広報室の林です。
急に暑くなってきました。
私は今年はまだ、汗が止まらないほどの
暑さを名取の現場で体験していませんが、
(ほかの現場では体験しました。若者が脱落する中、
自分の暑さへの耐性の強さに驚きました!)
前回のボランティアの日、こんな作業着の方を発見!
分かりますか?作業着に丸いものがついています。
拡大してみます。
↓
はい、小さな扇風機です!
日頃、屋外での作業が多いこちらの皆さん、
夏はこの作業義を着用するのだそう。
冷たい空気が送風されるわけではなく、
外気が入ってくるだけとのことですが、
あるとなしでは大違いとのこと。
暑いところからエアコンがきいたところに行くと
ス~っと冷たい空気が入ってきてヒヤッとするそう。
ここまでの作業着ではなくても
保冷剤を首にまいたり、凍らせたペットボトルで
体を冷やしたりと皆さんそれぞれ工夫されています。
これからの作業時は、皆さん、暑さ対策をお忘れなく!
今年も継続して関われることの喜び オイスカ豊田推進協議会 光岡保之会長
東北への愛と絆の深まり
豊田推進協議会の2019年海岸林再生プロジェクトツアーに、本年は32名の参加をいただき6年連続の活動となりました。この活動を継続することで東北への愛と絆が年々深まって来ました。今年の活動は植えられたクロマツの周りの草刈りや排水路づくりでした。参加者全員が鎌を持って丁寧に草刈りをしました。文字通りの手作業でよい汗をかきながら一心不乱に精を出しました。32名の結束の力は大したもので想定以上の成果を挙げる事ができ、達成感に浸る事が出来ました。
歴史的な事業の意味
この活動に参加して学んだことですが、海岸林再生事業は歴史的大事業ということです。東北では400年も前から海岸のクロマツが人々の生活を守ってきたのです。昔から太平洋の海岸では冬はヤマセという季節風が吹き日常的に潮風や塩分を含んだ砂の被害に悩まされてきたそうです。これを防ぎ農地と人家を守るため、まず海岸林にクロマツを植えることが何より大切ということが住む人々が暮らしの知恵として代々受け継がれてきたのです。そして海岸にクロマツを植えだして400年「枯れては植え」を繰り返して今日に至っていたのです。海岸にクロマツを植える事は今の時代で言えば社会のインフラ整備と言えるでしょう。
オイスカにとっても歴史的事業
2011年大震災発生直後からオイスカの提案で、名取市にて2020年までに100haに50万本の植林を民間の力で実施という大目標を掲げてスタートしたこの事業もほぼ大詰にきました。植林は終わっても私達の様なボランティアの維持管理作業は続きますがこの活動もオイスカが呼び掛けていただいたお陰で喜んで継続して参加してこれました。オイスカの目的の中に災害発生時の緊急支援及び復興支援の取り組みがありますがこの海岸林再生事業はオイスカ60年の歴史の中でも目的達成のため際立った事業であると私は評価しています。
オイスカ豊田推進協議会 会長 光岡保之 (オイスカ理事・愛知県支部会長、元豊田市議会議長)
乞うご期待!ドローン撮影映像(協力:トヨタ環境活動助成プログラム)
7月20日、160人に参加いただいた公募ボランティアの日、
今年度助成をいただいているトヨタ環境活動助成プログラムの
ご厚意で、名取市海岸林全長5㎞のドローン撮影をしていただきました。
予定としては、秋ぐらいでしょうか。同プログラムHPに
3分程度の動画として公開されましたらお知らせします。
撮影は夜明けから。
朝4時半に集合。航空法の関係で仙台空港の
離発着が始まる7時半まで、海岸林全域を存分に撮影。
ドローン撮影チームは、J.ドローン㈱。
自主的に全域を歩いて下見をしてくださり、打ち合わせも十分。
防潮堤沿いの作業道5㎞を、車で運転しながら、ドローンを追尾。
目視できる範囲内で操縦。非常にスムーズに撮影完了。
地上撮影チームは、160人の作業風景やインタビュー。
270mの溝切りやつぼ刈りの様子は、地上と上空から。
かなり特異な森林ボランティアの絵になるでしょう。午後は曇りでしたが。
また、今回のドローン撮影画像を2次利用したいと考えています。
数年先に本数調整伐が控えていますので、作業設計に使えないかと。
樹高を測定するために3Dにしてみようと思います。
伐採作業設計のための調査はかなり大変なので。


キノコの種類と、発生数が少し増えた気がします。
先日ブログで触れた、チチアワダケを筆頭に、ほぼ全域に
10種類ほど確認しました。
ただ、再生の会の人たちに見せても関心薄。理由は明快。
食べられない、食べられても旨くないから。
ボランティアの人たちも関心薄。
きっと、あわよくば収穫しようとなど誰も考えていない。
考えるわけもない。美味しそうにも見えない。
ただ、正確なところは専門家にお聞きするつもりですが、
発生が目立ってきているのは、キノコとクロマツが共生して、
健全な森になっていることのバロメーターでもあるかと。
これからはトンボがたくさん飛びます。
今日は、顔と尾の先がコバルトブルーで3㎝ぐらいのイトトンボを
東京海上のボランティアさんが見つけました。
広報室の林です。
小さな溝の両脇にあるクロマツが
菜の花かタンポポのように見えるのは私だけでしょうか?
ほら、なんだか下の葉が緑で
上が黄色で……。
ここは、背の低い雑草に覆われていたのですが、溝を掘った時の土を
クロマツの周囲に置いたため、その雑草が見えなくなったところ。
でも、マツの根本の部分から少しだけ草が顔を出している状態。
拡大するとこんな感じ。
マツの葉が黄色くなってしまっているのが花に見えたのです。
中央の写真、土が黒いヘドロのような状態なのが分かりますか?
これを見て指導員の佐々木勝義さんが言いました。
「ここのマツが苦しんでるのは、水が多いだけじゃないんだな。
ヘドロになっちゃってる。臭いもするでしょ。
普通、山砂は無機物なんだけど、ここは有機物があってヘドロ化してる。
酸素もない状態だから苦しいんだな」と。
そこで作業をしていた方からは
「うん。作業してる時、臭かった~」との声が。
臭いは別として、海岸の乾いたさらっさらの砂浜に育つ
クロマツにとっては、本当につらい状況なのだろうと思います。
国内外で長く農業指導に携わるオイスカの先輩方は
土づくりに長け、土の改良・改善のために働く微生物なんかにもとても詳しい。
でもそうした勉強・経験をしてこなかった私には、この土をどうしたら
改善できるのかといった考えがまったく浮かばず、
かれこれ四半世紀もオイスカにいるのに情けない限りです。
(長くフィリピン、バングラデシュ、ミャンマーなどで指導をされている
80代のO先生が「微生物を扱う人は精神を整えることが大事」と話をされたメモを発見。
私の精神状態では微生物に正しく働いてもらえそうもありません……)
それでも皆さんが水を抜いてくれたことによって
花のような黄色になってしまったクロマツも少しずつ元気になることでしょう。
皆さん、ありがとうございました!
今年の保育は、植栽開始の2014年以来、最速のスピードで進み、
下刈りは2巡目に入っています。プロ、ボランティアともに充実した
戦力を投入できたことが最大の要因です。
そのおかげで、溝切りの進捗も、予想を上回っています。
約4haに対し、2Lサイズ本線だけで450m。支線はその倍以上。
ですが、下刈りが順調だったもう一つの要因は「日照不足」と「低温」。
これによって雑草の成長スピードが遅かったのでは。
北東からの冷たい風「やませ」の日も、雨の日も多かった。
降水量は平年並みながら、少雨だった去年と比べれば倍。
フタモンアシナガバチも巣を作ろうとしていない。
今年のキノコは、種類・発生量ともに明らかに増加。
ツルマメは、いつも通り6月から抜き取り。2ヵ月弱で相当駆逐できました。
7月22日午後~23日午前、サミット・レイバー・ユニオンの40名は、
小雨の中、2日ともツルマメ。3.6ha・18,360本のクロマツの周りで
ゆっくり芽を出し、のんびり成長しているツルマメを
一掃してくれました。
お盆明けは、またものすごい草になるでしょう。
ところで、来年の今ごろはオリンピック。
ボランティアは減、天候は酷暑、草は増ってことがあるのかも?
リピーター巽さんのブログ② ~10回目のボランティア~
今回の作業は、ツボ刈り+ツル豆抜き15名、残りは溝切り(およそ140名!!!)。
簡単な注意事項と各社紹介の中で、今回トヨタさんの環境事業取組みの一環でドローン撮影があることを聞く。
あの早朝からの打合せは、撮影の最終調整だったようです。朝早くからご苦労様でした。
その後、大型バス2台を含む6~7台に別れて現場に向かう。
車内で自身が着用していた霞ヶ浦マラソンTシャツに端を発しマラソン談義となる。
昨年の大阪マラソンにもオイスカのチャリティーランナーとして参加したこと、
今年も一般枠抽選に漏れたためチャリティランナー参加を検討していることを話す。
(参加した場合は、みなさまご支援願います。)
ほどなくして現場に到着。朝は晴れていたが雲り空になってきた。
溝切り作業はとてもハードなので冷凍麦茶2本を持ってきたが、曇り空は大歓迎!
3組に分かれ、まずは6名ずつ防風柵を「せーの!」で持ち上げ4~5メートル移動。
防風柵の持ち位置やクロマツを踏まないよう注意喚起したら吉田さんに褒められた。
約20個の防風柵を移動して溝切り開始。幅1メートル×深さ70センチ溝をみんなが並んで掘る様子は壮観でした。
作業中、何度もドローンが近寄っては上昇・ホバリングを繰り返して撮影していく。
開始30分、ペースが落ちてきたころ、東京から「柿崎組」の40名が合流。
社長の「素人に負けるな!」の檄が効いたのか怒涛のペースで溝が掘られていく。
昼休みを挟んで、午後からは本側溝に交わる支側溝(60×50センチ)をクロマツの並び2列おきに掘っていく。
午前午後含めておよそ3.5時間。密度の濃い作業内容となりました。
(予想150メートルに対して結果270メートルで、防潮堤まで残り40メートルでお盆までには完成しそう)
わたくしも終盤に左手のマメを潰すアクシデントがありましたが充実の作業。
作業終了に合わせて雨が降りだし、「たそがれタイム」はほどほどに事務所に帰還。
事務所に戻ってみんなでスコップや鎌をスイスイ洗浄し倉庫へ。
最後のあいさつでは、スタッフは成果に大満足。参加者もとても充実した雰囲気でした。
今回お子ちゃまが数名参加していましたが、その姿にも和まされました。
ドローンの映像は、遅くても秋にはトヨタさんのWEBサイトで見れるようです。
仙台空港に着陸する際に右手に見える大迫力の「クロマツの絨毯」が色んな角度から見れるなんて楽しみですね。
オイスカのサイトにドローン映像が公開されたらお知らせが掲載されるようです。
次回(8月24日)も頑張るぞ!
リピーター巽さんのブログ① ~10回目のボランティア~
リピーターの巽さんからブログが届きました!
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10回目のボランティア 奈良市 巽 剛
7月20日 本年度2回目(延べ10回目)のボランティアに参加しました。
昨年11月に千葉から奈良に転居し、ボランティア参加が軽~い旅になりました。
関空→仙台へは、LCCを早めに予約して出費を抑えることも抜かりなし。
ご存知の通りLCCは格安ですが制約があります。
1つ目は持込み荷物の重量制限(7.5キロ)。
今回の3泊4日の日程分と、雨予報に備えての長靴と百均カッパを加えると制限を超えてしまった。
そこで着替えを1組減らしてコインランドリーを使うことで課題をクリアしました。
2つ目は搭乗口が離れていること。
関空第2ターミナルは、鉄道駅からシャトルバスに乗り継がないといけない。
その時間を加えると自宅から3時間弱なので、14時過ぎには自宅を出発したい・・・。
18日夜、自宅のWifi環境が不調となり、ちょっぴりゴネて19日昼過ぎにサービスマン派遣を約束。
19日早朝の仕事を終え正午に帰宅。タイミングよくサービスマン到着。
「遅くても14時半には出たい」とゆる~く圧力をかけ、自身は最終準備を行いつつネット接続復旧を待つ。
なんと戸外ケーブルの銅線露出部分にゴミが付着していたことが不調要因と発覚。
復旧後に急いで親会社への報告書類を作成。昼食&シャワーして駅に向かう。
駅まで汗だくでダッシュし電車を乗り継ぎ、定刻25分前にLCCチェックイン機に並ぶと、
「仙台便のお客様は優先チェックインしてます」との案内にカウンターに直行、機内へ滑り込む。
仙台空港に定刻到着。予約した「××レンタカー」のプラカードを持つ係員に合流。
もう一組が5分経ってもなかなか現れない。「〇んこか?」
しばらくして係員の携帯が鳴る。目の前にいたおばさま3人からだった。
「おいおい」と思いつつ、笑顔で「こんにちは」と挨拶し、送迎ワゴンでレンタカー事務所へ。
5月は小型車をレンタルし窮屈な車中泊であったが、今回はフルフラットになる軽ワゴンにした。
「バタバタだったけどこれで安眠」とオイスカ事務所前に駐車して快適な眠りについたのであった・・・。
ところが当日早朝4時。オイスカ事務所前に3台の車が来てガサガサと準備を始める。
「何事?」と眠い目をこすって見ると、オイスカの吉田さんを含む5~6名が大声で打合せをしている。
「あと3時間は寝たいなあ」と別の場所に移動して再び夢の中へ。
その後、美田園のセブンイレブンで朝飯を食べているとオイスカ集団に遭遇。(恥)
ブログ2に続く…
サミットレイバーユニオン 村松副事務局長から感想が届きました!
2019.7.22~23 東北復興支援ボランティア「海岸林再生プロジェクト」
今回で3年連続3回目の実施となりました。昨年までは新幹線で現地入りしていましたが
今年からはバスでの移動に変更となり、移動時間が増えた分、現地到着までの時間に
名取市のことや復興状況、ボランティア内容等について参加者に説明することが
できました。結果、ボランティアの意味や目的を参加者全員が理解した上で作業に
取りかかることができ、有意義なボランティア活動となりました。
3年連続の参加者も複数いて、ツルマメ取りの精度もかなり上がっていると感じました。
その他、ゴミ拾い活動も実施させていただき、日常生活についても色々と考え直す
良い機会となりました。
復興の道のりは果てしなく長く険しいものですが、微力ながら支援することができたと
自負しています。
今後も様々な形で、東北に限らず、ボランティア活動を積極的に実施していきたいと
強く思っています。
吉田さん浅野さんをはじめ、2日間ご協力いただいたボランティアスタッフの皆様に
衷心より御礼申し上げます。