1月21日、神奈川県真鶴町で「魚つき保安林保全プロジェクト」の一環として2015年度から実施してきた御林調査活動の報告会が開催されました。同町の御林は、江戸時代に植えられ町民から親しまれている森で、魚つき林としても貴重な漁業資源です。この森を次世代によりよいかたちで引き継ぐため、町では保全のあり方を検討しようと森林総合研究所の監修による基礎調査の実施を決定、オイスカは調整役として町と調査を共催し町民を中心に延べ367名が参加しました。
2年間の調査では、新たなクロマツが伸びてきているエリアやクスノキなどに遷移しているエリアがあるといった生育樹種や成長に違いがあることが明らかとなり、当日はその調査結果が報告されました。参加した町民からは、人が森に入ることによる影響や樹齢を迎える木の伐採は必要かといった御林保全への思いの強さがうかがえる具体的な質問が出されました。宇賀一章町長は「御林は町だけの財産ではない」と強調、「御林保全協議会」を立ち上げ、調査結果をもとに18年度を目途に今後の保全計画をまとめる意向を示しました。