【観察日記】やっぱり松葉!
こんにちは
海岸林担当の鈴木です。
東京では、小学校が夏休みに入った7/21から今日(8/3)まで、夏らしい綿あめのようなぽこぽこした雲が浮かぶ青空ではなく、薄い雲がひろがる30度以下の涼しい日が続いています。野菜は日照不足なのではないかと思います。
お日さまの強い光、適度に乾燥した土を好むクロマツにはあまりよい条件とはいえません。
入道雲が似合う抜けるような青空が戻って欲しいものです。
先日のブログ【観察日記】松葉
で紹介した、「観察中の松葉」の続報をお届けします。
まだ葉が小さく、いわゆる二本添い合った松葉なのかどうか判断がつきかねていた葉が、少し大きくなりました。
他のマツを観察してみると、葉が出ている茎のところからあちらこちらから松葉が出てきています。

今まででていた葉が子葉、いわゆる松葉が本葉にあたるのでしょうか?
このあたりのことは専門家の清藤先生に聞いてみます。

白いぽつぽつと見えているところから、おそらく松葉がでてくるのだろうと思います。
新しく出てきた松葉は今までの葉より色が濃く、太いように感じます。
太陽の光をいっぱいに浴びて、太くてずんぐりしたクロマツに成長しますように!
海岸林の再生は‟ふるさとへの恩返し活動”
7月24日、第一回インフラメンテナンス大賞の表彰式が行われました。(7/30付ブログでも紹介しています)
表彰式の後、各大臣賞を受賞した団体のプレゼンテーションがありました。
今回いただいた農林水産大臣賞は「名取市海岸林再生の会」と「オイスカ」の連名でいただいた賞ですので、再生の会の鈴木英二会長がご挨拶をさせていただきました。
英二会長が発表した原稿をご紹介します。
再生の会のみなさんの海岸林再生への決意や強い想いをあらためて感じます。
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ご挨拶
宮城県・名取市海岸林再生の会 会長 鈴木英二
本日は、「インフラ・メンテナンス大賞」に様々な部門がある中、“メンテナンスを支える活動部門”の農林水産大臣賞に選んでいただき、この表彰式に参加できましたことを深くお礼申し上げます。
私たちは、2011年3月11日まで、仙台空港の海側、戸数100戸、住民400人の「北釜」という集落で暮らしておりました。
私は、仙台空港の入口で駐車場を経営しておりますので、地震が起きた後、急いで駐車場に戻りました。ところが事務所に誰もいないので、「みんな、どうした?」と思いながら、ふと海の方を見ると、空が真っ暗になり、大きな津波が見えました。
急いで車に乗り、避難所に指定されていた仙台空港の建物へ向かいましたが、避難階段までの道路が遠回りしてUターンする形なので、最後は、津波に向かう形で階段にたどり着き、車のドアを開け階段を駆け上がろうとしたときには、津波が膝まできていました。この間、30秒くらいだったと思います。
後でわかったことですが、毎日新聞社のカメラマン、手塚耕一郎さんが午後3時55分から56分にかけて撮影した写真で、その年の新聞協会賞を受賞しましたが、その中に私の命が助かった理由がわかる1枚の写真がありました。
私の駐車場の海側に私の自宅があり、その先に小高い丘があり海岸林が生い茂っていました。それまでは、私たちにとっては散歩道であり、キノコ採りや秋には冬場の燃料のための松葉さらいをする場所でした。
この海岸林を真横の上空から撮影した写真には、津波が波打っている様子が写っていまして、私の自宅、駐車場、そして仙台空港へ逃げる道路の方向へ向かう波が遅れてやってくる様子が写っていました。
私は、この小高い丘のしっかりと根を張った海岸林があったために、津波の速度が‟30秒”ほど遅くなり、命を助けてもらったわけです。
私たちの集落は、先祖の言い伝えを守って海岸林と共に生きてきました。従いまして、自分たちも一緒になってこの海岸林を再生し、今後も防風、防潮、防砂など、社会的インフラとして後世に遺していく責務があります。
ですから、オイスカの皆さんが私たちの地域を選んでくださったことにも感謝しておりますし、単に苗木を育てて植林するということだけではなく、将来に「ふるさと」を残したいというその信念で取り組むこととしました。
私達は、オイスカが提唱する「地域の住民と共に活動する」という考えや「決して押し付けない」という‟オイスカ方式”に賛同し、多くの仲間が命を落として、この先どうしようかという時期に、意を決して、被災地で唯一の被災者による海岸林再生活動を行うことにしました。
とは言いましても、勝手にできる内容でもありませんでしたので、地権者である、国・県・市や関係機関の皆様のご理解、ご指導、また林業種苗法に基づく講習の受講や種苗農家としての登録、そして、震災から8ヵ月後には晴れて種苗組合への加入も認めていただきました。
また、苗づくりのための土地の確保、山から運んだ土の入れ替え等は、翌年の1月から2月ごろ、ちょうど辺り一面が雪の中での作業でした。
春先には、分けていただいたクロマツの種を播くことができ、その30日後には種がらの帽子をかぶったかわいい苗が生えてきた姿を見た時は‟わぁ~”と歓声があがり、みんなで喜び合いました。みんな‟めんこい” ‟めんこい”と口々に話していたのを思い出します。
現在は、植栽活動も順調に推移し、完了面積は50ヘクタール、植栽可能面積の約70%にあたります。活着率は、当初の98.4%から今年は何と99.8%にものぼっています。
被災者支援の雇用総数は、今年の3月現在で4,652人となり、2021年までに延べ11,400人の計画があります。
おかげさまでこの活動の様子は、国内ばかりでなく世界中に広がり、多くの方々からのご寄附、ボランティア活動への参加、各国政府要人や研究組織、企業関係者やCSR部員の視察、子どもたちの研修など、さまざまな機会創出の場となっています。
最後に、この活動は「北釜」の仲間(住民)がこれから先も一緒に住むことができないという現実の中での、自分たちのふるさとへの恩返し活動でもあるということも申し添えさせていただきたいと思います。
私たちの念いを皆さまにお聞きいただきましたことに、改めて感謝申し上げ、海岸林再生活動の取り組みのご報告とさせていただきます。
ありがとうございました。
広報室の林です。
29日・30日とたくさんのボランティアさんが活動をしてくれました。
中学生から70代まで、お住まいの地域もさまざまな方が来てくださった中、
やはり注目を集めたのは地元名取北高校の生徒さんたち。
彼女たちは今年の4月にもボランティアに参加してくれました。
いろいろなことに「え~」「これすごい~~~!」と反応しながら活動している様子に若さを感じました。
高校生の活躍は植栽地での草取りだけではありません。
“いつも”の募金も彼女たちが手伝ってくれました。男子生徒は資料配布に協力をしてくれました。
募金額は29日が30,330円、30日が16,174円でした!
ご協力くださいましたみなさん、ありがとうございます。
こちらの写真。
ゲート前に立っている女子高生を吉田がナンパしているようにも見えますが、この後の彼女たちの役割について説明をしているのです。
「車で帰る人たちに手を振って見送って。おじさんたちは今夜眠れなくなっちゃうかもしれないなぁ」(吉田は前日、見送ったバスから投げキッスをされ、眠れなくなったのだそう)
ちゃんと手を振って見送ってくれました~!
おじさんたち、半日の作業の疲れも吹き飛んだことでしょう。
高校生の存在って素晴らしい!
ほとんどの生徒さんが「また来たい」と言ってくれたこともうれしかった。
「今年は受験生だから、なかなか来られないと思うけど、大学生になったらきます!」との
言葉を信じ、来年来てくれるのを待っています!
7月29日(土)& 30日(日) ボランティア報告
7月29日の午後、30日の午前の2回にわたり、ボランティア活動が行われました。
(写真は30日の参加者の皆さん)
普段のボランティアは土曜日の朝9時集合で、夕方5時解散ですが、
「終日の作業は体力的に大変」「日曜日だったら参加できるのだけど」といった
声に応え、特に地元の皆さんにも参加してもらいやすいように
“半日ボランティアの日”を2日間設定。特に5月の植樹祭に参加した地元の皆さんに
ぜひ草取りも体験してもらおうと植樹祭の告知とあわせて募集をしたのですが、
実際には植樹祭参加者で来てくださったのはごくわずか。
それでも名取北高校の生徒をはじめ、地元企業や団体の方たちが大勢来てくれました!
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29日はあいにくの雨でしたが、60名を超える参加がありました。
皆さんカッパを着用しての作業となりました。
「暑いよりいい」との声や「雨だと草が抜きやすくていいよね」との声も聞こえましたが、やはり雨の中の作業はちょっと不便。
←楽天の試合を見に行った時に購入したという地元ならではのポンチョ
カッパを着ないで作業をしていた名取北高の生徒さんに声を掛けてくださったのは指導員のSさん。
家から持参していたのに、集合場所から車で移動してきた際、一瞬雨がやんでいたから車に置いてきてしまったと話す彼に、Sさんは自家用車に積んであったカッパを持ってきて「ズボンはないけど、これ使ったらいいよ」と貸してくださいました。
そして、「派手な色で目立つから、一番働かなきゃなんねぇぞ」と一言。
一人黙々と作業をしていた彼の姿が印象的でした。
「よく頑張ったね」と声を掛けると「カッパ貸していただいたので」と。
親切に応えようとする彼の姿勢とその仕事の丁寧さに感心しました。
この日、もう一つ特筆すべき出来事がありました。それは南仙台から自転車で来てくださった方がいたこと! この方は植樹祭参加者です!!
集合場所にはいらしていなかったのですが、植栽地の見学のために車から降りると、カッパを着た男性が一人で草取りをしていました。声を掛けると「早く着いちゃったので、自分が植えたのはこの辺だったかなぁと思って」と。雨の中、50分かけて自転車で現場に来てくださったと聞き、頭が下がりました。
集合場所まで自転車で来られる方はいらっしゃいますが、活動現場まで自転車で来られた方は過去初めてだと思います。
皆さん雨の中、ありがとうございました。
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30日の参加者は30名以上。
心配されていた雨はなく、蒸し暑い中での作業となりました。
この日は名取北高校のサッカー部5名は指導者の佐々木勝義さんから特別に指名され、普段は高校生には任せない大鎌を持たせてもらえることに。彼らだけで結成された大型部隊には、プロの指導員2名とスーパーボランティアの全日空H君がついて指導に当たりました。
広い範囲に雑草が茂った区画で大鎌を振る5人。よく頑張ってはいたのですが……。
意地悪なおばさんはこんな写真を撮ってしまいました。
はい。彼がやってしまったのです……。
勢いあまって雑草だけではなくクロマツもスパッと。
別の部員は一人で3本もやってしまったとみんなの前で申告。
仲間からは「クロマツの命を奪った!」とからかわれていました。
こちらは名取北高校の女子2名。
社会人の中に入って一所懸命草取りに汗を流してくれました!
作業を終えた後、いつものように防潮堤に上がってのたそがれタイム。
最後のまとめの会は、いつもより参加者が少なく、全員の顔が見え、全員に声がしっかり届く輪のサイズだったからか、いつもにも増して一緒に作業をした連帯感のようなものが感じられたのは気のせいでしょうか。
この日、神奈川県川崎市から来てくださった井上さんは、ブログ読者にはおなじみの“自宅にいながら支援を”の実践者。ご自身のプロジェクトへの思いやどのように支援をしてくださっているのかをこの場でお話しいただくことができました。高校生の参加を喜んでくださっていることが伝わってくるのと同時に、彼らにはこのボランティアでの経験をステップアップに役立て、友達にもアピールして、この輪を広げていくようにお話しくださいました。
ボランティアに参加してくださった皆さん、本当にどうもありがとうございました!
お礼と報告のカタチ ~2つの受賞~
昨年、読売新聞の小さな記事を見つけました。
「国土交通省、農林水産省、総務省、文部科学省、厚生労働省、防衛省が共同で、
インフラメンテナンス賞を新たに創設し、応募を開始する」と。応募を即決しました。
震災以降、「海岸林は津波を防ぐためにあるのではなく、農業や日常生活を守る
ためのインフラ」と言い続ける必要に迫られました。存在意義はおろか、名前すら
あまりに知られていない存在でしたので。押し流されたクロマツは人殺しのように
言われることもありました。
昨年は、観測史上初の宮城への台風直接上陸ということもありました。
歴史上は、ヤマセの風が吹き、そして大飢饉という繰り返しでした。
西友の幹部は、「海岸林はインフラ」という言葉に強く反応して、今の支援につなげて
くださいました。
応募締切の年末は、次年度予算に掛かり切り。
応募用紙記入はいつものごとく、突貫工事で書く始末。
12月28日の最後の仕事として、締め切り間際の17時、初めて入る国土交通省に
直接応募用紙を持参しました。泊まり込みが続き、スーツを着ておらず、提出先部署の
室内には後輩の林課長に入ってもらいました。
そして、農・林・水の林業部門各一つづつの、「農林水産大臣賞」をいただくことになり、
各省1案件、農林水産の代表として、7月24日の授賞式でプレゼンさせていただきました。
陰ながらご推薦いただいただろう皆様には、心から御礼申し上げます。
私たちは、多くの人たちのご理解とご支援のおかげで、思う存分仕事をさせていただいております。
例えば、寄附者だけ見ても、振り込みがあってお礼状や受領書などを送っている人数と
寄附者数はまったく一致しません。実際の寄附者数はそれより遥かに多い数です。
西友のレジ募金、三菱UFJニコスの各種サービス、髙島屋のカタログギフトなどに代表される
多くの寄附の方法があります。支援も協力もそのカタチはさまざまなのです。
現場で結果を出すのが何より一番ですが、お礼のカタチもさまざまだと思っております。
年にいくつかだけでも、顕彰に自ら応募することも、積極的にプレスリリースを行い、
マスコミを介して報告することも、感謝や報告のカタチと考えています。
実は、7月25日、名取市海岸林再生の会の苗木が、平成28年度全国山林苗畑品評会
(平成29年度農林水産祭参加)にて、「林野庁長官賞」受賞の知らせが入りました。
残念ながら、農林水産大臣賞には至りませんでしたので、「その上の天皇杯を頂いたら喜んでくれ」と
佐々木統括は言っていました。私はその気持ちがとてもよくわかります。
ですが、これも私たちにとっては、お礼と感謝のカタチ。
これら二つの受賞に関しては、授賞式に出席した数人の中の誰かが、続報するかもしれません。
プロジェクトはまだまだ続きますから、さらに向上心を持って、毎日を過ごすのみ。
でも、すぐさま、きっちり、こじんまり、お祝い会をした東京本部チームです。
ANAグループ労働組合連合会85名の皆さんと
7月28日、今日の皆さんは98%初参加。
沖縄県以外というぐらい全国から。30歳前後の若い方が多い。
組合員に広く呼びかけ、きっかけをつくるという趣旨にとても共感する。
ですが、人数は多い分、半日のため、イチからの説明と作業時間の配分が難しい。
それにしても85名。「多くなり過ぎてご迷惑かけてないですか?」
こんなありがたいことはありません。
「植林をすると思ってきた人、手を挙げてくださ~い」と聞くと、半分ぐらい・・・
仕方ありません。組織として事実上初実施ですから。
「オイスカ海岸林は植林させてくれない」「過酷」と広めてください。
なぜ、植林をしないか・・・このくだりは、少なめに説明。
限られた適期、プロ中心で植える理由、植樹祭を行って地元市民には植えてもらう理由・・・
私は9日ぶりの名取。
ボランティアとの仕事と並行し、明日以降のため、周囲の現場把握も多少しなければならない。
今日の指導者は、都合で地元市民の大槻さんと、私の2人だけ。フル回転。
実質3時間の作業開始。慣れない仕事。慣れない道具。
「おばあちゃんの家の庭の草むしりして以来です~~」と若い女性。
鎌を縦に使う人もいました。
「その使い方だと、クロマツの根を切っちゃうよ~」
これ、別に珍しくありません。いいんです。こういうところからでも。
僕が飛行機の整備場に行ったら同じようなものですし。
根っこの形を絵をかいて教えたりするのも、いいんです。
「なんでクロマツの周りに草が生えるんですか?」
シャイな人が多いのかなと思った割に、質問してくれる人がいつもより多かった。
今日の場所は、これまでのボランティアが片付けたツルマメの大繁茂地を抜け、
大鎌で一度すでに刈った場所。つまり6・7月で2回目。ですから進みが早い、はず。
「この場所はウォーミングアップ」というとキョトン?とする人が多数。
それも仕方ない。いいんです。
ですが、今日は棒立ちの人がとにかく目に付いた。
これは「いいんです」とは言えない。大槻さんは苛立ち始めるかな~、叱るだろうな~
組合の幹部の方には、こういう話も即刻その場で伝えます。
やっぱり、相手の身になればわかる。目標や目安を示さないとモチベーションは上がらない。
ボランティアの動かし方、観察の仕方、その根拠などここでのやり方をリーダーには解説。
で、そのあと、いつものごとく、
「ボランティアを戦力と考える」「いい加減な気持ちなら来なくていい」と十八番の話。
ギア上げますよ! 今日は棒立ちを一掃しようと、目標を示し、陣形を変え、場所も少し変え。
目の色が変わる人がいるかどうか、いつも目を観察します。
いました。今日も、たくさん。まっすぐこっちを見てる人。
ここからは棒立ちの人などいなくなり、あっぱれなチームでした。
「もっとやりたくなりますね~」と女性の方。私もです。一緒に。
もっと一人一人と話したくなる。
お別れの時、大槻さんとバスに向かって手を振ると、投げキッスが飛んできました。
まいった。寝れないかも。僕は男ですから、それでいいんです。
豊田推進協議会 ボランティアツアー参加者の声③
オイスカ友の会
長谷川 恒美
7月3日(月)~5日(水)にオイスカ豊田推協の光岡会長他、総勢29名参加のもとに海岸林再生ボランティアツアーに参加させていただきました。このメンバーの中に我々オイスカ友の会からも5名参加させて頂きました。このツアーは3年から始められて今年で4回目のツアーとお聞きしました。小生も昨年に引き続き参加申し込みを行い、昨年からの復興状況の確認と復興支援のお手伝いに参加させていただきました。
さて、7月3日は昼前に仙台空港に到着すると、早速、名取海岸の海岸林再生の松の植栽現場へ直行しました。植栽3年目の木の生長の早さに驚くと共に時の流れの早さを感じました。
作業は昨年と同様、植栽した松の周りの草の坪刈りでしたが、今年の作業場所は草がよく伸びており天気も曇りで蒸し暑い中、つるまめ草やクローバーを重点的に除草作業を行いました。
7月4日の午前は松の育苗場の根切り作業見学と昨日と同じ場所で引き続き除草作業を行いました。お昼には海辺の天然温泉「鳥の海」の心地よい温泉で汗を流し、その後地元の海鮮料理 (三色丼)をごちそうになり、心身共に癒されました。
午後からは被災地の現況視察を行いました。6年前の津波では10mの高波が押し寄せ一階部分が大被害に遭った荒浜小学校校舎の当時の津波被害状況を目にすると想像を絶する当時の状況が思い起こされました。
今年は観光コースでしたので、2日目は秋保温泉に宿泊しました。宿泊した宿はホテルニュー水戸屋で、癒しの宿にふさわしい素敵な温泉と食事を楽しみました。
7月5日は観光で秋保の滝、立石寺、蔵王山にドライブしてきました。
秋保の滝は壮大な見事な滝で素晴らしく、立石寺は千段のきつい階段の上に寺があり、まるで山登りでしたが景色が最高でした。蔵王山は天候不順でお釜の景色が見られなくて残念でした。
悪天候が心配されましたが、悪天候にもならず、無事に旅を終えることができました。
最後に、今回のボランティアツアーを企画されたオイスカ豊田推協の方々、並びに現地で丁寧なもてなしをしていただいた吉田俊通様はじめ関係者の皆様方に大変お世話になりました。
心より感謝しいたします。
豊田推進協議会 ボランティアツアー参加者の声②
近藤 將喬
1 津波は恐ろし
津波に町が流される映像を思い出しながら仙台空港に降り、震災遺構を回らせていただいた。オイスカ職員の浅野さんが案内してくださった。海岸林再生プロジェクト代表の鈴木さんの家は一階が柱のみ残っていた。お社が祭ってある小山も津波に沈み、松の木にしがみついた方が助かったと聞く。荒浜小学校では屋上へ児童が避難して一昼夜かけてヘリコプターで救助されたという。松林もわずかに残っているが、そこで遺体が見つかったことなどを聞く。危険区域のため新しい家は建っていない所に、新しい墓石だけが目立った。巨大津波に人の力はひとたまりもなかったであろう。
2 草取りを頑張る
ツルマメという草を根こそぎ取ること、草取り面積が狭くならぬよう半径50センチぐらいの円形に取ることなどに気を付けて作業をした。大勢(29人)で取るとたくさん取れると思った。しかし草に囲まれた若木が延々と続く。まだまだ、みんな(国民)で交代ながら世話を引き継いでいかねばならないと感じた。
3 いろいろなところで「ありがとう」と言われた
ホテルや売店やレストランで、私たちがボランティアに来たとわかると「ありがとうございます」と言ってくださった。うれしかった。「遠いから」「仕事があるから」と今まで来なかったのに。
4 快適に活動させていただいた
初めて被災地を見た。被災された方のお話も聞いた。クロマツの草取り作業の方法はわかりやすかった。送迎、泊、食事は快適。東北のおいしい魚を食べ東北土産をたくさん買った。オイスカや豊田推進協議会が設定してくださったおかげです。海岸林再生プロジェクトは播種が終わり、育てることに中心が移るとのこと。クロマツの世話に、また、行きたい。ありがとうございました。
お見事! ~プロチームも奮闘中~
今年の下草刈りは約51ha。東京ドーム全敷地10個分。
おかげさまで、計画通りお盆までに1回目の下刈を完了することができそうです。
ボランティアが6・7月、お盆までに900人が下草刈りにあたります。
受け持ちは、2017年植栽地約14haのうち「ツルマメ」集中地区約6ha。
6月8日以降、オイスカタイ総局、化学総連、全積水化学労組、京セラ労組
凸版印刷労組青年部が除草した場所は、すでに6・7月で2回刈りを行いました。
何しろひどい場所なので。
お盆までに900人で、6haを刈り切ることができそうです。
下草刈りは、宮城中央森林組合が2017年・2016年植栽地約25ha、
松島森林総合が2014・2015年植栽地約26haを受け持ちます。
ボランティアの活躍は常々お伝えしていますが、プロ2チームも着々。
林久美子さんが車洗いと掃除を手伝ってくれたオタクの休日、
プロの進捗状況全体を実査してきました。
私、佐々木統括とともにプロチームの「現場監督員通知」の書類を出しています。
(私にとってホンネではこの肩書は、部長以上に名誉ですが、
まだ、本当に「ひよっこ」で、肩書に自分が追い付いていません)
松島森林総合はベテラン。発注内容も高度です。
宮城中央森林組合は30歳前後の若手。
この若手林業労働者とは、2014年以来、一緒に地を這ってきた仲間。
ずっと組んでいます。いつも連携をとって、進捗を確認しています。
時には厳しい要求もしました。プロ同士ですから。
7月16日、あらためて実査してみて思ったのは。
「仕事が上手になった」こと。
「この植栽地全部、俺達いっしょにやってきた場所だからな。それを忘れるな」と
繰り返し言っています。本当にそうなので。
「刈り方が雑だな」と思うこともありました。思っても言わない時もたくさんありました。
どんなに頑張っていても、わずかの誤伐は仕方ありません。
ほんの0.0・・秒の誤操作でクロマツを伐ってしまいますから。
若手であれば一日1本2本は許容範囲です。
今年は彼らの何かが違います。(気のせい?)
何度も何度も実査して口に出すのを我慢してきましたが、
誤伐云々という些細なことではなく、仕事全体を見て
「お見事!」と思いました。
再生の会、林業労働者チーム、ボランティア・支援者寄付者、行政当局など関係者と
感動や誇りをともにしながら仕事してゆこうと、いつも思います。
酷暑。7月15日もキツイ日でした。誰一人、怪我人や病人を出さないで安全に。
【観察日記】気がかりな苗
こんにちは
海岸林担当の鈴木です
7月2日のブログで紹介した6本葉のクロマツ。
他は8~9本なのですが、6本しか葉がなく、なんとなくひ弱に見えていた苗ですが、発芽から1ヶ月半が経ち、元気に育っています。
こちらも成長が気になっていたクロマツ。
種がらの帽子が取れず、とても窮屈そうで成長が妨げられているように見えた苗。
それでも元気に育っています。
ひ弱そう、無事に成長できるのかな?と思うのは他のクロマツと比較している人間の勝手で、当のクロマツはそのマツなりに一生懸命に成長しようとしているのでしょうね。
みんなガンバレ!!