2017年7月5日

「海岸林再生プロジェクト10ヵ年計画」 宮城県山林種苗品評会で最優秀賞を受賞! 植樹祭では若者の活躍に注目集まる

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    家族で参加する市民の姿も

    名取北高校の生徒たちに語りかける石破議員(右)と谷議員

    宮城県名取市で進む「海岸林再生プロジェクト」では、5月20日、オイスカとプロジェクトの育苗を担う「名取市海岸林再生の会」(以下、再生の会)の主催で、植樹祭が開かれました。本イベントは「名取市民の森」を再生させるにあたり、名取市民を中心に地域住民が海岸林に愛着を持つ機会となるよう、宮城県民を対象に参加を呼びかけているものです。4回目となった今年は若い世代の参加が目   立ち、集まった530名の中でも名取北高生100名の活躍が注目を浴びました。
    2月末に同校が企画した講演会で、全校生徒に思いを語ったプロジェクト担当部長の吉田俊通は「講演がきっかけとなって生徒たちが自ら参加してくれた。一つずつの活動の積み重ねが将来につながっていくことを確信した」と喜びを語りました。
    東京からはオイスカ国際活動促進国会議員連盟の会長である石破茂衆議院議員と同事務局長の谷公一衆議院議員が駆け付け、市民らと共に植樹に参加しました。開会式のあいさつに立った石破議員は、オイスカの海外の活動現場を何度も訪れている経験を踏まえ、「どんなに周りが応援しても、地元の人たちに〝よし、やろう〞という強い意志がなければ活動はうまくいかない。海岸林の再生も同様に市民一人ひとりの強い思いが大切」と強調。植栽作業の合間には高校生らに声を掛けて談笑したり、再生の会のメンバーを激励するなど、積極的に交流されました。
    この日植えられた苗木約1万本は、今春、宮城県農林種苗農業協同組合主催の宮城県山林種苗品評会で最優秀賞を受賞した優良苗。一般的な基準である種子の出所が明確でよい品種系統であること、樹高が十分あり成長が旺盛なこと、苗の地上部と地下部の重量比が適切であることといった項目に加え、手入れに関する記録が詳細に残されていることなども評価されたものです。苗づくりを担う再生の会のメンバーからも「評価されるのはうれしいし、励みになる」といった声が聞かれ、各県代表の苗が集まる全国レベルの品評会の結果を心待ちにしている様子がうかがえました。
    また、4月28日には「第1回インフラメンテナンス大賞」の農林水産大臣賞を受賞したことが主催者から通知されました。これは、社会資本のメンテナンスに係る優れた取り組みを表彰する目的で、農林水産省のほか、総務・文部科学・厚生労働・国土交通・防衛の6省が新たに創設したものです。プロジェクト開始当初から、「海岸林は社会のインフラ」と訴え、地元にとどまらず、全国から集まるボランティアに支えられて取り組んできた点や育苗、植栽に関する技術向上のための努力が評価されたものと思われます。
    プロジェクトでは今後も全国の皆さんのご協力を得ながら、地域住民とともに〝名取市民の森〞の再生に取り組んでいきます。

     

     

    賞状を手にする「名取市海岸林再生の会」のメンバー
    賞状を手にする「名取市海岸林再生の会」のメンバー

     

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