2015年1月8日

オイスカ・フィリピン 中野良子総裁が西ネグロス州を訪問 地元農民が有機栽培を演出、オイスカの存在を実感も

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    研修センターで養蚕の説明を受ける中野総裁

    2014年11月19〜23日、オイスカ・インターナショナルの中野良子総裁がフィリピンの西ネグロス州を訪問し、バゴ研修センター(以下、センター)で進められる養蚕普及プロジェクトなどを視察しました。また、20日には州都バコロド市内で開催された「ネグロス島有機栽培農民祭り」にも参加。周辺住民をはじめとする多くの人々で賑わいを見せる中、センターのスタッフが、有機農法で育てた農産物の展示ならびにそれらを素材にした弁当や寿司などを販売し、会場に足を運んだ中野総裁が激励の声をかけていました。その様子は地元の主要日刊紙3紙にともに一面で掲載され、オイスカ・フィリピン総局会長でもある同州のアルフレッド・マラニオン知事は「中野総裁の訪問は州内の有機栽培農家に大きな励みとなった」と喜びを表していました。

    1989年、オイスカがアジア開発銀行およびフィリピン政府と連携し、同国で最初のマングローブ植林地として選んだのが、西ネグロス州サガイ市のモロカボック島です。当時サガイ市長を務めていたマラニオン氏は、オイスカが人材育成や農村開発など国際協力の礎に有機農法を置いていることに共鳴。のちに連邦下院(日本の衆議院)で9年にわたり農業委員長を務め有機農法の全国普及に尽力し、知事となってからもそれを踏襲してきたことから、「有機栽培農民祭り」は同知事の構想ともいわれています。その実行委員会では西ネグロス州政府の農業局に勤務し、同州オイスカ農業研修OB会長を務めるルシル・ヘルボレアさん(1990年度四国研修センターOB)が活躍しており、オイスカの人材育成の成果があらわれていることが確認されました。

    モロカボック島で植えられたマングローブの苗木は20数年を経て森となりました。その森が、13年11月にフィリピン中部を襲った大型台風の被害を最小限に食い止め住民の命と財産を守った事実に触れ、住民に代わりマラニオン知事が中野総裁に感謝の意を表明する場面もありました。

    中野総裁一行の「有機栽培農民祭り」参加を一面で報じる地元日刊紙
    中野総裁一行の「有機栽培農民祭り」参加を
    一面で報じる地元日刊紙

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