2013年4月14日

国連経済社会局NGO課長来日 NGO関係者と懇談 オイスカの現場にも足を運ぶ

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  • オイスカ本部にて、永石安明事務局長、中野総裁、アブラモフ氏

     4月14〜19日、国連経済社会局ECOSOC支援調整事務所NGO課長のアンドレイ・アブラモフ氏が来日し、NGO関係者との面談やオイスカの研修施設および宮城県における震災復興支援「海岸林再生プロジェクト」などを視察しました。オイスカは、1995年に国連経済社会理事会の総合諮問資格を得て、国連が開催する国際会議などにも出席し活動を進めています。しかし、オイスカをはじめ日本に拠点を置くNGOの取り組みは国連ではあまり知られておらず、その活動や実情を知ってもらうためオイスカがコーディネート役となり、同氏は今回、初の日本訪問となりました。
     東京ではオイスカ本部に中野良子総裁を訪ね、オイスカが国内外で進めるプロジェクトをはじめ、NGOが担う国際協力の在り方などについて意見を交換しました。また、(特活)国際協力NGOセンター(JANIC)の鶴見和雄・岩附由香両副理事長、オイスカ国際活動促進国会議員連盟の会長を務める自民党の石破茂幹事長、(公財)フォーリン・プレスセンターの赤阪清隆理事長(元国連広報担当事務次長)とも懇談。 日本のNGO活動の一端を知ってもらう、よい機会となりました。

    豊田推進協議会の光岡保之会長宅でお茶会。日本文化も楽しんだ

     16日は愛知県に移動、環境モデル都市に選定されている豊田市の「とよたエコフルタウン」を視察し、エコカーの試乗など低炭素社会システムを目指す次世代の環境技術を体験。太田稔彦豊田市長を表敬訪問したアブラモフ氏は、同市のその魅力あふれる試みについて高く評価し、国連本部にも報告すると伝えました。オイスカの中部日本研修センターでは農場や養鶏施設などを見学後、アジア太平洋地域出身の農業研修生8名と懇談、「母国の発展のために、この機会、この貴重な時間を大切にしてほしい」と激励の言葉をかける場面もありました。

    国が行う海岸林再生事業のサイトも視察(仙台市若林区荒浜)

     18日、東日本大震災の被災地域を視察するため宮城県名取市に赴いた同氏は、名取市役所で佐々木一十郎市長から災害復興の進捗状況について説明を受け、沿岸の閖上地区で進められている災害廃棄物の処理施設を訪れた際には、一つひとつの工程にじっくりと見入る様子がうかがえました。オイスカの「海岸林再生プロジェクト」の育苗場も訪れ、昨春播種され15㎝ほどに生長したクロマツの苗の床替移植作業を見学。「ふるさとのロシアにもクロマツはある」と語り、プロジェクトを担う「名取市海岸林再生の会」メンバーらの作業を笑顔で手伝う一幕もありました。
     今回の来日についてアブラモフ氏は、「各所で貴重な意見を聞くことができた。また、被災地域に足を踏み入れ、特にオイスカのようなNGOが地元被災者の人たちと共に進めている支援活動の実態を自分の目で見ることができ、非常に有意義だった」との感想を語っていました。

    育苗場では風が吹く中、作業を体験。「名取市海岸林再生の会」メンバーと

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