抜いたツルマメのその後 <実験報告 編>
2017年10月29日( カテゴリー: 現場レポート )
筋金入りの地元ボランティアの方から、興味深い調査報告が届きました。
誰も研究していない貴重な報告だと思います!
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吉田 様
みんなで苦労して抜き取ったツルマメのその後について興味があり
個人的に確認した結果についての情報提供・ご教示のお願いです。
プロの方からすると「一笑」ものかもしれませんが発信します。
【内容】
10/7ボランティアの日に根こそぎ抜き取り防風柵にかけたツルマメから採種したサヤを、
10/16採種し水耕栽培及び土に蒔き8日後まで観察しました。
【知りたかったこと】
1.サヤがはじけていない一見「うらなり(未成熟)」の緑色のサヤのツルマメが乾燥が進みサヤから種がはじけないか
2.採取時緑色のサヤの種が発芽するか、しないか
3.今回のツルマメの観察を通し新たな発見
【わかったこと】
1
・採取した緑色のサヤのツルマメも乾燥が進むとサヤはこげ茶変・ツイストし黒変した種がはじける(写真d、e)
・黒変しない種のサヤはツイストせず種も弾けない(写真b、c、)
∴サヤがツイストするのは種が完熟した時 = 種が完熟しないとサヤはツイストしない フラットなまま
2
・採取時緑色のサヤの種(サヤをこじ開け採種した一見未成熟な薄茶色の種)も発芽する
・発芽したのはいづれも水耕栽培(室温15~20℃に放置)のもの
・種蒔き後3日頃から発芽が始まり 8日後 7粒/180粒:約4%発芽(写真f)
・種が完熟色(ツヤのない黒)したものは発芽しなかった(種蒔き8日時点)
・土に植えた種(10~15℃屋外放置)は発芽しなかった(種蒔き8日時点)
3.
ツルマメの豆を食する幼虫(コバエ?)を確認(サヤ数2/約100 約2%)(添付写真g)
以上概要です。
【結果としては】
防風柵にかけた抜き取ったツルマメは放置しないで処分するのが良いという結果でした。
ご多忙中恐れ入りますが
最近植栽地に行っていませんのでその後の状況は把握できていませんが
抜き取ったツルマメを集めて処分(焼却、穴埋め、ごみとして処分等)する
追加作業実施の必要性の有・無についてご教示お願いします