適材適所のボランティア
広報室の林です。
21日のボランティア活動の日、一つのツルマメ部隊を任されていたのですが、
指導者の佐々木勝義さんから叱られてしまいました。
それは、一部の人たちが大量のツルマメを見逃しながら
どんどん前進してしまい、後ろを守っていた人たちと一緒に私も作業に没頭してしまったから。
もともと地味で細かい作業が好きで、大量のツルマメ地帯に乗り込んで
ガシガシと抜いていくより、丁寧に、取り残しがないよう
探していく作業の方が私には向いており、ついつい没頭してしまいました。
佐々木さんからは1人が1列を担当して、前進していくようにと
指示があったのですが、見逃してどんどん進んでしまう人がいると、
後ろから行く人たちは、周囲の取り残しも探しながら、
より丁寧に作業することになります。
佐々木さんからは、どんどん進んでいく人に
「ここにこんなに残っている!」
とその場で指導をするようにと注意されました。
していたつもりですが、あまりにも前に行ってしまった人たちを
追いかけていくことを、暑さを理由に怠けていたのも事実です。
取り残しを丁寧に探してくださるのはやはり女性。
女性には向いているのですね、この作業。
クローバーの中からでもすぐにツルマメを探せるようになりました。
午後、取り残しを完璧に片づけたいと思い、
「丁寧に作業ができる人」でチームを結成して作業を続けました。
……が、男子3名がどうもツルマメを探しきれず、
力を持て余している様子。
そこで、探さずとも一面のツルマメ地帯に彼らを連れていき
力を発揮してもらいました。
「こっちの方が絶対楽っす」
そうだよね……。
やはり、若い男性には大量のツルマメと
ガシガシ闘っていただくのがいいようです。
暑さの中、単調な作業に集中力も薄れていく中、
「あと30分!」の声を聞き、
「おっしゃ~!やる気出た!!」の3人組。
次回は溝切り作業を担当してもらいましょうか。
きっとやる気が持続することでしょう。
御礼 ~今期の下刈は今のところ順調です~
「やっぱりボランティアにはツルマメ抜き取りで先行してもらいたい」
(宮城中央森林組合の現場代理人、佐々木秀義君)
第1の理由は、ツルマメは刈払い機で上だけ刈っても根が残り、また出てくるから。
「30日から刈り方入ります」と佐々木君。ボランティアの後を刈払い機で追います。
鎌を持った「つぼ刈り&ツルマメ抜き取り併用」派と、ツルマメ集中派と、
議論しましたが、佐々木君の意見を採用しました。
プロが刈った後が問題。
9月・10月に意地で伸びてくるツルマメとの勝負がどうなるか。去年も苦戦。
その繁茂状況次第では、「つぼ刈り&ツルマメ抜き取り併用」派の方法も部分的に使います。
宮城中央森林組合、松島森林総合のプロ2チームと、ボランティアが担う
下刈全対象地は66.71ha。これに今年は2年に1回の作業道沿いの「道刈り」も加わります。
面積にすると4.37ha。部分的にハチがいる場所あるのでプロの手で。
残存林内の重機による篠竹伐根も加わるかもしれません。
ボランティアの手によるツルマメ抜き取り対象地は2016~2018植栽地42ha。広範囲です。
そのうち多発地帯は20haほどですが、その広範囲を歩いて点検しながら、
つぶさなねばなりません。
今年はツルマメが少ないと感じます。今のところ・・・
おそらく、極端な少雨の影響と、去年の抜き取りが効いているから。
ただ、お盆の後から初秋、雨の影響でどうなってゆくか。
7月22日、前日に150人が頑張って下さった跡を点検し、毎度ながら感動。
あの暑い中、よくここまで進んだな~。
6・7月のボランティア510人の手で、多発地帯は残り約6haまで辿り着きました。
お盆までに、42ha全体の今期1回目の抜き取り完了出来るか・・・?
皆さん、本当にありがとうございます。
つくづくそう思いました。
7月21日 ボランティアの日
こんにちは、浅野です。
7月21日のボランティアの日は午前が約120名、午後が約150名と先月に引き続き多くの参加がありました!
20日(金)の気温は仙台で34℃と今季最高(翌22日にまた更新されました…)
名取は31℃(ちなみに翌日は37℃)と仙台よりは涼しかったものの、暑い一日でした。
普段は名取事務所で朝の会をしてから植栽地に移動するのですが、
この人数が集合して、止まって話を聞いているのは危ない…ということで
初めて植栽地で朝の会をしました。まず、防潮堤に上って体操から…。
作業はひたすらツルマメ。午後から参加の30名+約30名は溝切り。
しゃがんでツルマメと戦っているとどうしても防風垣に風を遮られ暑い!
ということで、いつにも増して休憩を多くとりました。
休憩の声がかかると皆さん防風垣に座り、風を感じていました。
皆さんがそれぞれ熱中症対策をしてきてくれたおかげか、
体調を崩す人も出ず、無事に作業を終えることができました!
暑い中、本当にありがとうございました。
来月参加される方も熱中症対策を万全にしてご参加ください!!
5回目のボランティア オイスカ豊田推進協議会
こんにちは、浅野です。遅くなってしまいましたが、
7月9~10日にオイスカ豊田推進協議会の方々31名がボランティアに来てくださいました!
豊田推進協議会の皆さんは今年で5回目のボランティア。毎年、人数を増やしてきてくださいます。
今年は小学生2人、中学生1人もお母さんと一緒に参加。
いつもプロジェクトにご寄附くださる方のお孫さんで、3世代での参加でした。
初めてボランティアに来てくれた2014年から根踏み・チップ寄せ、つぼ刈り・広葉樹の施肥、
大鎌での草刈りなどさまざまな作業をしていただいています。
今回は、ツルマメの抜き取りと溝切り、ニセアカシアと葛の駆除でした。
ニセアカシアと葛の駆除はプロに委託しているのですが、去年の3月のブログにも書いてある岩沼市との市境…。
今年植栽する前にプロに駆除してもらっていたのですが、よく見るといたる所に出てきていました。
ニセアカシアは大きなトゲがない稚苗を見つけたら、根っこから引き抜き、葛は根元に薬剤塗布。
小さいうちに駆除してしまわないと成長してからは大変です…。
ツルマメの抜き取りには飽きてしまった小学生2人も溝切りは飽きなかったよう。
太啓建設の3人と一緒に5人での溝切り。大人のやり方を見ながら一生懸命溝を作ってくれました。
豊田推進協議会の皆さん、毎年ありがとうございます!
また来年もお待ちしております!!
7月21日(土)ボランティア参加予定の皆さんへ
厳しい暑さが続いています。
クーラーが嫌いで、事務所の寒さがつらい広報の林です。
本部事務所のクロマツも暑さ対策でコンテナを板で覆いました。
黒いコンテナは、太陽の熱を吸収しやすいので、高温障害を引き起こす
恐れがあるので、板で太陽を遮っているのです。
私自身は暑いのが大好きなのですが、今週末、
21日のボランティアの日はちょっと心配。
普段は事務仕事をしている人間が、一日中暑い中で
作業をして大丈夫なものかと、自分の体力をちょっと疑っています。
そう、私だけではありません!
ボランティア参加者の皆さんの中には、日頃事務仕事に従事されている
方も多いはず。暑さに体が慣れていない中、日影が一切ない場所での作業は
かなり体力を奪われることになります。
通常より作業時間を短縮し、昼休みを長めに取るなどの対応はしますが、
皆さんご自身の体と相談しながら、各自で積極的に水分、休憩をとって
熱中症にならないよう、対策していただければと思います。
昨年の暑い時期は、朝10時の時点で500mlのペットボトルが空になっていました。
水分は多めにご用意ください。
体調がすぐれないという方、今回の参加を見送るなど無理のないようにしてください。
厚生労働省をはじめ、さまざまな官民さまざまな機関が
熱中症対策を呼びかけていますので、どうぞ皆さん、事前に確認の上
“やりすぎなぐらいの対策”をお願いいたします。
こんにちは
海岸林担当の鈴木です。
ホームページの閲覧がしばらくできず、ブログで発信することができなかった間、西日本ではかなりの広範囲で豪雨災害
犠牲となられた方々のご冥福をお祈りいたします。また、被害を受けられた方々に心よりお見舞い申し上げます。
プロジェクトでは、ホームページの閲覧ができなかった間、みなさんにすぐにでもお伝えしたいニュースがありました!
4月26日
復興庁からの電話を受けました。
「東日本大震災からの復興にご尽力いただいているオイスカ様に復興庁から感謝状をお渡しさせていいただきたいのですが、お受けくださいますか?」
とのこと。
青天の霹靂!
もちろんその場でありがたくお受けさせていただくことをお伝えしました。
ちょうどこの日、名取の現場では年に一度、そしてプロジェクトの最後となる種まきをしていて、
再生の会のみなさんが大勢出勤、オイスカの本部スタッフも現場入りしている中でこのニュースが伝えられました。
7月5日
感謝状の授与式
10団体が一同に会したものの、授与は1団体ずつ
復興庁の大臣室で吉野復興大臣から直々に感謝状をいただきました。
「名取といえば常磐線だよねー。ぼくも常磐線!」と私たちが大臣室に入るなり大臣からのひと言
吉野大臣は福島県いわき市の出身で、自宅は大規模半壊となり、親しい友人が犠牲になっているとのこと。
ご自身が被災されているだけに、
「すその広く、様々な方の力を借りてここまで来ることができました。みなさんの支援のおかげで元気をいただき7年間やってきているところです」と、話される言葉に感謝の気持ちがこもっているように感じました。
感謝状は、現場を担うスタッフのみならず、
マイレージの寄附、カードポイントの寄附、レジ募金での寄附など、オイスカへの直接の寄附ではない寄附も含めてご寄附くださったみなさん、ボランティアに参加くださったみなさんなど、
プロジェクトに関わってくださっている多くのみなさんへの感謝状です。
こうした「形」として支援者のみなさんへ感謝を伝えることができたことを嬉しく思います。
クロマツの保育はまだ始まったばかり、
多くのみなさんへの感謝の気持ちを忘れずにこれからも取り組んでいきます!
チーム海岸林の、今日の一言切り取り
5月末からずっと、宮城中央森林組合は連日施肥。
今年植えた85,000本分がなかなか終わらない。本当は6月中に終えるはずが。
1本に50g、1人1日800本分。ものすごく単純な仕事です。
「なんで俺が、こんな子供がやるような仕事しなきゃいけねーすか?」
山での重機や伐採の仕事に穴が開いてしまったプロ中のプロが、
名取に回されてきて、佐々木統括に聞こえるぐらい思い切りボヤいていたそうです。
発注者に聞こえるのも気にしないところが山の男っぽい。
「そりゃそうだ。仕事次第じゃ一日3万も5万も稼ぐ奴だからな」
佐々木統括はこういう事には怒らない。一日中可笑しがっていたらしい。
若いなあと。
松島森林総合の従事者は年齢層が高く、不慣れな人も多いこともあり、
ベテラン以外は、午前中中心に切り替えている。こちらは連日下刈。
ハチがいるゾーンで、ボランティアでは難しい仕事を。
「今日はハチ(フタモンアシナガバチ)の巣6つ落としたよ」
「防風垣の内側にもいますから、気を付けてくださいね」
再生の会も連日、育苗場の草取り。
女の人だけ。それはそれで気楽そうに見える。
「kさんはウナギの時期だし、最近来なくなったね。これだから男はアテにならないよね。
夢中だよ。釣ったらしばらく活かしておいて、たくさんになったらウナギパーティー」
7月11-12日はオイスカの会員が加勢。4チームがそれぞれ動いていました。
オイスカ愛知県支部豊田推進協議会31名は、1泊2日でツルマメ抜き。
5年間毎年来訪。再生の会とタイミングが合い、珍しく接点を作れました。
私の帰京前、平和タクシーの運転手さんが、
「いつも新聞で見てますよ。北高で講演したでしょ。いつも名取のためにありがとね。
ほんの気持ちだけど」と、500円とジュース2本とたくさんのティッシュを下さりました。
本当に嬉しかったです。
「仕事させていただいているという気持ち、俺もお前も忘れない様にしようよな」と統括。
あらためて、ズンと来ました。
2011年の夏「ヘビはみんな死んだ」という話、地元の人からよく聞きました。
冬眠中に穴で溺死したんじゃないかと一同が想像。
以来7年、私も一度も見ず。生きてるなら誰かが一度は見たはず。
今年、海から3㎞離れた農地で見たという話を聞いてました。
内陸の田んぼ・畑なら、もう戻ってもイイでしょう。
見つけたのは真昼間。広浦に近い大排水溝の横。のんびりしてました。
大きさは1m弱。目立ちませんが、間違えて踏むものでもない気がします。
毒はなく、性格は神経質とか、攻撃的と書かれています。目が赤い。
木の上に登らないから、よく車に引かれるとか。
マムシは朝、水を飲みに川に来ると言いますが、シマヘビはどうなんですかね。
最近シマヘビを見たのは自宅近くの神社の池に、モリアオガエルの卵を見に行った時。
その前は、川で遊んでいたら、アオダイショウが泳いで向かってきた時。
水を飲まないわけはないし。名取の水場はトンボ、オタマジャクシ、カニの楽園というだけではない。
シマヘビもカエルが好物。これだけカエルも、ネズミもいれば、餌には困らない。
でも、天敵もたくさん。猛禽類、キツネ、タヌキ、野良猫も。餌争い、
生存競争です。明日、あのヘビはいないかも。
ハチもいる、ヘビもいる。
生態系は回復と言ってもあながち嘘ではない。
敢えて言えば、あと足らないのはキノコでしょうか?
名取の苗は、育苗場で菌根菌が自然についたものが植えられています。
キンタケ、ハツタケ、アミタケ、ショウロ・・・
これらが出てくるのは時間の問題なのかもしれません。
7月10日午後、7月後半のボランティア受け入れの算段をしながら現場全体を巡視。
車を降りて、道から見えないところを歩いての繰り返し。
あらぬところから出てくるニセアカシア、葛をつい見つけてしまう。
この時期は先に見つけた方が、即その場で処理するのが基本。
いちいち刈り取り、木口に薬剤塗布。
今年のツルマメ、葛、ニセアカシアの特徴は70ha全体に薄く広く。
理想を言えば、ボランティアがプロに先行してツルマメだけをつぶして歩くのが良い。
リピーターの経験値を活かすなら、早めに全域を隈なく歩いてもらう手がある。
けれども、2017年度植栽地13haは去年並みに苦戦するはず。
どちらを優先するか・・・7月21日の顔ぶれを見ながら考えます。
そんなこんなで、過去の植樹祭開催地もすべて見たので、様子を写真報告します。
オタクの休日in浜松 ~金原明善~
体育と日本史以外、授業という授業の記憶がほとんど残っていない高校生時代、
「治山治水」とともに「金原明善」(きんぱらめいぜん)という人名を教わった記憶はあります。
でも「天竜林業=金原明善」以上のことを踏み込んで調べたことはありませんでした。
林久美子さんのご両親とお酒を飲んでいるとき、
家の隣で滔々と流れるのが「金原用水」と知ってビックリ。
あの水量。農業だけでなく、飲料水、工業用水、長い間、広範囲にどれだけ多くが裨益したことか。
翌日防潮堤見学の後、お姉さんが予期せぬ一言。「金原明善記念館行ってみる?」
本当にありがたい・・・この一言うれしかった。
末裔の金原さんその人が説明して下さいました。ビデオもじっくり見て。
いまは木を出すことより、林道の整備に重きを置いている様子でした。
「天竜は山が立っているから、架線で出すしかないんだけどね」
「これからは林業は良くなる・・・と言われてから●十年」と苦笑い。
前に浜松に行った時は、三方原の内陸防風林を見に行きました。
戦後の入植者に餓死者が出たほど厳しい台地。ここにも用水を引こうと挑戦した。
「今度良かったら金原神社行きましょうか。今、橋が落ちて天竜林業さんも大変らしいの。
さっき、だいたい道は調べておきました」とお姉さん。
浜松から2時間。国有林に献上した杉林も含め1,000ha以上の「金原林」の入口です。
ここにしかない山の図面も写真に撮りました。ここに行かねば買えない本も買いました。
伊能忠敬は50歳から日本地図に取り掛かり、金原明善は54歳から造林にも取り組んだ。
幕末から新しい世の中になると言っても、行く手には障害しかない。
「群盲巨象を評す」という言葉が巻頭にありました。この人はどういう人なんだろう。
今度は山も川も見てみたい。