2014年11月21・22日、林業の町・岩手県住田町で「全国木のまちサミット」が開催され、オイスカも山梨県で林業振興に取り組む「やまなし水源地ブランド推進協議会」のメンバーと共に出席しました。森林を守るため国産木材の利用促進が求められる中、木材利用に携わる事業体や個人が現状や課題を共有し、解決方策などを議論し、その流れを加速させるのが目的です。
地方自治体の取り組みの一例として愛知県豊田市の太田稔彦市長は「市には昔から洪水が起こる矢作川が流れ、治水のために上流域(旧東加茂郡)で森林整備を進めている。上流域と下流域が連携して取り組むべき課題」と訴えました。ハウスメーカーからは「社会の変遷により、戸建住宅の減少と集合住宅の増加が見込まれる。それに合わせた木造建物の開発が肝要になる」との意見が出されました。
オイスカは“木材利用に向けた教育の役割”をテーマに、学校林や「森のつみ木広場」、また山梨県丹波山村が同村の木材も活用されている「赤ちゃん木育広場」を住田町に寄贈した事例を紹介。環境教育を進めるに当たり、地域を巻き込んだ体制を整えることで各プログラムを実施する側(大人)自身が多くを学ぶ機会ともなり、暮らしやビジネスの中に木材を取り入れるきっかけとなることを発信しました。
最後に「われら木のまち」宣言が承認され、出席者一同が先頭に立ち木材利用の促進に取り組み、またそのために山村部と都市部の連携を深めることなどが確認されました。