2006 年にケニア・ギタンガ小学校で試験的に始めた「子供の森」計画の進捗を紹介します。同校は、標高2500mのケニア山麓の起伏の激しい山間部に位置しています。雨が降る際は集中豪雨が多く、その度に土壌浸食に悩まされています。雨季の 11 月~ 5 月は、学校のある村へ車が入ることもできなくなります。逆に乾季に入り雨が止んで 2 週間もすると、今度は水不足に悩まされます。
育苗時の水不足対策として、昨年度は、ブロックとセメントを使って集水タンクを造ることを活動の大きな柱に据えました。 8 ~ 9 月の 2 ヵ月間で完成させる予定でしたが、予想外の雨に何度も見舞われて活動が中断し、結局完成にこぎつけたのは、 12 月になってからでした。しかし、タンクのおかげで今年は水不足に悩まされることなく育苗を行えそうです。
また、子どもたちに天候と苗木の生育の関係を頭でなく肌で感じ取ってもらうために、観察記録をつける作業を活動に加えました。雨量計がないので、当分は晴れ、曇り、雨などの記述となりますが、活動を通じて科学の知識が子どもたちに広がることを願っています。