埼玉トヨペット 写真展(~4月28日まで)
こんにちは、浅野です。
3/29(水)に埼玉トヨペット株式会社に行ってきました。
今回の目的は、パネルの設置。3月30日~4月28日の約1か月間「輪っふるギャラリー」にて、
海岸林再生プロジェクトのパネルを展示していただけることになったのです!
※「輪っふるギャラリー」とは、埼玉トヨペット本社(与野支店)ショールームの一角を解放して
県内の施設・特別支援学校や個人の方に貸し出しているスペースのこと。
今回、特別に県内ではないのに貸してくださいました。
埼玉トヨペットではグループ会社も巻き込んで支援を続けてくださっています。
埼玉トヨペット株式会社
ポスターを掲示し、お客様により環境に負荷の少ないエンジンオイルへの交換を促し、「100ℓにつき50円」を支援
埼玉トヨペット陸送株式会社
業務上の交通事故ゼロを1ヵ月達成すると、月当たり1万円を支援
株式会社トヨタレンタリース新埼玉
店舗:全てのお客様がその日事故なく車両を返却すると、1日当たり店舗数×15円を支援
リースおよび管理部門:業務上の交通事故ゼロの時、1日当たり人数×10円を支援
株式会社ハッポーライフ彩生
廃発泡スチロールの回収量100キロにつき40円を支援
このように環境への配慮や無事故への意識の向上を促しながら支援をして下さっています。
現場にもボランティアに来てくれたり、報告会の機会もいただいています。
感謝感謝です!
お近くにお住まいの方はぜひ、埼玉トヨペット本社(与野支店)へ!
埼京線の北与野駅東口から徒歩1分です。
2018年か19年か、いずれにしても将来植える場所の確認に行きました。
岩沼市との市境を超えてきたニセアカシアの、侵入度を詳しく見ておきたくて。
強烈なトゲ。見るのも嫌です。
遠くから見ても、樹形からすぐ気づいてしまいます。
公共工事で行ったと思われる下刈から逃れ、防風垣の中に残党が
勢力を維持していました。幹は握りこぶしほどの太さ、高さは2m以上。
今年は勢力を面的に拡大し、高さも数mになるでしょう。
名取側では春2m程度だったものが秋には6mになりました。
防風垣を一度どけてから刈払・薬剤塗布という、面倒な作業となりますが。
行政当局とも情報・対処方法を共有すれば、名取以外の現場にも対策が反映できる。
2016年に行った薬剤枯殺処理調査は、この夏、根元まで掘って枯れているかの確認で
調査完了となりますが、現状では一番安い薬剤塗布がもっとも効果ありと見ています。
名取では2017年夏に処理着手、将来の植栽前に枯殺したいと考えています。
プロとの仕事にしっかり反映させます。
盛土自体は完璧。
しかし、ニセアカシアの他、周囲の篠竹は3m高。葛も旺盛。
これらもいずれ、植栽前の対処となるでしょう。
あの1年を除き、今はまったく見なくなりました。
先日、霞が関の林野庁の幹部の方も、植栽基盤を人工で盛土した場所が辿っている
生き物の変化と多様性について、とても関心を持って聞いてくださいましたが、
名取市海岸林再生の会もボランティアも、植栽地の生き物を話題にすることは多いです。
仙台森林管理署も「施業の参考に」と情報提供してくださいました。
チームでキッチリ読み込んで、仕事に活かしたいと思います。
「林業の輩は何も知らず伐ってしまう」とか言われないように。
我々は無駄に草刈りすることなどありません。
3月18日のボランティアの日、「あれはヒバリ」と三浦さん。
ヒバリが空で鳴いているのを聴いたのは今年初めて。
気象庁の人たちもヒバリの初鳴きはチェック項目。ツバメはまだ見てません。
「冬の間もここにいるけど、高い場所で飛びながら鳴くことはない」と。
これからは絶えず鳴き声を聞き、巣を見つけるシーズン。
魚を獲ってきた猛禽類を指して「あれはミサゴ」とまた三浦さん。
現場は今、フキノトウがたくさん。
よく見るとミツバチもフキノトウに来ています。
草として真っ先に緑を成すのはクローバー。
クロマツも樹液が動き始め、葉の色が変わってきています。
まだ寒いけど春になりました。
3月19日日曜日。トビの巣をまた見つけて、計画は大脱線。
予定は未定の、いつものオタクの休日。
生き物の変化を伝えていくのも、現場第1線の我々ならでは。
勉強会をやってみたり、記録を取ってみたり、夜もカメラを据えてみたり、
チームでやりたいことはいろいろ。
大阪マラソン 寄付先団体向け説明会
こんにちは。浅野です。
3月21日、大阪マラソンの寄付先団体向けの説明会がありました。
せっかく大阪に行くのだから、と1日余計に泊まり昨年大阪マラソンに
チャリティランナーを出してくださった企業・団体さんを訪問。
今年はチャリティランナー60名が目標なので、頑張らなくてはいけないですね。
説明会には44団体の応募の中から選ばれた14団体が参加。
昨年と違う点は私たちが「緑」ではなく「紫」で参加するというところ。
昨年までのチャリティテーマは「緑」が「自然を支える」、「水色」が「きれいな水を支える」だったのですが、
上の写真にもあるように
「緑」が「子どもの未来を支える」、「水色」が「自然環境を支える」に変わったのです。
「紫」のチャリティテーマは「美しいまちと暮らしを支える」。
オイスカが大阪マラソンで出しているプロジェクトは「海岸林」です。
海岸林は生活のインフラとも言えますし、テーマの詳細に防災教育・災害支援の文言もありました。
これはピッタリ!ということで今年は「紫」で申請させてもらいました。
あまりオイスカらしくない色だな…と感じる方も多いかと思いますが(私もそう思います…)
本番までにはなじめるように頑張ります!
今回の14団体のうち、東京の団体は6団体。大阪の団体も6団体。京都・福岡がそれぞれ1団体です。
地元大阪だけでなく、東京でも大阪マラソンを盛り上げてほしいということなので、
他の団体と協力しつつ盛り上げていきたいと思います!
2016年、微弱なものを含めた宮城の地震は「約730回」。
2月28日夕方、名取から帰京しようと電車に乗ると、経済同友会のHさんから電話。
下車して話を始めるや否や、「吉田さん、宮城で地震と言ってますが大丈夫ですか?」
宮城にいる私が気付かず…。電車が停止する直前だったからですが。
構内アナウンスのテンションが違う。当分ダメだなと思って、即刻帰京を断念。
余震はいまも断続的に続いているのが現実です。
万が一の場合、地図が頭にあり、避難シュミレーションを理解している
「腕章組(ボランティアリピーター)」を増やしたい。
というわけで、普通救急救命講習の日は、避難誘導研修も行いました。
まず、基本として地図を理解しなければならないです。
●結論は
避難目標は「仙台空港」が最良・最短。
ですが、下記の通りの「取説」があります。
●特殊事情としては
1.大型バス対応と、普通自動車対応がある
⇒最善の避難経路が違う。バスは行けないが普通車なら行ける経路がある。
2.どちらの場合もダイヤル式施錠ゲートがある
⇒我々の現場は、工事関係者とオイスカボランティア以外、一般人立ち入り禁止。
3.見渡す限り、高台も強固な避難所もない
⇒実は近くにある最短の赤い水門が高さもあり強固。
4.何と言っても復興工事途上。ある日、道が封鎖される時がある
⇒いまは、海岸林から海沿い、閖上への道は杭で封じられて車両通行止。
飯塚大橋もこの2年工事中で通行止。美田園駅に向かうのは遠回り。
5.全長5㎞のどこで作業しているか、橋梁工事等の進捗により、避難目標・経路が変化
●避難経路の基本原則として、
1.大型バスは4m道路(1車線)で北釜ゲートにしか行けない
⇒目指すは仙台空港が最良。吉田が引率。
2.普通車は三和建設ゲートから抜けられる
⇒飯塚大橋が工事で通行止のため、美田園方面に行くのはロスあり。
やはり目指すは仙台空港が最良。吉田以外の指導者が引率。
乗用車が多い場合、バスと一緒に数珠繋ぎになる必要はない。
●余裕をもって逃げる場合の公式な避難所は
1.美田園駅を越え杜せきのした駅前のイオン
(海から7㎞。施業場所によっては避難距離は10㎞以上あり)
2.仙台空港
(海から1㎞。施業場所によっては避難距離は5㎞)
●車に乗ってる時間がない、一刻を争う場合の強固な退避先は「貞山堀の赤い水門」
(公式に避難を認められている場所ではありません。立ち入りはもちろん禁止。
フェンスを乗り越えます。名取市海岸林中央部。海から500m。)
*こういうことを書いたら役所からお叱りを受けるかもしれませんが・・・
ここが一番なのです。4基ありますから人数も相当登れるでしょう。
上記の説明がわかる人は増えているのは事実ですが、分からなくて普通。
「ただ逃げろ!」「津波はてんでんこ」と言われても、誰だって困ります。
いざというときはボランティア指導者・リピーターが誘導・指示いたします。
ご安心ください。船長が先に逃げたりしません。
今年は緊急対応という面でもボランティアの力量を上げたい
3月18日ボランティアの日、普通救急救命講習を名取市消防本部で
ご指導いただきました。当プロジェクトにとって重要な一日となりました。
これで万が一の時も瞬時に対応できる確率が上がりますから。
まだ、AEDをリースするなどの手続きが残っていますが。
これまでもボランティアを受け入れ前日に必ず消防本部に電話を入れています。
そして119番の時は、救急車誘導のための車両をオイスカが「北釜大橋」まで
出迎えることを毎回確認として連携しています。
(まだ、「オイスカ=なんだか海で木を植えてる」程度の反応で残念なカンジですが)
林業会社在籍時代、緊急対応訓練を社員にしてくれました。
「現場は広い、目印はない、救急車は林道にすら来られず迷うかもしれない。
全員道具を置いて緊急体制に入れ。一目散で走れ。指示された者は山を駆け下りて
救急車を迎える場所まで走れ。救急隊を最短の時間で現場まで案内するんだ」
これは初動の基本中の基本。海岸林でも同じです。
現実の場面がありました。
あの時、私より10歳以上若い、仕事のできる元不良とペアでしたが、その時の彼の速いこと。
ペアになることが多く、いろんな面で尊敬していましたが、危機に強い見事な行動でした。
遥か先の怪我人のもとに直行しながら、「もし救急車なら二人で山を降りましょう」と。
「お前は何をしてくれ」と言われる前に、言われることを予想。
大怪我ではなく、救急車を呼ぶには至りませんでしたが、救急車との連携、
最短距離を行くという訓練が同僚皆の体にストンと落ちていて、
ものすごく一体感がありました。
先日の講習の際、AEDを使った心肺蘇生法のお手本を救急救命士の方が見せてくださった際、
倒れている人を前に、「誰か助けてください」と我々受講者に大きな声で呼び掛けました。
真っ先に手を挙げたのは地元ボランティアの三浦さん。実はその時、とても感動しました。
今日講習に来てくれた11人みんなにも。本当に素晴らしい仲間だなあと。
実は昨年の植樹祭の時、てんかん持ちの方が倒れて、近くにいた名取市の総務課長さんが
猛ダッシュで本部まで通報してくれました。私が駆けつけた時、周りの人は奥さん含め
誰も何もせず茫然として、木を植えている人すらいたことに青ざめました。
真っ青で、痙攣して意識がなく、ダメだと思いましたが、すぐ119番。
しかし、待ち合わせ場所の農業法人事務所を救急隊が間違えて到着が遅れました。
名取市の場合、平均到着時間は8分半とのことですが、海岸林ではさすがに遠く20分。
再生の会の菅野さんが「大丈夫ですか?!!」という意識確認をものすごく大きな声で。
我々の中では「あれは大殊勲」と言われています。
そして、車が入って来られない防風垣を挟んだ約60mを運ぶために、再生の会の勝征さんが
木の板をタンカ代わりに持ってきました。これにも驚きました。機転です。
ご本人は救急車が来る前に意識は正常に。再生の会の底力を私は見ました。
自分が責任者の行事で意識を失った人が出てどの程度焦るか、自覚もしました。
今年も安全意識、緊急対応の面でも、肝を据えてかかりたいと思います。
ボランティアの底力もまた一段と上がるはずです。
講習を1回受けたぐらいで安心しませんから。
いつか企業担当者向け講習として企画しても良いかと。
名取以外でも応用できますし。
地味だけど応援を続けています
川崎市早野聖地公園里山ボランティアの井上文雄さんから
恒例の早野聖地公園お彼岸バザーと写真パネル展の報告が届きました。
_________________________________________
3月20日川崎市早野聖地公園で恒例のお彼岸バザーが開催されました。近所の農家は野菜、里山ボランティアは木炭、木酢液、手作り竹とんぼに加えて私の育てた庭木の苗、桜草などを出品しました。友人知人からいただいたマロー(薄紅葵)、カモミールが新登場、里山の畑からはキンセンカ、ビオラなど出品。ハーブと花が人気でした。6コンテナ100鉢ほどが出ました。海岸林再生支援の実生苗バザーは通算13回目です。

写真パネルは、2017年分は植栽地の広さを強調しました。高さ20mの高所作業車から撮った植栽地写真「北方向・閖上方面」「南方向・北釜方面」の2枚をそれぞれA2版に拡大、残りのスペースにA3に拡大した「最大樹高2.2mのクロマツ」「名取北高校全校講演会の3年生」「5月植樹祭参加要請のため名取市の学校訪問」をいれました。全校の教職員・生徒さんに海岸林再生の話ができることは嬉しい限りです。私の勝手で「名取市教育界に変化の兆し」と銘打ちました。
植栽地の写真を見て、現地訪問したことのある里山ボランティアも含めて「こんなに広いのか」「こんなに大きくなっているんだ。」「50haまできたか、すごいね。」と感嘆の声があがりました。里山ボランティア自身が特に注目していたのは播種から出荷までの苗木の生産工程と最初の4年でつくったシステムの組み写真でした。どんぐりから苗木を育てて植林を毎年実施している里山ボランティアならではと思います。この写真パネル展は通算47回目となりました。
「バザーはこのためにやっています。」と寄付金パンフを手渡し、写真パネルを指差します。「そうか支援なんだね。苗木は買えないけど寄付はさせてもらいます。」「仙台に住んでいた。揺れがすごかった。」「福島県の相馬市に住んでいた。まだ帰れない。」被災地出身の方々とも出会います。「これは良い取組だ。現場はどこ?」という質問も結構あります。身内のボランティアにも、墓参の大勢の方々にも写真パネル展示は意味があると毎回感じます。
バザー全体の寄付金の中から少しですがお届けします。
寄付金パンフは132部手渡しました。
3月18日(土) ボランティア報告 消防署にて その3
創造的復興という大きな宿題
3月7日、オイスカ西日本研修センターの海外研修生と職員15名と、
宮城県支部松島の会との交流会がありました。
会員を長年続けていただいている佐藤さんが音頭を取って開催。
松島周辺に会員が30人程に増えました。宮城全体でも会員は増加。
世界にも目を向けながら、海岸林の仕事を成功させねばなりません。
宮城では、オイスカ=海岸林
福岡では、オイスカ=海外研修生
両地区ともにオイスカの一大基幹事業が展開されている地元一般市民にとって
こういうイメージになるのは無理はありませんし、私自身も当面は宮城で
手一杯ですし、寄り道や集中力散漫は排除せねばなりません。
そうは言っても、宮城ならではの世界に対する協力、我々のこの復興最前線の
経験を次にどう展開するかは、大きなテーマです。海岸防災林のみならず、
宮城の農業技術を自然体で、世界に役立てることができないかとも
しばしば考えています。
世界の大半の農家は「小規模」であり、将来の食糧危機予測は想像以上に
深刻でもあります。カンボジアやモンゴルの研修生と話しました。
彼らは知りませんでしたが、FAOによるこの2か国の食糧自給シュミレーションは
アジアでも指折りの悪さ。どんなに事態が好転しても危機的な両国です。
話は変わりますが、3.11前後、宮城・福島の被災地を車で2往復しました。
確かに農地の大半は復旧を終えています。その上、従来の小区画から大区画
(100m×100m)にされているのは、法人・グループ化、大規模化、集約化が
進んでいる証しとも言えます。しかし、目を凝らして定点観測すると、
稼働率・回転率、手が回っていない姿も見えてきます。
名取では明るいニュースも聞いています。
海岸林の横のビニールハウスで、「北釜クイーン」(メロン)の栽培が復活します。
NHK仙台のニュースには、名取市海岸林再生の会の櫻井勝征さんが、メロンの熟練技術者
として珍しくメガネをかけて画面に登場しました。
震災後4月に立ちあがった北釜耕人会は、来月株式会社になります。
3夫婦で38棟の大きなビニールハウスでチンゲン菜と小松菜を育てています。
手堅く経営を進める姿を6年見てきました。どう見ても黒字です。
復興の一端を担うものとして「創造的復興」という言葉は寝ても覚めても
頭からいつも離れません。小さいことでも、何か一つでも新しいものを目指したい。
3月18日(土) ボランティア報告 悲しかったこと
ウェストポーチ、パソコンのマザーボード、
陶器のカケラにガラスのカケラ。ついでに鉄筋も。
これって何だと思いますか??
驚いたことに今年の植栽予定地の盛土(の一部)から出てきたものたち。
こんな鉄筋もゴロゴロゴロゴロしていました。
左が昨年の植栽地脇の道の写真。右は今年の植栽地。
私には同じにように見えてしまいました。
土が足りない中、植栽地に使う土がないのも分かります。
誰かを非難するつもりは全くありませんが、
ただただ悲しく感じました。
命あるものが息づいていくその基盤がこれかと思うと
今考えてもクロマツがかわいそうで涙がこぼれます。
私が勝手にそう思うだけで、もしかしたら当のクロマツは
実は全く気にしていないのかもしれません。
どんなものでも栄養にして成長していくのかも。
あれだけ強いクロマツですから。
環境を理由にやる気をなくしたり、それを言い訳に
力を発揮できなかったりするのは人間の弱さかもしれません。
だから、風が吹いても寒くても乾燥していても文句も言わず
ただすくすくと伸びていくクロマツに感動させられるのでしょうか。
私にはクロマツの本当の気持ちは分からないけど、
針金やガラスの破片など危ないものがたくさんある現場で
植栽作業にあたる皆さんにケガのないように祈るばかりです。