2015年1月7日

政府系機関マラ公団と共催 マレーシア・イスカンダル開発地域で3回目となるビジネスフォーラムを開催

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    日本企業とマレーシア企業の覚書交換。このマレーシア企業はオイスカの研修生OBが帰国後に立ち上げたもの
    日本企業とマレーシア企業の覚書交換。このマレーシア企業はオイスカの研修生OBが帰国後に立ち上げたもの

     2012年に始まった「マラ公団・オイスカ ビジネスフォーラム」(以下、フォーラム)。3回目となる14年は11月15∼18日、マレーシア南部のシンガポールと国境を接するジョホール州の州都ジョホールバルで開催されました。周辺はイスカンダル開発地域として都市開発プロジェクトが進み、同国政府も投資誘致を促進するための優遇政策を設けるなど関心を集めています。フォーラムには日本からの参加者のほか、オイスカ・ネットワークの呼びかけによりパキスタンやインドネシア、バングラデシュなどを含め50名ほどが集まりました。現地からはこの機会を活かそうと180社もの中小企業が参集。中には日本で研修を受けた研修生OBも含まれています。フォーラムを前に一行はタンジュン・ピアイ国立公園でマングローブを植林。同地はインドネシアやシンガポールと国境を接し、多くの商船が行き交うことから土壌浸食に直面しています。自然の防波堤としてマングローブが果たす役割は大きく、参加者は協力して苗木を植えていました。その後、場所を移し、ジョホールバルの歴史をはじめイスカンダル開発地域、ジョホール州のスルタン(王様)や独自の軍隊、特殊な政治体制についても説明がなされました。同地でビジネス展開を考える日本企業にとって、その成り立ちや背景を知ることは大切な一歩となります。

    商談の前にマングローブを植林
    商談の前にマングローブを植林

    イスカンダル開発地域について説明を受ける参加者
    イスカンダル開発地域について説明を受ける参加者

     
     開会式では、マラ公団のダト・イブラヒム・アハマド理事長により歓迎の意が表された後、イスカンダル地域開発庁より開発計画の状況説明および日本企業への期待が示されました。続いて行われたパネルセッションでは、ハラール(イスラム教の戒律に従って調理・加工された食品)認証についての関係機関の説明や、すでにマレーシア進出を果たした日本企業からその経緯や苦労話の紹介、マレーシア企業とのマッチングセッションの場も用意されました。盛大な夕食会には地方地域開発省のアレクサンダー副大臣が出席、また同国の伝統的なダンスが披露される中、かつてのビジネスフォーラムをきっかけに両国企業間で協働が実現した3件について覚書が交わされました。今後、具体的な動きが注目されます。

    日本企業と現地企業による真剣なマッチング
    日本企業と現地企業による真剣なマッチング

     オイスカの現地カウンターパートであるマラ公団は、発展するマレーシアの中で人材育成に取り組んでいます。長年その人材を日本で受け入れ育ててきたオイスカと共に新たな分野での研修や交流プログラムを進め、近年では組織管理や品質・安全管理、原子力研修、高校生ホームステイプログラムをはじめ、14年秋にはファッション分野で指導員の短期研修も行われました。引き続き新しいかたちでの取り組みも模索しながら、マレーシアと日本の相互発展に寄与していきます。

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