ちゃんとやれば、こうなる!

2019年9月2日( カテゴリー: 現場レポート )

2014年4月28日から、名取市海岸林再生の会が2年かけて育てた苗を植え始めました。
初日、宮城中央森林組合のもと、プロ80人が結集。
壮観。痛快。80人が怒涛のように植えるなんてことは、一生見ることはできないと思いました。

この人たちが植付。このほか育苗場で、苗木の出荷を再生の会10名が。

この人たちが植付。このほか育苗場で、苗木の出荷を再生の会10名が。


 
当たり前のことながら、苗を2年かけて育て、最後に出荷する人がいるから植えられる。

当たり前のことながら、苗を2年かけて育て、最後に出荷する人がいるから植えられる。


 
見渡す限り、やってやろうと思いました。(初植栽の2014年4月28日)

見渡す限り、やってやろうと思いました。(初植栽の2014年4月28日)


16ha、8万本を植えたその年は、草刈り一切をボランティアに託しました。プロ抜きで!
保育は手探りでした。ふたを開けるまではわかりません。溝切りもちょこっと遊び心で試してみました。このころは、手に負えないほどオヒシバ、メヒシバが繁茂しましたが、今ではあまり出なくなりましたし、根元へのチップ寄せなど、なかには今ではやらなくなった仕事もあります。ツルマメは今ほど出ませんでした。葛とみんなで格闘した思い出がたくさん。
住友化学労組。この皆さんたちとも長い付き合いをさせていただいています。ちなみにこの場所の葛は駆除完了!(2014年7月11日)

住友化学労組。この皆さんたちとも長い付き合いをさせていただいています。ちなみにこの場所の葛は駆除完了!(2014年7月11日)


 
はじめて「溝切り」を試した日。宮城中央森林組合の現場代理人、佐々木秀義君(2014年6月7日)

はじめて「溝切り」を試した日。宮城中央森林組合の現場代理人、佐々木秀義君(2014年6月7日)


2014年のボランティア1,365人はひたすら草と戦い、2015年は1,691人、2016年1,800人・・・
いま、2014年植栽地はこうなりました。みなさん、本当にありがとうございます。
2014年植栽地。樹高は5m。ちゃんとやれば「早く」こうなる。明らかに低コストで。(2019年8月24日)

2014年植栽地。樹高は5m。ちゃんとやれば「早く」こうなる。明らかに低コストで。(2019年8月24日)


 
ここもいつかは、あのように。多湿で伸び悩む2016年植栽地(2019年8月24日)

ここもいつかは、あのように。多湿で伸び悩む2016年植栽地(2019年8月24日)

8月23日付、現場インターン(協力:損保ジャパン日本興亜環境財団)の森さんのブログ「ツルマメ大繁殖」でレポート通り、お盆明けから9月末までは、溝切りはそっちのけで、草との勝負に専念します。8月24日の公募ボランティア約40人、28・29日のマルエツ労組50人、拓殖大学職員7人、30日の東北電力労組22人、9月は約300名の戦力。プロは松島森林総合が、葛・ニセアカシア枯殺に加え、一部箇所の葦刈りを。
協定面積100ha、植栽実面積70haのわれわれの現場。そのうち2014年・2015年植栽地26haは樹高5m、4mを超え、草刈りは、めでたくほぼ卒業。ツルマメは松に日光を遮られ、出てこれません。引き続き葛とニセアカシアを探し、2年に1回作業道の法面などを刈りに行くぐらい。
ですので、メインターゲットは2016・17・18年の約45ha。そのうち、なんとしてでもツルマメを抜き取りたいのは、少なく見積もって7ha。お盆前後、浅野さん、森さん、地元の大槻さん、松島森林総合の佐々木さんと、例年通り歩いて算出しました。

2017年植樹祭のいま

2017年植樹祭のいま


浅野さんはガンガン歩く。あっという間に遠くに。プロらしくタフになった。

浅野さんはガンガン歩く。あっという間に遠くに。プロらしくタフになった。


森さんのレポート通り、お盆明けは気が遠くなるような草の繁茂を目の当たりにします。ですが、お盆前に70ha、プロとボランティアの手で、やるべきことはすべてやりきりました。作業道から眺めると、一面の草に見えます。ですが、歩いてみると、つぼ刈りの効果を実感します。多くの人の顔を浮かべながら歩きます。
ツルマメ繁茂地約7haにボランティア約400人。「計算上は」やりきれるな。そんな見通しを立てました。ただ、集中繁茂地を含む45haを「歩け歩け」で総点検します。焦らず、無理せず、腰を据えて最善を尽くします。
7月20日の公募ボランティアの際、トヨタ環境活動助成プログラムのご理解でドローンも使った撮影がありました。もうすぐ公開となるでしょう。この時は溝切りメイン。9月7日はANAさんのご協力でドローン撮影があります。この時はツルマメメインですね。いつれも「オイスカ方式」の特徴に溢れた映像になるでしょう。乞うご期待。
ツルマメから松を救出中

ツルマメから松を救出中


左:森さん(名取北高校出身、東北福祉大学3年)、右:浅野さん

左:森さん(名取北高校出身、東北福祉大学3年)、右:浅野さん


踏査結果のとりまとめ中のスイーツタイム

踏査結果のとりまとめ中のスイーツタイム


 

広報室倉本です。
オイスカが配信しているメルマガでは以前からお伝えしていたのですが、今年の大阪マラソンにチャリティランナーとして出走することになりました。
これまで長距離走は最長5kmしか走ったことが無かったので、フルマラソンとはどんなものだろうと若干びくびくしながらも、少しでも海岸林再生プロジェクトのPRになればとぽつぽつと練習しているところです。
 
そんな中、24日のボランティアの日。CIMG8491
活動終了後に、例のラブレターの中学生ボランティアさんに協力をいただきながら、チャリティランナーとして参加するための寄附の呼びかけをさせていただきました。
※チャリティランナーは寄附先団体への寄附金を7万円以上集めることが出場の条件になっています。
 
暑い中での作業でお疲れにもかかわらず、皆さん「頑張ってください」などお声がけをしていただきながら寄附をいただき、とても嬉しく励みになりました。
この日の寄附金、19,267円。
本当にありがとうございました。練習もがんばります……!
 
ちなみに倉本のファンドレイジングページはこちら。応援、喝、激励などなどぜひお願いします!

初東京事務所訪問(*^-^*)

2019年8月30日( カテゴリー: 本部発 )

みなさんこんにちは!宮城地区CSOインターン生の森です!
いつもは名取事務所で吉田さんや浅野さん、ボランティアの皆さんと海岸林の現場で活動をしていますが、8月26日、27日はオイスカの東京の事務所を訪問させて頂き、活動を行ってきました!
1人で行く初の東京のため、前日から少し不安もありましたが、新幹線と電車を乗り継いで事務所に到着すると、皆さんがあたたかく迎えて下さいました。
挨拶を済ませると、早速活動を行いました。いつも行う体力勝負の現場作業とは違い、書類の整理や、パソコンを使った写真の整理など慣れない事務作業で少し戸惑うこともありましたが、作業を行ううちに段々慣れてきて、スムーズに行うことができるようになってきました。
そして夜は、CFP親善大使の子ども達の歓迎会に参加させていただき、たくさんのオイスカの職員さんや、活動に関わってくださっている方々、ミャンマーやフィリピンの子ども達ともお話をさせて頂きました。苦手な英語を使うのは大変でしたが、たくさんの方々から大きな刺激をもらい、私も頑張らなければ!と思いました。
そして、会の後半には子ども達が踊り始め、何と私も踊りに参加させていただきました!

ミャンマーの子どもたちに促されて一緒に踊りました(右端)

ミャンマーの子どもたちに促されて一緒に踊りました(右端)


そして、誕生日を翌日に控えていたアカ君に、ケーキを持ってみんなでお祝いをしました。お祝いしてもらったアカ君や、子ども達はケーキを食べてとっても嬉しそうでした!
子ども達はこれからもプログラムがたくさんあるそうなので、体調に気を付けて頑張って欲しいと思います。
DSC_1442
2日目は、朝の掃除、朝礼を終えると、海岸林の活動の写真の整理を主に行いました。私は2019年度の活動にしか参加をしていないので、写真の中で2016年~2018年の活動を見ることができ、それぞれの活動の日の様子を見ることができてとても良かったです。あとは、展示などに使用するパネルの整理を行ったりしました。パネルには説明などが見やすく、わかりやすいように書かれていて、海岸林の活動が伝わりやすいと思いました。
写真整理作業中です。過去の写真を見ることができ、勉強になりました

写真整理作業中です。過去の写真を見ることができ、勉強になりました


この2日間を通して、今までの宮城での活動とはまた違ったことをさせていただいて、宮城で行う海岸林の活動だけではなく、また別なところでもこの「海岸林再生プロジェクト」が支えられているのだな、と感じました。今回の東京での経験を踏まえて、また宮城での活動にも力を入れていきたいと思います!

ラブレター

2019年8月29日( カテゴリー: 現場レポート )

広報室の林です。

ボランティアの日の朝、集合場所で受け付けをしています。
年に数回来てくれる地元の中学生君は、いつも受付の際に
こんなかわいい封筒を渡してくれます。近くで見ていた方からは
「ラブレター?」と聞かれてしまいました。
CIMG8407
ラブレターもうれしいけど、私にとってはもっと嬉しいもの。

それは……
CIMG8493
はい。ベルマークです。
家族で集めてくれているようです。

Sさん、いつもありがとうございます!!

こんにちは、浅野です。
大阪マラソンのチャリティランナーが定員に達しました!
今年は申請したランナー枠以上はエントリーができないことになっています。
オイスカは50枠で申請をしたため、8月26日で定員となりました。
今年もネクスタ株式会社、化学総連、CKD株式会社、矢崎エナジーシステム株式会社、
ダイセル労働組合からランナーを出していただいています。
そして今年はUSJクルーアライアンス、株式会社大江鉄工からもランナーを出していただけることになりました!
その他にも個人のオイスカ会員の方や海岸林の趣旨に賛同してくれた方々が走ってくださいます。
チャリティランナーの方は7万円の募金を集めることで当日走ることができます。
その7万円はLIFULL Social Funding(旧JapanGiving)を通じて海岸林再生プロジェクトへの寄附となります。
募金の期間は10月28日(月)まで。皆さま、ぜひご協力ください!!
https://osakam2019.japangiving.jp/supporter/project_display.html?project_id=50000013
無題
よろしくお願いします!!
……ということで、「走れなく」なりました(よしだ)

小さなマツと大きなマツ

2019年8月27日( カテゴリー: 現場レポート )

8月24日、ボランティアの日に行ってきました。
この日の活動は、終日ツルマメの抜き取り(+ツボ刈り)です。
午前は広範囲を一気に攻めるチームと、飛び飛びにあるツルマメ草を歩き回りながら局所的に討伐するチームに分かれ、作業を行いました。
DSC_0010
予報では最高気温は30℃ほどとのことでしたが、ほぼほぼ日陰の無い海岸林の現場はそれ以上あるのではないかと思うほどの暑さ。
にもかかわらず、ボランティアに集まって下さった皆さんは、学生さんや高校生といった若者が多いこともあってか、時々笑い声や(虫を見つけて)叫び声が上がるほどの元気さで笑顔もみられながらの作業となりました。
また、リピーターの方の手際よい作業もあり、ものの10分ほどの間に、防風柵やマツの間にツルマメがこんもりと積まれていき、はじめより周囲がすっきりして見えるマツに「よかったねえ!」と話しかけたくなるほどでした。
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そして、この時作業を行った場所は、周りに津波がきても倒れずに残ったマツがあるところで、小さなマツと大きなマツが間近に並んでいる様子をみることができます。
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この小さいマツがいつかあんなに大きくなるのかと、将来の松林を想像してみるのにとても良く、私は好きな場所なのですが、この日ボランティアに来て下さった東北学院大学の菊池先生にお話を伺ってみると、このあたりのマツは江戸時代からあるものなのだそう。
かつても内陸に集落があり、その生活を守るという目的をもって植えられたこのマツたちが、海にほど近い砂地にしっかりと根を張り、今もこれからもその役目を果たそうとしていると思うと、感慨深ものがあります。
歴史の話が好きな私は、現在と将来だけでなく、過去からの視点でも思いを馳せてみることができるこの場所がさらに少しお気に入りになりました。

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菊池先生に、マツの根元をよく観察すると良いとご助言いただき、写真を一枚。土というよりは砂ですが、マツはしっかり根付き、草もたくさん。松ぼっくりも多く落ちていました


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反対に見上げてみると、とても高い!長い年月をかけてここまで成長したのだなあとしみじみ。

去年の9月中旬、オイスカタイの駐在代表の春日智実さんから突然の「電話」。
10月1日、オイスカタイが宮崎・福岡での研修で福岡空港入りとのこと。
「忙しいのわかってますが、今後の日・タイ作戦会議として福岡に来てもらえないですかぁ~?」と。
彼女は、私の社会人人生初めての後輩。2001年からタイに駐在。ブログは、オイスカ・タイ駐在員のブログ タイとネコとお仕事の話。こうやって書き続けると、大事なことはかなり伝わりますね。海岸林の仕事で、タイの仕事との共通点は幾つもあるし、彼らからプロジェクト根幹部分の大切なことを教わりました。お互いにお互いを励みにした8年半でした。

津波の1年後、2時46分、名取で一緒に手を合わせてくれたのはオイスカタイの仲間でした。

津波の1年後、2時46分、名取で一緒に手を合わせてくれたのはオイスカタイの仲間でした。


「たしか空いてるはず。行く方向で考える」と返事しました。「そんな、急なの無理だ」とは考えませんでした。
次の10年、何をすべきか? ポスト海岸林は何をすべきか? 絶えず考え続けてきました。
去年の今ごろ、自分の中では、ほぼ結論を出していたことがありました。ポスト海岸林に関しては、海岸林のような突発的新規事業は模索しませんでした。長年の事業の改善と、深化・追求だと考え、それらの準備に2年以上必要と私は考えていました。
春日さんって、ほんとイイ勘しているよな~、見透かされてるのかな? T君って勘のいい奴もいるしな。私にとっても、20年来のタイ人の仲間たちに話を聞いてもらう絶好の機会。9月26日、海外事業部にも考えてきたことを打ち明け、10月1日に福岡出張に出ました。
まもなく、あの福岡行きから1年。
奇しくも、ちょうどその10月1日、オイスカが毎年開催している「国際協力の日の集い」の中身として、森林など生態系を活用した防災・減災(ECO-DRR)に関する活動報告会を開催し、各国スタッフの中心人物たちと約10日間の「ECO-DRR研修」として、名取を含めた国内研修をする予定です。
191001 国際協力の日の集い(ECO-DRR)
いくつかの方向性のなか、踏ん切りをつけたのがあの電話。
それ以降、海岸林をこれまで通り進めるとともに、10年ぶりの海外出張として、タイ北部と南部、フィリピンルソン島北部を、それぞれ乾季の約2週間、歩いてきました。雨季ではない乾季だからこそわかる、桁違いの「災害」を目の当たりにしました。
オイスカだからできること、見つけました。
「これまでの延長線上に未来はない」(小林喜光 経済同友会前代表幹事)
この言葉をいつも大事に思っています。でも、海岸林の延長線上に見つけました。
オイスカタイ・南部ラノーン県事務所にて(12月16日)

オイスカタイ・南部ラノーン県事務所にて(12月16日)


オイスカフィリピンの「子供の森」計画のコーディネーターと(3月2日 ルソン島北部ヌエバビスカヤ州にて)

オイスカフィリピンの「子供の森」計画のコーディネーターと(3月2日 ルソン島北部ヌエバビスカヤ州にて)

暑さ対策 その2

2019年8月25日( カテゴリー: 現場レポート )

広報室の林です。

24日のボランティアの日は、8月下旬の割には暑くなく、
海岸は風もあってあまり苦労なく作業ができました。
とはいえ、この青空。
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地元のボランティアMさんが、自宅の畑で息子さんが
育てたというスイカを冷やし、切ってきてくださいました!

うれしい!!
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若者たちも大喜び。CIMG8429

そして、こんなものを見せてくれた方も。
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これは、ズボンのベルトなどにつけられる送風機。
先日送風機付きの作業着についてブログで紹介したのですが
「作業着は高いけど、これなら手軽だから」と
教えてくださいました!

これでシャツの中に風を送りこむとかなり快適なのだそう。
いろいろ便利なものがあるのですね~。

8月24日 ボランティアの日

2019年8月24日( カテゴリー: 現場レポート )

こんにちは、浅野です。
当日は36名が参加。
8月のボランティアはいつも人数が少ないので、これでも多い方です。
今回うれしかったのは地元、名取北高校6名、宮城県工業高校2名、東北学院大学・大学院4名と若い世代が
自主的に参加してくれたこと。名取北高校の子の中には2回目の子もいました。
森さんのブログにもあったように、ツルマメが繁茂してしまっているので作業はひたすらツルマメの抜き取り。

マツが隠れるほどのツルマメ

マツが隠れるほどのツルマメ


抜き取った大量のツルマメ

抜き取った大量のツルマメ


今月、来月で約350名のボランティアさんが来てくれます。
ツルマメが種を落とす前に取り切りたいと思ってますので…皆さん、よろしくお願いします!!

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