土の違い ~青森にて~

2018年1月27日( カテゴリー: 海岸林あれこれ )

青森太平洋岸は、仙台平野とは地形がまるで違います。
まず、波打ち際から緩やかに駆け上り、自然砂丘か、昔の堆砂垣工を経た
人工砂丘、または台形状の人工砂丘工に。
次に、いったん沈みます。そしてその先には海岸段丘。
その上の国道や集落、工業用地などまでマツ林が続きます。
ヤマセの本場です。林帯幅は軽く数百メートルあります。

宮城は、被害規模が極めて広大なため「民有地直轄治山事業」として国が乗り出しますが、
当地では、民有地も国が乗り出すというのではなく、国有林は国が、
民有林は県事業でと分担されています。

青森でも、地下水位からの距離が足らないところは当然きちんと盛土してますが、
もとの地盤を活かせる箇所が多くあり、それが名取との最大の違いでした。
つまり、海砂の土壌の上に植えられています。

すると、どこも樹高が一定に揃って。見事です。
当たり前のことながら、やはりきれいです。

盛土は必要ない箇所が多く、津波被害の復旧として6年前に植栽が始まっています。
我々と同じ4年前や最近の植栽地が多く、比較しやすさがあります。
非常に多くのところから土を持ってこざるを得なかった名取と違い、
同じ林班・小林班内に、樹高の凹凸はありません。
広大な人工盛土では均一にするのは困難、凹凸は当然。

2014年植栽。4年目。土壌が均一で、樹高も均一です

2014年植栽。4年目。
土壌が均一で、樹高も均一です


震災の翌年、2012年植栽。6年目

震災の翌年、2012年植栽。6年目


うらやましいとは思いません。
ここはここ、名取は名取。

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