今春続いた首都バンコクでの騒乱。ご支援いただいている日本の皆さまには大変ご心配をおかけしたことと思います。しかし、バンコクとは離れているオイスカの現場では、騒乱に左右されることなく一歩一歩着実に活動を進めています。
タイ北部のランプーンでは、オイスカ・ランプーン農林業研修センターの改築を昨年末に実施しました。今後、山岳民族など地域住民を対象とした、農業を中心に据えた人材の育成を行うセンターとして期待されており、耕作地の整備など、研修開始に向けた準備を進めています。また、大雨の後の土砂崩れや洪水、乾季の山火事などによる災害が多発しているチェンライでは、はげ山へのチークの植林を重点的に行うなど、環境活動への取り組みを強化しています。チークは木材としての価値が高く、一定期間の生長後に地域に還元される財産林としても期待されています。
このほか、タイ東北部では、植林、環境教育、さらには健康な土作りから取り組む有機農業という3本柱による「子供の森」計画の活動を展開。南部のラノーン県では、日本企業や団体の支援によるマングローブ植林が行われています。
タイは落ち着きを取り戻しています。これまで同様、皆さまのお越しをお待ちしております。
タイ駐在代表 春日智実