッフさん、
地域住民、ボランティアが一体となって取り組めば必ず成功できるプロジェクトだと思います。
我々も引き続き支援していければと思っていますし、多くの皆さんにこの活動を知っていただき、
推進していくことも非常に重要だと感じました。たった二日間という短い時間ではありましたが、
得るものも多く、有意義な時間を過ごすことができました。
数年後にはクロマツの成長を確認すべく、また参加できることを期待して、今回の報告とさせていただきます。
お疲れさまでした。
その他の報告。鎌を無くした者1名。カメラを忘れてきた者1名。
オイスカの吉田さん、浅野さん、大変ご迷惑をお掛けしました。