オイスカは、1980年代よりインドネシアで青年男女を対象に農業研修を通した人材育成活動に取り組んできました。2002年からは生活改善コースとして保健・衛生・栄養・調理・食品加工などの研修にも着手し、活動を積み重ねてきました。
そして新たに11年4月より、味の素㈱が実施する「味の素『食と健康』国際協力支援プログラム」の支援を受け、スカブミ県スカムルヤ村にて「農村女性のエンパワーメントを通した食生活環境の改善と地場産業の育成プロジェクト」をスタートしました。
スカムルヤ村は、県内でも開発が遅れている地域で、住民の教育レベルがほかの地域よりも低く、農業が健康や環境に及ぼす影響や、栄養バランスの大切さについても関心が低いのが現状です。また、村の近隣に工場があるものの、雇用されるのは未婚女性がほとんどで既婚女性は農場での臨時雇いなどにとどまっていることから、貧困から抜け出せずにいる住民が多くいます。
こういった状況に対し、オイスカはこれまで培ってきた農業、生活改善、地域開発の経験を基にプロジェクトを開始。まず、基本調査として住民へのアンケート調査を行い、その結果を踏まえて女性たちを対象に育苗の研修を実施しました。女性たちは今後3年間のプログラムを通して、有機家庭菜園、栄養の知識の習得、家庭菜園の余剰作物を使っての食品加工とその販売を行っていく予定です。