吉田です。マツ材線虫病との半永久的な、宿命の闘いが始まります。「徹底抗戦宣言」した通り、オイスカが国、県・市と協定を結んでいる区域内は、万全の措置をとります。大変遺憾ながら、名取市とその周辺沿岸の区域外の行政対応は、難しい情勢と見ています。センチュウを媒介するマツノマダラカミキリにとっては、協定外とか、市境とか、当然関係ないわけで、我々が協定区内の薬剤予防散布をしても、区域外では被害が続くでしょう。たとえそうであっても、自助努力で出来ることに全力を注ぐしかない状況です。4月27日、林野庁長官はじめ幹部の方たちと面会し、状況報告と今後の連携のお願いをしました。本庁では運よく、歴代4名の仙台森林管理署海岸林復旧室長のうち3人と会うことが出来、治山課でも廊下でも、長くお世話になっている方たちと会えました。最高の味方が本庁に揃っていました。

 これまでの松枯れの経緯などはコチラ

 5月9日(土) 「越冬枯れ」調査 *ボランティアリピーターとともに、一本も見逃さぬよう捜索

 5月中旬 宮城中央森林組合による伐採・チップ破砕 

 5月28日 越冬枯れ最終確認

 5月29日 関係者の現場視察と会議

 5月30日 公募ボランティアの日(今期ボランティアスタート)

 6月中旬 無人ヘリ薬剤予防散布53ha(数日後まで降雨ナシの日) *2年前の毛虫退治と同じ業者さん

 

2025年インターンの柚原結女、柴崎翔吾です。今回の海岸林の”ひと”は佐々木教雄さん。

教雄さんは、活動に長く携わっているベテランボランティアの1人。現場では、作業しつつも、カメラを片手に沢山の素敵な瞬間を写真におさめています。

○プロフィール

1965年生まれ。岩手県花巻市出身。盛岡市在住。仕事の関係で宮城県で暮らしていた時期も何度かあった。物流関係の自営業を営んでいる。

○海岸林ボランティアに参加したきっかけ

 オイスカとの出会いは2005年7月。当時所属していた労働組合がオイスカと共同でマレーシア植林プロジェクトを行い、それに参加したことがきっかけだった。その後、オイスカのマンスリーサポート会員となり支援をするようになり、2019年2月、吉田さんから”3月に名取市海岸林の溝切りを行うが人数が少ないためぜひ参加してほしい”という内容のメールが届き、それをきっかけに海岸林再生プロジェクトにボランティアとして参加するようになった。

○なぜ今に至るまで長く続けているのか

 2020年に新型コロナウイルスが蔓延したことにより、マラソンやアーティストのライブなど様々な趣味が制限されてしまった。そんな時、息抜きできるものとして残ったのがオイスカのボランティアだった。また、神奈川県の相模原市で暮らしていた頃、オイスカの”富士山の森づくり”のボランティアにも参加したことがあり、その時からオイスカは運営者も参加者も皆が同じ志を持って活動しており信頼できる団体だと感じ、支援し続けることを決めた。

○これから先の展望

 若い人たちに活動に参加してもらうことが1番嬉しい。そのために、まずは海岸林の存在をもっと上手に発信して、宮城県民だけでも海岸林の再生を知ってもらいたい。高校や大学で先生から海岸林の話をしてもらったり、オイスカボランティアに参加した若者たちに同世代の仲間に発信してもらったりして、社会貢献をしたいけれど何をすれば良いか分からないと感じている若者たちを巻き込んでいけたら嬉しい。自身はあと10年間は活動に参加し、その一助となればと思う。

○こぼれ話など

 (聞き手:教雄さんはボランティアに参加する度に”かもめの卵”を持ってきてくださいますが、それにはどのような意味が?)

 2025年の2月から4月にかけて岩手県大船渡市で大規模な森林火災があった。自分も同じ岩手県民として支援に携わりたいなという思いは強いが、私有地が多いことや、盛岡市から大船渡市が決して近いわけではなく簡単には行けないということがあり、直接支援することはなかなか難しかった。そんな時にたまたま目に入ったかもめの卵が大船渡市の会社で作られていたものだったので、それを買ってみんなに食べてもらえば、支援にもなり火災予防の啓発にも繋がると思い、お土産として持って行くようになった。

○編集後記(柴﨑)

教雄さんは私がボランティアに参加した初期の頃から、積極的に話しかけてくださり、いつも柔らかい空気をまとっていてとても話しやすい存在でした。インタビューの中でもおっしゃっていた”次の世代に繋いでいくために自分にできることをしたい”という思いを体現されているなと感じます。また、インタビューを受けている時の、普段の柔らかい空気とは少し違った真剣な表情や眼差しも印象的でした。今回はインタビューを受けてくださり本当にありがとうございました!

 2025年度インターンの柚原結女と柴崎翔吾です。昨年度下半期頃、リピーターの皆さんへの関心が強くなり、オイスカスタッフの皆さんと話し合って、インタビューをコツコツ続けて記録に残すことを決めていただきました。試験やら何やらで遅れてしまいましたが、公開に漕ぎつけました。インタビューにご協力いただいた皆さん、ありがとうございました。ブログカテゴリーも「海岸林の’ひと’=ボランティアリピーターへのインタビュー記録」として新設となりました。私たち自身、これからのインターンの方たち、オイスカスタッフの皆さんで続けてまいります。

海岸林の“ひと”トップバッターは、森直さん。

森さんは、超ベテランボランティアリピーターの1人。現場では帽子ではなくタオルを巻く派。公募ボランティアの時はもちろん、少人数の作業時も来て下さる先鋭部隊です。

左が森さん、右の二人が私たち

<プロフィール>

1966年生まれ。埼玉生まれ、仙台育ち。岩沼在住。現在は東北大学の多元物質科学研究所にて仕事をしている。

<海岸林プロジェクトに関わったきっかけと概要>

震災当時、森さん一家は宇都宮にいたため、津波の被害を受けることはなかったが、実家のある名取市北釜は大きな被害を受けた。北釜の多くの知り合いを亡くした。震災の2週間後、名取に戻って来た時、これはダメだと思った。

オイスカと再生の会のことは立ち上げから知っていた。「何もないここでやり始めている」という印象だった。2015年からは復興のために、宇都宮から毎月オイスカの活動に参加するようになった。この場所が少しでも良くなるように、という思いだった。

畑もその1つである。森さんは名取の沿岸地域で畑を行っている。震災後、名取の海岸地域の一部は災害危険区域に指定され、居住制限区域となった。家を建てることができないため、その一部地域では国や自治体の補助金によって畑や農業用ハウスが建ち並べられた。しかし、居住域から離れた場所での農業には難しい面もあり、辞めてしまった農家も多くいるという。森さんもこの地域で畑をやっている1人である。

転機はコロナ下だった。当時、オイスカのボランティア受け入れは、感染拡大防止のため地元住民のみに制限され、他県から参加することはできなくなっていた。それなら県内に住めば良いのでは!という意思のもと、仕事を辞め、家族を説得して、名取市に隣接する岩沼市に引っ越してきた。そこから、ボランティアにさらに頻繁に参加するようになり、今に至る。

<なぜ今に至るまで長くボランティアを続けているのか>

宮城に住んでいるから。ここをなんとかしたいと思っているから。名取沿岸地区は人が住めない地区であるが、本来人が住んでいなければ地域というものは成り立たない。だから、人は少しでもいた方がいい。そして、畑や野外作業などを通して体を動かしていたい、生きがいにしたい。海岸林プロジェクトでは参加者の数が維持し続けられているが、これは本当に凄いことだと思う。どんな活動も最初は盛り上がるが、衰えてしまうもの。

<こぼれ話>

ボランティア作業の中で実は好きだったのが、蔓豆刈り。そして、地元のおばあちゃん達とのキノコの話。アミタケが出てきたら教えてくれとか。そんなやりとりが好きだ。

<これから先の展望>

人をもっと増やしたい。観光でも地元の人でも、ここに関わる人を、そして人が集まれる場所を作りたい。そして身体が動く限り、ボランティア活動を続けたい。

<編集後記(柚原)>

今回のインタビューは、森さん愛用のハウスの中で行いました。まさかの焼き芋を振舞って下さり、お土産には側の畑で収穫した白菜と落花生まで。普段は現場作業の話ばかりしていましたが、今回深くまでお話を聞くことができ、初めて知ることが多かったり、意外な共通点が出てきたりととても驚きが多かったです。暖かいハウスの中でホカホカのサツマイモを片手にインタビューさせて頂きました‥!お腹も心もいっぱいになった時間でした。ありがとうございました。

 吉田です。現場に忙殺の日々が刻々と近づいてきてますが、じつは昨年12月から、本部・関西支部に加え、長野県支部事務局長も兼ねることになりました。5月連休明け、木曽町でインドネシアの「子供の森」計画参加校の高校生たちを受け入れます。その準備の過程では、2月の大雪、先週は満開の花桃街道を満喫した昨今です。

 今年の名取海岸林のSomething New!は、松枯れ病との闘いの幕開けだけではないです! 3つ立案中で、簡単にご報告まで。上半期は準備、いずれも下半期の企画実施となるでしょう。

①「絵本プロジェクト」(仮称)

 名取市閖上出身で、震災以来長いお付き合いをさせていただいているイラストレーターico.さんから、まるで頭の中を見透かしているようなタイムリーなご提案をいただき、即決しました。市民参加で作り、ボランティアになかなか来れない市民層に、まずは存在を知ってもらう努力をしたいと思っています。宮城県に助成金を申請しましたが、別途クラファンも考える必要があります。お披露目の目標は11月頃を目指します。

②「環境教育プログラム」(仮称)

 東京本部海外事業部「子供の森」計画の思慮深い担当課長からの提案でしたが、海岸林に関わるのは育林ボランティアだけで、地元行政マンや市民の関心と認知度があまりに低すぎるという課題を見透かされている感じがしました。どんな展開になるか未知ですが、ボランティアの方たちにも体験してもらうこともあるでしょう。私だけなら100%考えなさそうな発想です。

③「松枯れ防除実践講座」in宮城

 これだけが私っぽい・・・日本緑化センター主催です。私が2019年の秋田開催、2025年12月の宮崎開催に参加して、「ぜひ宮城で開催してほしい!」とお願いしたものです。ただ、実現が正式に決まるのはまだこれから。参加費有料・2日間。毎年、行政マン、林業・造園のプロが、100名を上回る参加者の大半を占めますが、もちろんNPO・一般市民も参加できます。オイスカのリピーターの希望者には、参加費をサポートするつもりです。実施は12月上旬あたりでしょうか?

 

 

 

海外事業部 海外事業部の林です。
その1の報告の続きです。 

中村先生からの座学での学びに加え、翌日は現場で実際の松くい虫の勉強。

参加者は昨日のセミナーに参加してくださったボランティアリピーターさんが中心ですが、支援企業さんからも担当の方が参加してくれました。支援+ボランティア派遣に加えて担当者の方がわざわざ勉強に来てくださるというところに本気度を感じ、嬉しく思いました!(写真は図面を見ながら吉田の説明を聞いているところ)

まずはオイスカが管理している海岸林の外から見学。

ここは、空港近くの内陸防風林。周辺は畑がある場所です。
この現場では伐倒駆除した後の現場を視察しました。写真は、感染したマツを伐採し、その後に薬剤処理をしてビニールをかけた状態のもの。カミキリの幼虫が外に出ていかないように、しっかりビニールをかけなければなりません。

私がこの作業をすることはないと思いますが、先生のお話ではこうした作業をしたことがない人たちは慣れていないため、ビニールに穴をあけてしまうこともあるようです。ああ、私だったら絶対に空けてしまいそう……気を付けたいポイントだなぁと思いました。

海岸林の中では、先生が使っている道具が気になってしまいました。

スクレーパーや小型のなたを持ち歩き、感染が疑われるマツを見つけると樹皮をはがして中に虫がいないか確かめます。プロがどんな道具を使っているのか見るのは楽しいものです。そして、マツノマダラカミキリの幼虫ではありませんでしたが、虫を発見!
穴があれば侵入痕かどうかチェック。私は自分ではまだ探し出せませんでしたが、カミキリの噛み跡も見られました。注意深く観察する必要があります。

先生はどんどん樹皮をはがし、何か気づいたことがあれば参加者の皆さんに伝えてくださり、観察のポイントを解説してくださいました。

私たちの現場は100ha。隅々まで自分たちで見て回るのは限界がありますが、やはり多くの目で見て、感染をいち早く見つけて対処することは今後重要になってくるでしょう。これまでいろんなものと戦い、その都度ボランティアの皆さんの手を借りて対処してきました。多湿地帯は溝切りを、ツルマメやクズは夏の時期の刈り取り作業を、そしてこれからは松くい対策。まずは異変をいち早く見つける目を皆さんに持っていただくところからのスタートでしょうか。
そしてボランティアの皆さんだけではなく、多くの市民が同じように松くいの怖さを理解して、自らがこの海岸林を守る存在になる!と行動してくれるように働きかけていくこともこれからの仕事かもしれません。まだまだ長い道のりです。

後日、ある参加者からこんな報告が届きました。
→→→自分のPCでは「ヤツ」と入力すると、「マツノマダラカミキリ」と変換されるようになりました。

そんな人、日本全国に一人しかいないと思います(笑) 
すぐに自分ごと化してくださる力強いサポーターさんの存在のありがたさをあらためて感じた2日間でした。

本部・海外事業部の林です。

だいぶ時間がたってしましましたが3月14日の仙台防災未来フォーラムに
参加した際のご報告です。
(イラストレーターのico.さんもこちらで報告してくれています!)

地元からいつもボランティアに参加してくださっているリピーターの皆さん、
また宮城県支部の会員さんといういつもの顔ぶれ以外の参加者の中には、
和歌山や新潟などから話を聞きに来られた方もいらっしゃいました。

マツノマダラカミキリとマツノザイセンチュウの関係や、松枯れのメカニズムも理解していたつもりでしたが、自称「マツオタク」の中村先生のお話は、本当に分かりやすく不足していた理解が補えたし、本当の専門家はこういうものだ!という姿勢も学ばせてもらいました。

左の写真は先生のレクチャーの間に回ってきたマツノマダラカミキリ。こんな小さい虫たちが、さらに小さな線虫を運んできて、あの巨大なマツが枯れてしまうのは、ウイルスに感染して、人間が病気になるのとまったく同じ。人間はワクチンを打ったり、抵抗力が弱いと感染しやすいからと気を付けるのに、マツに対しては、対策があまりにも疎かにされている現状をあらためて考えさせられました。

敵を知ることは大事。でも松くい虫病を根絶するための私たちの敵は、その直接の原因となる、マツノザイセンチュウや彼らを運ぶマツノマダラカミキリだけではありません。むしろ、彼らを排除することだけ考えていればいいのなら、簡単なことかもしれません。やればいいだけですから。
難しいのは、対策するための制度や行政との調整、市民の理解を得ていくことなどだと感じます。ico.さんがおっしゃっていたとおり、「市民に愛される森」にしていくことが、遠回りに見えて、松くい虫対策の一番確実な道なのだと私も思います。
……ではありますが、まずは先生から教えていただいた基本について少しレポートします!

基本中の基本
「マツ材線虫病はマツノザイセンチュウを病原体とする昆虫媒介性の伝染病である」

先生は、人間に置き換えて考えるのに、「日本脳炎」を事例に挙げていました。
■日本脳炎ウイルスを持った蚊⇒マツノザイセンチュウを持ったマツノマダラカミキリ

■人間の血を吸う時にウイルスに感染する⇒マツの枝の樹皮を食べる時にセンチュウが侵入する

人間が日本脳炎を防ぐためにワクチンを打ったり、蚊に刺されないように対策したりするのと同じように、ターゲットごとに対策をしなければならないということもよく理解できました。

以下が私の理解です。
防除の方法は3つ。
①健康なマツへの樹幹注入
人間で言えばワクチンでしょうか。マツの木1本ずつに薬剤を注入し、センチュウに感染しないように予防するためのもの。ただし、高額です!一本数万円。ですので、公園などではよく使われていますが名取の海岸林で使うことはないです。

②予防散布
日本脳炎で言えば、蚊をターゲットにした対策で、蚊に刺されないように虫よけスプレーをかけたり、蚊取り線香をたいたり……という感じでしょうか。松くい対策で言えば、殺虫剤を空中から広範囲にわたりマツに散布して、マツの樹皮を食べにカミキリがやってきた時に駆除するという方法。これでマツノマダラカミキリの幼虫と、それに伴ってセンチュウが侵入するのを防ぎます。名取では、これが最も大切です。2026年度はやむなく「自己資金」で自主的に、6月上旬に実施します。予定では協定区域内に限定して53ha。500万円以上は確実です。

③伐倒駆除
これは、人間にはできない対応です。枯れてしまい(センチュウが原因でない場合も含む)カミキリが産卵したマツを伐採し、ここからカミキリが出て行かないように薬剤処理したり、焼却したりするのです。駆除するターゲットは、マツの中にいるカミキリということになります。時期によって幼虫か、あるいはサナギか分かりませんが、とにかく羽化して、センチュウを体に取り込んでマツから脱出する前にやっつけなければなりません。名取では、同じく、やむなく「自己資金」で自主的に、5月のできるだけ早い時期までに実施します。枝はチッパーで砕く予定です。

下の表に松くい虫病のプロセスと、防除方法とそのターゲットをまとめてみました。
左に時期がありますが、防除方法については、必ずしもこの時期に行うというものではありません。


次回は、実際に現場で先生に案内をしてもらいながら学んだことをレポートします。

山火事の原因判明

2026年4月11日( カテゴリー: 現場レポート )

 吉田です。現場では市民の皆さんから声をかけていただくことがあり、思わぬ情報が入ることもあります。4月9日、三浦さんに1月29日の山火事跡を見せていた時のこと。

「これどうするの?また植えるの?」「酷いよね。私が(山火事の)第一通報者なんです」

 お孫さんと散歩に来た方から、そう声をかけられビックリ。

 「大学生ぐらいの若い男たち4.5人が、(国交省の防潮堤説明看板の横の)短い草に火をつけていたんだ。あっという間にクロマツの下の草に燃え移って、消そうともせず慌てて走って逃げだして、車でバックのまま逃げて行った。こっちも慌てたよ。パニックになったよ。いつも自分の車に、何かの時のために消火器を2つ積んでるんだ。でもそんなこと忘れてしまった。消防にも警察にも通報した。(市境に近い場所だから)消防は岩沼側につながったらしい。名取市の消防とどっちが行くかで迷ったみたい。(市境あるあるです。私も神奈川の林業会社時代に人家裏の山火事を発見して通報したら、山梨側に繋がったことがあります)結局、閖上の消防署からタンク車が来た。警察は来るのが遅かった。そのあと、放火犯と疑われてさー、ひどかったよ。信じてくれないんだ。自家用車のドライブレコーダーがちょうど故障していて証明できるものがなかったんだ。こんなに犯罪が起きそうな場所なのに、防犯カメラもない。疑う前に周りの防犯カメラをちゃんと調べたのかって言ったよ。書類も書かされて、こっちはひどい目にあったよ。」

 この方のおかげで被害は合計23本で済みました。お孫さんはずっと私たちの話を聞いてくれてました。「自由研究とかで調べたくなったら連絡してね」と言いながら名刺と海岸林の特集記事があるオイスカの広報誌3月号を渡しました。

「オイスカ、知ってるよ。この面積を再生させてるんだから大変だよね。ここが好きだからいつも散歩に来るんだ。ありがとうね。頑張ってね」(前の日も、同じ場所で老夫婦からお礼を言われました)

 話は変わりますが、震災から15年が経ち、これまでの経緯がまったく伝わっていない「当局ご担当者」と会うことばかりのこの頃です。今年は、役所との向き合い方、広報啓発のあり方、ボランティアの受け入れ方など、工夫・改善する年にしたいと思います。現場でも市民の方に対し、オイスカらしく、いままで以上にこちらから声をかけて挨拶してみようと思いました。

cf. 最近、仙台市の海岸林でもボヤ騒ぎがあったと森林組合から聞きました。

2026年度の鳥類調査開始

2026年4月10日( カテゴリー: いきもの )

 吉田です。鳥に詳しい地元ボランティアの三浦さんが、例年通り、2025年の鳥類調査もまとめてくださりました。HPトップの「インフォメーション」に掲載してあります。4月9日(木)AM、協定区域内外のマツ材線虫病の越冬枯れを隈なく探しつつ、三浦さんと鳥類調査もしました。今年からは今まで以上に「真剣満剣」に見た鳥を三浦さんに報告し、写真判定で同定してタグを組みたいと思います。

 福島も仙台もいまが桜満開。フキノトウは終わったばかり。現場でも葛はもちろん雑草はまだこれから。タラの芽もまだでしたが、ネコヤナギの新芽がきれいでした。

 朝の3時間で見た鳥は20種類。三浦さん曰く、「繁殖期に入るので活発な時期で、冬鳥と夏鳥の端境期」冬鳥のツグミがまだいました。アオジ、ウグイス、カワウ、カワラヒワ(繁殖期前で体が黒い)、キジ、キジバト、コチドリ、シジュウカラ(松の実を群れで食べてました)、スズメ(少々)、ツバメ、ハイタカ、ハクセキレイ、ハシブトガラス、ヒガラ(松の実を群れで食べてました)、ヒバリ(まだ鳴き声はない)、ヒヨドリ、ホオジロ、ミサゴ、モズ。その他、わからない鳥もいましたが、アカゲラ(黒くて大きい)だったような・・・トビは一度も見れませんでした。

 その他では、蝶のルリタテハを作業道で幾度も見るけどすぐ逃げてしまい、親子キツネを2回見たけどすぐ隠れてしまいました。

三浦さんは、見通しの良い場所で、こうやってジーっと耳を澄ましながら鳥見します。

環境NPO・NGOでの長期有償インターンシップ「CSOラーニング制度」

SOMPO環境財団では、大学生・大学院生の方が、環境問題に取り組むNPO・NGOで7ヶ月間の有償インターンシップを行う、『CSOラーニング制度』を運営しています。「環境活動に挑戦してみたい」「将来環境分野で活躍したい」「大学での学びを実践したい」「NPOで働いてみたい」そんな思いを持っている皆さん、ぜひこの制度で第一歩を踏み出してください!

【応募資格】大学生および大学院生(修士課程まで)

【募集人員】5地区で70名程度

     (関東35名、関西15名、愛知5名、宮城10名、福岡5名)

【活動期間】2026年7月~2027年1月まで7か月間

【奨学金】 活動1時間あたり800円及び派遣先への通勤交通費を支給

【募集スケジュール】
・募集サイト公開:4月1日(水)~
・申込受付開始 :4月13日(月)~
・募集締切   :5月22日(金)

<募集サイト> https://www.sompo-ef.org/cso/cso.html
<専用申込フォーム> https://www.sompo-ef.org/cso/cso_application-form.html

【地区別説明会】
5月上旬に愛知・宮城・福岡の各地区で説明会を開催します。
派遣先団体の方や前年度の修了生に、活動のリアルや学業との両立のコツを直接聞くことができます。詳細はHPをご覧ください!

★制度について説明する約30分の動画を用意していますので、お申込みの際は事前にご視聴ください。また、受入先団体ごとに活動プログラムと団体紹介動画を公開していますので、活動先を選ぶ際の参考にしてください。

<制度説明動画> https://www.sompo-ef.org/cso/description.html
<派遣先CSO一覧> https://www.sompo-ef.org/cso/program_kanto.html

★ご検討にあたりご不明点などございましたら、SOMPO環境財団または各CSOにご遠慮なくお問い合わせください。(CSOの問合せ先は「派遣先CSO一覧」ページの、各団体の活動プログラム内に掲載されています。)

【お問合せ先】公益財団法人SOMPO環境財団(担当:秋武、斉藤)
メール:cso_learning@sompo-ef.org / TEL:03-3349-4614

 吉田です。地元のMさんから以下の質問がありました。ご本人の了解もあり公開でお答えします。今年の秋田の「夕日の松原」松枯れ激害地を見て、怖さを理解されている方です。

秋田市「夕日の松原」2026年9月(私、何度も行ってます。ショックです)

 葛刈り前に予定されている今期の松枯れ対処について、ご多忙ななか申し訳ありませんが、下記確認したい内容があります。時間がある時で結構ですので教えてください。

質問① マツノマダラカミキリのトラップは触れられてませんが、薬剤空中散布するので不要なのでしょうか。試しにでも教えていただきやってみたいと思ってました。

⇒吉田:トラップをかけても、マツがあれば、まずそっちに行っちゃうそうです。この前も先生が念   押してました。標本を捕まえるだけのレベルです。対策には程遠く。ちなみに、アカゲラに期待し食べてもらうという意見をよく聞きますが、事実上の「後追い」ですから、まったく間に合いません。(2025年9月は、アカゲラが群れで来て、見ごたえがありました)ちなみに薬剤は、周辺環境に配慮したスミパインを使用します。2024年のケムシ異常発生でも発動しました。本数調整伐に加え薬剤散布の費用もオイスカが担うということは、今後にとって大変厳しい状況となりました。

質問② 松枯れの伐倒駆除の対象木かどうかの判断は、「樹液が出る出ないが罹患判断」と以前読んだの資料に記載ありました。巡視の時などその場ですぐに出来る方法はあるでしょうか。

⇒吉田:まず、食いついた噛み傷、フラスがまず目印になります。そして皮をはいで幼虫が侵入した穴を探す。誰でもできますし、とくに地元のリピーターさんには覚えていただきたいと思ってます。ですが、これはわからないという被害木もあります。顕微鏡を使わないと。名取植栽地内ではじめてカミキリの幼虫を捕獲した2018年、顕微鏡で見たらセンチュウはついてませんでした。

質問③ 松枯れ巡視で確実なのは上から下まで見渡せる人の目が一番と思いますが、無償で協力してくれる会社、人を募集しドローン併用は無理でしょうか。(松枯れ木の対象にする枯れ具合の判定レベルをどこに設定するかで変わりますが、全枯れ木のチェック漏れをなくす為には使える道具と思いました)

⇒吉田:松枯れ探しは「通年」実施することになります。我々には特別名勝「松島」で長年戦い続けている目の肥えたプロと、地元ボランティア(図面を覚え、境界を理解しなければなりません。なにがどうあろうと、境界外を勝手に手を下してはいけないのです)の強みがあります。今後は見つけたら、森林組合とともに記録に残して報告し、行政と連携して伐採、林内の決められた場所に枝含めて運搬、羽化する時期の前に、まとめてチッパーで破砕。最高に遅くても5月中旬ぐらいまでに。6月には飛び始めますから。対象木は、松クイだろうと、ゾウムシなどほかの原因だろうと、罹患してるとかしてないとか関係なく、枯れ松はすべてです。まだドローンを使うレベルの被害状態にはなってません。業者はあると思いますが。なんでもオイスカが担うのも違和感がありますし。

質問④ 植林に携わった団体の活動は、海岸林への植林時は復興の目に見える成果として大きくとり上げられ各メディアで見ることができましたが、最近の状況はほぼ出てきません。黒松林の復興作業はまだまだ道半ばで永久に続くと思います。特に現在蔓延している松枯れの対処について植林に携わった他の団体として何かしているのか活動状況、内容が知りたいです。確認先やSNS情報でもあれば教えて下さい。

⇒吉田:こればかりはわかりません。想像で語るのは避けたいですが、現状を見る限り、推して知るべしかと。オイスカでは行政や他団体とも協働し、学びの機会を色々とつくりながら、何事も先陣を切って戦っていきたいと思っています!

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