■津波から9年が経過「海岸林再生プロジェクト」は第2次10ヵ年計画に向け準備着々
宮城県名取市で進む「海岸林再生プロジェクト10ヵ年計画」は、日本国内にとどまらず、海外からも支援を得ながら10年目を迎えようとしています。これまで、名取市の海岸全長5㎞に植えられたクロマツの苗は35万本。植栽基盤である盛土の条件により、生育状況に差はあるものの、おおむね順調な成長を見せています。特に1年目(2014年)の植栽地では、苗木の枝が勢いよく重なり合うように伸び、うっ閉(地面が見えない状態)が進み、下刈り作業は必要なくなりましたが、今後は本数調整伐(間伐)を行う予定となっています。現在は、1haあたり5千本が植えられていますが、断続的に間伐し、40年ほどかけて1千本程度にまで減らす計画です。プロジェクト開始当初は、10ヵ年計画を終える頃には育苗や植栽に区切りがつくため、育苗を担ってきた「名取市海岸林再生の会」を「守る会」などに名称変更し、同会が中心となって地元主導で育林を進めていくことを想定していました。しかし、オイスカでは21年からの10年間を第2次10ヵ年計画として、ボランティアの受け入れや各種調整業務などを担うことを決定。10億円の目標を掲げてきた募金活動は、当初の予定通り21年3月で終了しますが、プロジェクトは間伐など新たに求められる育林活動を加えながら、30年まで続けていきます。今後もさまざまな形でご協力をよろしくお願いします。
■高校生18名がマレーシアから来日
2019年12月11〜17日、オイスカ・マレーシア総局が企画したグローバルリーダーシッププログラムで、高校生18名と引率教員3名が来日、中部日本研修センターに滞在しました。
本プログラムは、日本での文化交流を通じ、見聞を広めることを大きな目的としており、センターでは地元の支援者や会員の協力を得て、着付けや書道、寿司づくりのほかホームステイ(写真)を企画。また、一行は中学校を訪問し、生徒と交流しました。
マレーシアの若者の日本に対する興味や関心は高く、今回来日した生徒の多くも、日本の生活や文化に触れてみたいとの思いからプログラムへの参加を希望。さまざまな視察や体験を通じ、「日本人にとても親切にしてもらった」との喜びの声のほか、「時間に厳格な面がある」といった感想も聞かれ、自国での座学だけでは分からなかった学びを得た様子でした。
■電力総連から寄附組合員の派遣は23年目
1月27日、オイスカ本部事務所で電力総連からの寄附金贈呈式が行われ、 酒井昌也会長代理(写真右)からオイスカの中野悦子理事長に目録が手渡されました。
電力総連は、1994年よりフィリピンの「子供の森」計画を支援し、また翌95年からは同国ヌエバビスカヤ州における植林プロジェクトへの支援も続けており、組合員によるボランティア派遣は、今年の6月で23回目となる予定です。