チーム ~9月2日のボランティアの日に至るまで~
9月2日(土)公募ボランティアの日110名。
今年は「ツルマメ」抜き取り。明けても暮れてもそればかり。
しかし、リピート率は5割を超えたと見えます。
また、今日、そして今年を振り返ると、まさに「チーム力」に磨きがかかっています。
9月2日に至るチームワークを書いてみます。
●「激害区」図面化
「草刈りは彼岸まで」と言います。(当地では10月初旬以降はしません)
お盆休みに伸びた草に即応しつつ、残り1ヵ月で下刈を終わらせねばなりません。
8月22日、プロ2社、ベテラン地元ボランティア、オイスカの合計6名は、
2017植栽地7万5千本分すべて実踏。
最新の「草のおがり(宮城弁:繁茂・生長)」を図面化。
プロとボランティアの分担方針を決めました。
ボランティアは、ツルマメ駆除と、雑草激害地をつぼ刈りで先行、プロはそれに続く・・・等。
●プロは全体的利益から考える
「労働者が発注側に向けて逆提案」することはあまりありません。
しかし、松島森林総合の佐々木代表はもちろん、プロ中のプロ、女性林業労働者のSさんは違います。
ボランティアのマンパワー・能力を念頭に、お盆前から第2優先対象地に目印をつけてくれた。
「ここはボランティアでもできますよ」「もし余力があったらここもぜひ」と。
これは、ボランティアを「戦力」「大人」として認めている表れと私は思います。
プロは「プロだからできること」を優先しつつも、全体的共通利益から考えて、目配せもする。
これも、計画以上に進んだ背景の一つです。
●バトンリレー
8月23・24日はマルエツ労組65名、26日は東北電力労組31名。
各個撃破で、激害区をつぶし、9月2日はそのバトンを引き継ぎました。
元をたどれば、6月上旬~8月上旬の2か月で、930人のバトンリレー。
●空港からの耳寄り情報
8月31日あたりは、進路が読めない台風の影響で、各社リーダーとの情報交換ピーク。
そこに仙台空港を拠点とする航空会社IBEXエアラインズのTさんから、測候所から航空会社に
シェアされた気象情報の要点をほんの一言、キーワードでシェアされました。
ホームページで19時に当日の実施をお知らせする予定でしたが、それより早く決行を発表。
●朝で決まる
挨拶、表情、歩き方・・・朝で決まる。
この日は、3回目の組織的参加、第一三共㈱、東京海上仙台支店自動車保険営業部の
「軽やかさ」が特に際立って見えた。よそよそしさなどはまるでない。
ほぼ毎月参加の、三菱UFJニコス㈱、矢崎エナジーシステム、仙台トヨペット㈱各社は当たり前。
台風を心配し、空港で10時間待たされ、その上成田で一泊したオイスカ九州の会員10名を
筆頭に、大なり小なり影響を受け、それぞれ苦労してたどり着いた当日朝でした。
●感化
100人もいれば、中には誘われて何となく来る人、指示を真剣に聞かない人はいるもの。
「時間とともに、本気で来ている人の小さな行動一つ一つがそれを感化している」
某企業のご担当がそう言いました。私もいつもそう思います。
今回は第一三共のAさん、東京海上のSさん、三菱ニコスのTさんなど背中で示す
明らかに際立つ人が何人も。
●隣の誰もが仲間
どうしても知った人とずっと一緒にいたいはず。ところが・・・
9月2日に限りませんが、どう考えても所属会社を超えて混在して草と向き合っている。
言わなくてもお互い声を掛け合っている。この日はこういう雰囲気になるのが早かった。
際立つ何人かが共通しているのは「(おそらく無意識に)声が出ていること」と
「先頭を進んでいること」。リーダーの姿に感化されるのは当然。
もし私が彼らと同じ立場でここにいたら、彼らほどできるだろうかと
仕事しながら考えさせられました。所属はいろいろ。動機もいろいろ。
協力し合いながら仕事する様子を見るのは担当者冥利に尽きます。
これが目指す姿ですから。
●チームワークの結果
歩くだけになりながらも、110人の目でツルマメの有無を「点検」した場所が相当ありましたが、
1日でカバーできた面積は過去一番ではなかったかと。約6haの完了の目処をたてました。
会心のスピード、胸を張れる仕事の結果だったと思います。私自身も極力大勢と直接会話するという
目標も持っていますが、最近少し上達したかなあと。ちょっぴり合格点かなあと。
「今年は若い人が増えたね~」Mさんに言われました。
例外なく毎度のことですが、この日も楽しかった!
11月26日、大阪マラソン走ります
1年中いつも、なんとなく大阪マラソンのことが頭にあります。
光栄なことに、4年連続、東北で唯一の寄附先団体として認定され、
オイスカのチャリティランナーは右肩上がりの増加で62人。
宮城県支部会員のクリエイトプランニング㈱佐野社長や、愛媛県支部の宮嶋会長、
元日経新聞論説委員兼編集委員でオイスカアドバイザーの小林省太さん、わが社職員も4名。
現場ボランティアにも何度も来てくださって4回連続参加の藤澤さん、
ネクスタ㈱、UAゼンセン ライフ労組、愛知のCKD㈱など組織参加くださる企業も。
昨年、Finishゲート閉鎖5分前にゴールしたように、
今年のエントリーはつい先日、締切当日、ビリで申し込んだようで・・・
その結果、随分目立つ、左角に紹介いただきました(泣)
https://japangiving.jp/projects/32571/fundraisings
チャリティランナー皆さんへの応援・ご支援を、どうぞよろしくお願いします!
今年上半期は、昨年以上にカラダ的にも本気で下刈に打ち込みました。
終業後は防潮堤の上は一度も走る気力・体力なく、本格的練習は遅れていますが、
あと残り3ヵ月弱、去年のように怪我しないよう、静かに頑張ろうと思います。
せっかくの大阪。
皆で分担して支援者訪問するほか、
食に関しても真剣に追求したいです。
8月21日、河北新報社が写真特集として取り上げてくださりました。
これまで6年半で、最も大きな紙面取り。ほぼ1面すべて使って。
http://www.kahoku.co.jp/special/spe1177/20170821_01.html
(河北新報社 特集「アングル」)
一つ記事に取り上げていただくということは、私にとって格別な思いがあります。
プロジェクトを預かる立場として、報告義務・説明責任・情報公開という観点で、
極めて重要な業務としてこだわりを持っております。
震災以来、同社岩沼支局の記者さんは3代目。
どの方とも、一つ一つのやり取りを大切にしてきました。
初代の方は、9月のプレスリリースに呼応し、1面トップで海岸防災林の再生の動きとして
私たちのことも大きく紹介くださりました。「吉田君、10億集まらなかったら糾弾するぞ」と
あの方一流の激励の言葉が一番印象に残っています。
2代目の方は、前の方と同様、一つ一つの事象を常々紹介くださりました。
「このプロジェクトは、これからたくさんの人が来るでしょう。その一人一人に
一期一会の気持ちで接してほしい」と、いつも思い出す一言をくださりました。
3代目の方は、書くだけでなく、繋いでくれた人。
新聞記者の立場を活かし、次世代に向けた取り組みへの絶好のアシストをいただきました。
3人に書いていただいた記事をコピーして束ねたら、ちょっとした小冊子にはなります。
いつか、振り返る時が来たら、そういう時間をとってみたい。
残念ですが、もう最近は、全国紙に取り上げられるということは全くなくなりました。
ですが、宮城では新聞、テレビ、ラジオでコンスタントにご紹介いただいています。
ホームページを見て、事前連絡なしに紹介いただいてるラジオ局もあります。
「気にすることはない。これこそプロジェクトが上手くいっている証拠」と
元日経新聞論説委員兼編集委員の小林さんがアドバイスくださりました。
やはり、地元が大事という意味だと受け止めました。
【観察日記】自然の造形
こんにちは
海岸林担当の鈴木です。
この写真を見てあまりにも美しくて感嘆の声をあげてしまいました。
いつも見るクロマツですけど・・・という声が聞こえそうですが、
いつものクロマツに変わりはないのですが、葉の部分をアップしてみてみるとこんな模様が現れました。
美しくならぶ点線模様
これは葉脈なのだろうか?それにしても美しい。
周りに同意を求めてみましたが、あまり同意は得られず、やはりオタクなのだろうか・・・??
葉脈だとすると、ここが根から吸い上げた水の通り道になりますが、なぜ点線に見えるのだろう?
専門的なことは緑化技術参事の清藤先生にお任せするとします。
それにしても自然の造形は美しいですね
写真コンクール「待ってます 四季の名取市 撮っておき」
こんにちは
海岸林担当の鈴木です
河北新報の紙面でこんな記事を見つけました(クリックすると拡大します)
「名取市が四季折々の風景や行事、祭りなどを題材にした写真コンクール作品を募集しています。
応募作品は市の観光PR用にホームページやパンフレット、ポスターなどに使用されます。」
名取市の四季折々の風景写真ならばたっくさん撮りためています。
これまで撮りためた写真を振り返り、きれいな写真だな~とうっとりするものも何点かあります。
これを応募したら入選するかも!?
賞状だけではなく、副賞や賞金(1~3万円)もあります!!
植栽地を訪れてくださる方々は全国各地から年間2000人近くいらっしゃいます。
みんなで応募したら、応募作品は海岸林の風景写真がいっぱいになるかも!?
入選作品は11月3日の秋祭り会場で発表するようですので、作品を通じて名取市のみなさんにプロジェクトを知っていただけるかもしれません!
観光PR用のパンフレットやポスターに使っていただければ全国へのPRにもなるかもしれません!!
みなさんぜひご応募ください!!
詳細は以下のとおりです
【応募締め切り】10月6日
【対 象】昨年9月以降に名取市内で撮影された未発表の作品
【応募点数等】1人2点以内 プリントに限る(サイズは四つ切り)
ワイド可、組み写真・合成写真・加工した作品は不可
【応募先】〒981-1292 名取市増田字柳田80 名取市商工観光課
市のホームページなどから応募票を取得し、作品に添付の上、同課に郵送または持参
【連絡先】022-724-7149
【観察日記】え!? 3本??
こんにちは
海岸林担当の鈴木です・・・【観察日記】担当の方の鈴木の方がわかりやすいかもしれないですね~
新しい発見をしました!
なんと、松葉が2本でなく3本あるものがありました。
1本の個体の松葉がすべて3本というわけではなく、1本の樹の中に1カ所だけ3本松葉があるという具合に、個体の突然変異というわけではなさそうです。
もしかしたら普段目にしている松も、よく見ると3本の松葉が隠れているのかもしれませんね~
下の方の葉が黄色く変色してきました。
おそらく枯れて落ちるのだろうと思います。
発芽して約3ヵ月、最初に出た葉は少しずつ落ちるのでしょうか?成木の松葉は2年くらいで落ちるらしいのですが、幼苗はどうでしょう?
またまた観察ポイントが増えました。

【観察日記】うろこ模様
こんにちは
海岸林担当の鈴木です。
毎日のように観察しているクロマツの幹が、いつになったらウロコ模様になるのだろう?と思っていました。
4月11日のブログに書きましたが、ウロコ模様の形状が何に由来しているのかを観察してから、幹のウロコ形状が気になっていました。
今日、よくよく観察してみると、うっすらウロコに見えるではありませんか!!!
でも、土から葉が生えているところまでは赤茶色のまま、ウロコ模様に見えるのは葉が生えているところから上の部分のみ。
成木クロマツのウロコ模様は幹の途中からではなく、地面から上の部分はすべてウロコになっているのにな・・・
そのうち、赤茶色の部分もウロコ模様になってくるのかな??
不思議いっぱいのクロマツです。
9月2日(土) ボランティア報告
暴風雨が予想されていた9月2日のボランティア。実施を危ぶむ声も出ていましたが、
実際には雨がパラパラと降った程度で、涼しく作業のしやすい天候の中、活動ができました。
112名+スタッフの大所帯。
まずはいつも通り、事務所前でスタッフの紹介、今日の作業の説明など。
今日の作業といっても、リピーターの皆さんにはおなじみの、いつも変わらぬツルマメの抜き取りです。地面が雨で柔らかくなっているため、大きな根っこも引き抜くことができる絶好のツルマメ抜き取り日でした! 午前中いっぱいかけてやっつけました。
午後からはツボ刈り……の前に育苗場での説明。
とはいえ、これは事務所からバスまでの最短距離を行く途中、ついつい吉田が説明を始めてしまったもの。
そうとは知らず、お昼休みをバスの中で過ごしていたニコスの皆さんは「時間になってもみんな来ない!」と
心配しながら待ってくださっていたことでしょう……すみませんでした。
午後の現場はこちら。クロマツが全く見えない草原のような場所に驚く参加者たち。
成人男性が腰をかがめると草丈にすっぽり隠れてしまうほど。
←手前に救出されたクロマツの苗があるのが見えますか??
↓休憩時間にも草と格闘する参加者の姿もありました。
↑作業ごの様子です!
4時過ぎに作業を終え、この日もいつも同様、防潮堤で一休み。
ただ、風が冷たく寒くなってしまい、集合写真を撮らずバスに乗り込みました。
事務所に戻って終わりの会。
九州から参加したオイスカ会員の一行を代表し、昨年も参加してくださったKさんが感想を。なぜか手にはちりとり……(泥だらけになってしまったレンタカーの掃除をしていたようです)。
前日の午前中のフライトで仙台入りする予定だった一行は、近づいていた台風の影響で福岡空港に10時間足止め。結局飛行機は仙台にはたどり着くことなく、一行は成田空港の便利で一夜を明かしたのだそう。そんな疲れも見せずに若者たち以上のパワーで草と格闘してくださった皆さんに感謝!
(交通費を安くしようと、とあるLCCのフライトを予約していたのだそう。その話を聞いていたIBEXの皆さんの反応がおもしろかった! 次回はIBEXのフライトでお越しいただきましょう!)
ご参加くださいました皆さん、どうもありがとうございました。
たくさんいたヒバリやコチドリは、いったいどこに行ったのだろう。
うるさいほど鳴いていたキジのつがいも見なくなった。
8月は鳥の姿が少ない気がしました。とは思うものの、記録したいことはアレコレ。
毎月定例の「いきもの」を記録します。
・トンボ
名取の海岸林には17種類がいるそうです。確かにいろいろです。
アカトンボは真紅と薄いオレンジ色のが2種類。
防潮堤の上を縄張りにしているちょっと体が小さめのギンヤンマを確認。
今年はオニヤンマをまだ見ていません。
顔が薄紫色の名前のわからないものや、幾種類のイトトンボを確認。
・ハチ
スズメバチは6月に1度見たきり。設置した誘引液で即撃墜して以降は見ていません。
フタモンアシナガバチは植栽後4年目のクロマツ林に営巣。
見かけるのは圧倒的にミツバチ。それでも20種類ほどハチがいるそうです。
・四つ足系
夜回りもしてみましたがキツネ、タヌキは一度も見ず。足跡も少ない?
ですが、8月26日東北電力労組の方たちがテンか、イタチのような四つ足を、
2017年植栽地の道を横切るのを見たと。これは初です。
・カエル
巨大なウシガエルは食べられてしまったのか、あまり見ない。
草刈りの時の遊び相手のアマガエルの数も少ない。オタマジャクシはたくさんいたのに。
そのかわり、クロマツ林の排水溝で一度だけ小さいゲンゴロウを見ました。
・ヘビ
震災以来、海岸林近辺で「見た」という噂も聞かないし、私も見ていません。
・アメリカザリガニ
雨の翌日、カニと並んで必ず市道には多くの轢死体があったものです。今年はまったくゼロ。
消えたとは思えませんが。サギ類が特別多いとも思いませんし。
・花
何といっても今年の8月は「タカサゴユリ」。葉や幹のわりに花は大きい。
誘導灯南側の2015年植栽地に、去年よりはるかに増して群生。
難敵のツルマメは小さく白と薄紫色の花、新手のヤブマメは黄色く小さな花。
花が終わると結実。
・ツル類
ツルマメ、ヤブマメ、葛・・・。今年はヤブガラシ、フジが少々発生。見つけ次第、即駆除。
・樹木
ハンノキ(ヤマハンノキでも、オオバハンノキでもなく)を2014・2015年植栽地で
頻繁に見かける。2016・2017年植栽地では、湿地性のヤナギが目立つ。
【観察日記】松葉(続編)
こんにちは
海岸林担当の鈴木です
小学校の長い長い夏休みが終わりやれやれです。
学校があること、給食があることは本当にありがたいなぁと思う昨日、今日です。
観察日記をしばらくさぼっていたような気がしたので、そろそろ日記をと思い、前回のブログを探してみるとなんと前回は7月25日でした。
1ヵ月以上もさぼり続けていたことに・・・(日記の掲載のみサボっていただけで、写真は撮りためていました)
ここで奮起して観察日記連載します。
7月24日に松葉についてのブログを掲載しました。
要観察としたまま1ヵ月以上が経過してしまいましたが、やはり2本の葉が寄り添ったいわゆる松葉でした。
この松葉、よく観察してみると、どの松葉も2本寄り添っていない1本だけのマツバと幹の間から伸びてきています。
2本寄り添う松葉は根元を覆われ守られていて、1本マツバより太く、緑色が鮮やかです。
ただ、すべての1本マツバから2本松葉が出てくるわけではなく、ところどころです。
すべて出てくるともじゃもじゃになり日光が葉に十分当たらなくため、これもクロマツが自然界で生きていくために獲得してDNAに組み込まれたものなのだろうか・・・??と妄想はどこまでも続きます。
樹高が9㎝ほどに成長して、幹も葉もしっかりしてきたにもかかわらず、2本の松葉が出るには必ず先発隊として1本のマツバが出てきます。いつまで先発隊のマツバが必要なのだろう??

かなりの松オタクになってきたような気がします。