9月5・6日、中国・内モンゴル自治区エジン旗で、沙漠化防止と緑化促進に関する国際シンポジウムが開催され、日本、中国、韓国、モンゴル、ウズベキスタンの5ヵ国から専門家や関係者らが参加しました。本シンポジウムは、オイスカの現地活動拠点である阿拉善黒城生態文化保護協会が主催するもので、JICA中国事務所の後援により実現しました。またオイスカも共催者として、エジン旗林業・草原局などと企画運営に参画しました。
モンゴルでの取り組みを発表するザグダ氏
開会の挨拶に登壇した日中韓協力事務局の図師修司事務次長は、沙漠化対策を含む環境協力が、長年にわたり三国間パートナーシップの原動力となってきたことに触れ、グローバルな課題に対応するためには三国+αの協力モデルが重要であると強調しました。
各国の専門家からの学術発表のセッションでは、オイスカのウズベキスタン沙漠化防止プロジェクトを担う冨樫智専門家とモンゴルから参加した訪日研修生OBのザグダ氏も活動について発表しました。
オイスカは、中国・内モンゴルで約1400haの沙漠緑化を進めてきた実績があり、そのノウハウを活かしてモンゴル南部の乾燥地域や沙漠で緑化を実施するほか、青年たちを対象にした技術研修にも取り組んでいます。また、現在ウズベキスタンのアラル海で進めている沙漠化防止プロジェクトも同様に、内モンゴルで培った知識や技術を活かした活動となっています。中国、モンゴル、ウズベキスタンを行き来しながら活動する冨樫専門家は「国際的なネットワーク強化と学びの共有の場となった」と話し、今後の各国の連携に期待を寄せています。