実施日:2026年9月5日(土)
実施団体:いすゞ自動車株式会社
活動:シカ害対策ネット補修、除伐
今年で15回目を迎えたいすゞ自動車の活動には、本社・関連会社・企業内学校などから94名の皆さんが参加してくださいました。昨年を上回る多くの参加者が集まり、活気に満ちたスタートとなりました。
当日は大雨の予報が出ていたため、前日の時点では「雨天時用の屋内プログラム」も準備し、活動に臨みました。しかし、当日になると奇跡的に天候が回復し、晴れ間ものぞくほどの空模様に。予定どおり森林での活動を行えることを、参加者・スタッフ一同で喜び合いました。
山梨県を代表しての挨拶
「富士山の森づくり推進協議会」会長 挨拶
開会式では、富士東部林務環境事務所 県有林課 副主幹の巣山氏より、「富士山の森づくり」が始まった背景についてお話しいただきました。活動開始から約20年。巣山氏からは、活動への感謝と共に「森が枯れるのは一瞬ですが、木を植え、森を育てていくには長い時間がかかります。そのことをぜひ覚えておいてください」と、森を守り、育てていくことの大切さについてお話しいただきました。
続いて、「富士山の森づくり推進協議会」会長を務める東京農業大学の佐藤教授からご挨拶をいただきました。これまでさまざまな企業の森林活動に参加してきた中でも、いすゞ自動車の皆さんの活動に対するパワーや意気込みは特に印象的だと話され、「その意気込みを森にも伝えてほしい」と、参加者へエールを送りました。
また、森に植えられている木々には、樹種や大きさなどさまざまな違いがあることにも触れ、「ぜひ木々を観察しながら、楽しんで活動してほしい」と呼びかけられました。
今年は、いすゞ自動車高等工業学校から参加した約30名の皆さんをはじめ、初めて参加する方も多く、現場では、指導員の方々から作業の手順や注意点について丁寧に説明していただきました。参加者の皆さんは説明を真剣に聞き、それぞれの持ち場で作業をスタートしました。
作業手順の説明
いすゞ自動車高等工業学校からの参加も!
作業が進む中、参加者の皆さんにお話を伺いました。
2014年から毎年参加されている方からは、「日本の象徴である富士山を守る活動に携われることにやりがいを感じています。また、活動を終えたときの達成感もあり、毎年参加しています」とのお話がありました。さらに、普段は異なる部署で働く方とも知り合うことができ、「年に一度、富士山で会えることも楽しみです」と、継続して参加する魅力を教えてくださいました。
また、「環境保全活動ワーキング」の一環として今回初めて参加された方からは、「きれいな水」をキーワードに、水源地への貢献につながる活動を探していたところ、今回の「富士山の森づくり」を知り、参加したとのことでした。
初めての参加とは思えないほど手際よく作業を進める姿も印象的でした。支柱の固定作業も素早く、早くもリピーターのような頼もしさを見せてくださいました。「森での作業は気持ちいいです。集中して作業しています」と、楽しみながら作業に取り組む様子が伝わってきました。
今年も参加!息ぴったりのお二人
同じ部署の仲間で参加!
親子での参加も年々増えています。今年もリピーターのご家族に加え、初めて参加するお子さんたちも、家族で声を掛け合いながら一生懸命作業してくれました。「めちゃくちゃ楽しい!」「僕は〇本やったよ!」と、作業を終えるたびにスタッフに声をかけてくれる子どもたちの姿からも、森の中で体を動かしながら活動する楽しさが伝わってきました。
そして、毎年大活躍しているのが、フィリピンから来日している技能実習生や特定技能生の皆さんです。使わなくなったネットの束を持って斜面を登る作業にも、「大丈夫です!」と笑顔で応えてくださり、力強く作業を進めてくださいました。その頼もしい姿に、周囲からも自然と声がかかっていました。
お父さんとはじめての参加!
頼もしい特定技能生(フィリピン)の皆さん
今回、予定していた時間を延長して、最後まで作業に取り組んでいただき、すべての補修作業を無事に完了することができました。また、作業の手が空いた方々は、運び上げたネットをきれいに掃除し、再利用しやすいよう束にまとめる作業まで行い、最後まで気を配っていただきました。
例年より多い作業量となりましたが、参加者の皆さんの力で無事にすべてを終えることができ、活動を終えた皆さんからは、達成感と安堵の表情が見られました。
作業が終わったら、木の陰で班ごとにお弁当。山で食べるとやっぱり美味しいですね!!
ネットを掃除して、10枚ごとに束ねる
みんなで山ごはん
閉会式では、オイスカ山梨県支部を代表して菅原事務局長が「いすゞ自動車様には活動が始まった当初から長きにわたりご協力いただき、これまで多くのボランティアの皆さんと共に、富士山に木を植え、育てる活動を続けてきました。20年の歩みの中では、新型コロナウイルス感染症の影響により活動を行えない時期もありました。それでも、形を変えながら活動を継続し、現在では木を植えて育てるだけでなく、「木を使う」ところまで取り組みが広がっています。いすゞ自動車様のこうした取り組みに、私たちもご一緒できていることをとても嬉しく思います」と挨拶しました。
閉会式 オイスカ代表挨拶
また、いすゞ自動車首都圏㈱で働くセルカーノ・アンソニーさんは、約4年にわたり「富士山の森づくり」に参加しています。「日本の森で、こんなにすごい活動ができることに驚きました。これまで活動に参加する中で、特にチームワークの大切さを学びました。そして、一緒に活動する仲間との間に、共有できる経験や、活動について話せる友人もたくさんできました。また、一人ひとりの小さな努力であっても、それを積み重ねることで、自然環境を守るための大きな力になる。いつか家族と一緒に富士山を訪れることができたら、自分も富士山の森を守る素晴らしい人々の一員だったことを、きっと誇りに思うでしょう」と感想を話しました。
また、いすゞ自動車高等工業学校の指導員・高橋祥太さんは、「2010年の入社当時、訓練生として参加した「富士山の森づくり」。当初は一つのイベントとして参加していましたが、現在は指導員として訓練生に声をかける立場となりました。環境活動や森づくりは、知識として学ぶだけでなく、実際に体験することが大切だと感じています。これからも、いすゞ自動車の環境活動に継続して参加していきたいです」と自身の人を育てる仕事と森を育てていくことを重ねて話してくださいました。
活動の最後に、事務局の中内さんより「いすゞ自動車では、約20年にわたり富士山の森づくりに取り組む中で、木を植え、育てるだけでなく、「育った木をどう活用するか」という視点から木育活動にも取り組んでいます。自動車と森のつながりや、木を植えることから使うことまでの循環を伝える木育教室を学校や横浜市と連携して実施し、はたらく車の木のおもちゃも展開しています。「富士山の森づくり」に参加した皆さんにも、森を守り育てるだけでなく、その先にある「木を使う」取り組みにもぜひ関わってほしい」と呼びかけられ、活動を締めくくりました。
今回の活動では、これまで植えてきた木に作られた鳥の巣も見つけることができました。
活動開始から20年。皆さんの力で植えられた木々は、ゆっくりと、そして着実に成長しています。木々の成長とともに、生き物たちも戻ってきていることを実感することができました。これからも富士山の森が豊かな森へと育っていくことを願っています。
今年もご参加いただき、ありがとうございました!
植栽木に作られた鳥の巣