我々のアドバイザーの小林省太さん(元日経新聞論説委員)が雑誌に寄稿するのに、
他県も見なければならず、その取材のお供を兼ねて、土日を活かした1月19日~22日、
清藤城宏先生と3人、青森太平洋側と岩手北部に思い切って行ってきました。
岩手北部は現場一つ一つが、津々浦々に非常に小面積という特徴。
青森太平洋側は三沢~八戸間、全長32㎞・134haが計画面積のようです。
その現場を3日間、舐めるように徹底踏査。
青森防災林再生計画書(ページ下部にPDFあり)
http://www.pref.aomori.lg.jp/sangyo/agri/bousairin.html
青森は、津波規模など岩手宮城とは異なるものの、「ヤマセ」本場の町。
まさに「海岸防災林」として現在進行形で復旧が進められています。
2012年植栽(6年目)、2014年植栽(4年目)など、我々と同時進行の現場も多く、
自分たちとの比較検証と、20年~25年の若齢林もあり、名取の将来を考えることができました。
・もとの地盤の優位性を活かしている(仙台平野とは元の地形が違う)
・地下水位を計算に入れ、排水を重視して非常にゆるい傾斜を付けた盛土
・枯損木を排水溝に集積して崩壊から守っている
・宮城・福島のような三角形の防風垣はない
・作業道網が極めて豊富でアプローチしやすく、津波退避路にもなる
・防潮堤代わりで、かつて植栽もした人工砂丘工がある
・徹底したつる切り・除伐(つる類が見当たらない)
・クロマツのコンテナ苗・裸苗、春植え・秋植え
・最前列で、天然更新苗を活用した保育間伐?に一部の区間で挑戦開始
・松くいがまだ来ていない。葛・ニセアカシアも見ない。
・「(海岸)保安林保護協議会」は辛うじて残っている模様

おいらせ町百石海岸にて。防風垣がないため、1本づつ養生している

おいらせ町百石海岸にて。防風垣がないため、1本づつ養生している


三沢市北部塩釜地区

三沢市北部塩釜地区 さまざまな工種を見られました


またコツコツ紹介しますが、印象を一言で言うと、「我々もまた頑張るぞ」と
気持ちを温める視察となりました。見れば見るほど、歩けば歩くほど、
将来の参考になると思っています。

2018年1月
1234567
891011121314
15161718192021
22232425262728
293031  
月別アーカイブ

ページトップへ