東京本部の啓発普及部でインターンをしている八木です。前回に続き、現場での活動をレポートします。

マツが枯れる原因である「松くい虫」いついては、海岸林のHPや本を読んだりして少し知識はありましたが、実際に現場に足を踏み入れると、他にも土壌であったり、病気やネズミなど様々な要因が関係していることを改めて学びました。


土壌の主な栄養素である「窒素」、「リン」、「カリウム」のうち、窒素が不足していると写真(左)のように葉の途中からオレンジ色になってしまうそうです。また、水はけが悪くジメジメした土のところでは、葉や茎が黒いすすのような粉で覆われてしまう「すす病」にかかりやすくなり、成長を妨げてしまうそうです。マツを健康的に育てるには、土壌の問題であったり、害虫や病気であったりといろいろな面で配慮しなければいけないため、一筋縄ではいかないことを改めて理解しました。
また、海岸林の中には、キジがたくさん歩いていたり、たぬきが走り抜ける姿も見かけました。私は見ることができませんでしたが、キツネもいたそうです。プロジェクトを担当する吉田部長から、事前に写真や動画でどんな動物や生物がいるか教えてもらっていましたが、実際に自分の目で確認できたことがとても嬉しかったです!
現場視察を終え、近くの堤防に行きましたがそこにもクズが山のように生えていました。クズは生命力や繁殖力が強く、好条件であれば1日で1m伸びることもあるのだとか、、、クズについて知った時は、ゴキブリに近いものを感じるなと思いました。初めてクズの豆も見ましたが、ひとつの花に大量に豆ができていて、その繁殖力の強さに改めて納得しました。

ここまで1日目と2日目の様子をお届けしましたが、いかがだったでしょうか?私自身、この4日間で震災のことやクロマツのことなど、さまざまなことを学びました。この経験を通して得た知識をさらに深め、また海岸林の現場を訪れたいと思いました。
3日目と4日目の活動の様子は、今回一緒に活動した海外事業部の濱崎さんがお伝えします!また、学生インスタグラムの方では、海岸林再生プロジェクトのボランティアに参加した際の様子も投稿する予定ですので、ぜひそちらもチェックしていただけると嬉しいです!
【インターン】 宮城県名取市に4日間行ってきました!~2日目 海岸林の現場①~
東京本部の啓発普及部でインターンをしている八木です。前回に続き、宮城県での活動をレポートします。
9月5日(金)2日目は、午前中に名取駅の東西通路に「海岸林再生プロジェクト」の写真・パネルを展示しました。名取駅での写真展は今回で14回目だそうで、市民の方に見てもらいたいという思いで継続しているとプロジェクトを担当する吉田俊通部長がおっしゃっていました。展示作業をしている際も、立ち止まって見てくださっている方が数名いらっしゃいました。この写真展を通して地域の方々が海岸林に少しでも関心を深めてもらえるきっかけになればいいなと思いました。

名取駅をご利用の際はぜひご覧ください!
午後は、翌日のクズ刈り作業に向けて海岸林の現場視察を行いました。

まず、名取の現場を見る前に、近隣の市や国が管理している海岸林を見に行きましたが、クロマツがクズで覆われてしまっている部分が多く、管理を行き届かせることの大変さを改めて実感しました。吉田部長が「育てると決めたなら、最後まで責任を持って育てなければならないし、そうしないと森林を作ることはできない」とおっしゃっていたことが、とても印象的でした。オイスカがどれだけ力を尽くして名取市の海岸林を育て上げたとしても、もし再び津波が発生した場合、しっかりと森が管理されていないと、海岸林で守れる範囲は限られてしまうのではないかと思いました。

また、労力や予算、限られたリソースの中で管理が難しい部分もあるかもしれませんが、県や国のみならず、地域住民の方々も防災林の重要性をより理解し、関心を持ち続けることが非常に大事なことだと感じました。オイスカの海岸林再生プロジェクトを通じて、海岸林の大切さをより多くの世代に伝えていくことも必要だと思いました。
②へ続く
【10月4日(土)午後 全国育樹祭シンポジウム in名取市文化会館】私、登壇します。ぜひご来場ください
吉田です。全国育樹祭の関連行事シンポジウムについて、森林業界の方以外の宮城県民の集客に苦戦していると県庁から聞いています。とても重要な行事と考えています。私も登壇して、プロジェクトのいま、そして将来について説明します。350名の会場です。地元県民はもとより、一人でも多くの支援者の皆さんで、会場が満席になるようギリギリまで努力します。ご来場いただけたら本当に嬉しいです。

【インターン】現場での作業再開!&報告会のご案内
みなさん、お久しぶりです。CSOインターン生の柚原です。
8月末に入り、ついに現場での作業が再開しました‥!
今回は9月5日の活動、そして、“9月末の報告会”についてご紹介します。
9月5日は曇り時々雨。名取駅の東西連絡通路において「海岸林プロジェクト」写真展の準備と現場の視察を行いました。
この日は、9月6日のボランティア受け入れと葛刈り作業へ向けて、本部からいらっしゃった同じくCSOインターン生の八木さん、職員の濵﨑さんと共に活動しました。
写真展では、プロジェクト開始から現在までの現場の姿を撮影した上空写真や、海岸林に住む動物、ボランティア活動の様子などの写真を見ることが出来ます。9月末まで展示していますので、名取駅を利用する時は足を止めてぜひご覧下さい!
現場付近の視察では、マツ食い虫の被害を受けた松の観察を行いました。7月に確認した時よりもさらに枯れた松が広がっており驚きました。

現場の視察では、ポツンと枯れた松に注目し、その観察を行いました。
幹にネズミの食いあとや虫の侵入後はあるか、幹の断面は詰まっているか、根の張りはどうか、根量や方向はどうか…
様々な視点から枯死した原因を考察していきます。


黒松の直根性については吉田さんの記事でも知ることができます!ぜひ!
https://oisca.org/kaiganrin/blog/2013/06/14/よくある質問 クロマツは根が浅い?/
さて、ここで9月末の報告会についてご連絡します。
吉田さんより既にご紹介して頂きましたが、改めまして宣伝します。
9月28日日曜日の午前10時より、名取駅1階の名取コミュニティプラザ会議室にて、ウズベキスタン留学体験記&オイスカインターン報告会を行います!

テーマは「アラル海から始める」
初めて海外で生活した、初めてアラル海で活動した私の視点から、1年間の活動の報告を行います。
オイスカの「ウズベキスタン沙漠化防止プロジェクト」は、縮小、砂漠化してしまったアラル海をテーマとしたプロジェクトです。ウズベキスタンでの活動報告や現地の紹介はYouTubeや講演会、ブログ等で何度か行いましたが、今回はそこでも話せなかったとてもレアな情報や考察を取り上げていきます。加えて、私の留学先の大学生活や研究生活も取り上げたいと考えております。
今回は少人数規模を予定していますので、参加者の皆さんの興味に基づいて、実際に会話しながら進めていきたいと思っております。
ぜひいらして下さい!申し込みはこちらから↓
https://forms.gle/fMNkgMq717JZ8gia8
【インターン】宮城県名取市に4日間行ってきました!~1日目 中浜小学校を訪れて~
こんにちは!東京本部の啓発普及部でインターンをしている八木です。9月4日から7日まで宮城県に行ってきました。震災遺構の見学や名取駅での写真・パネルの展示、海岸林再生プロジェクトのボランティアに参加するなどさまざまなことを体験でき、とても充実した4日間を過ごしました。今回は、1日目と2日目の様子を皆さんにお伝えしたいと思います!
9月4日(木)1日目は、宮城県の山元町にある震災遺構の中浜小学校を訪れました。

中浜小学校は、海岸から約400mと海のすぐそばにあり、東日本大震災の際には、高さ10mを超える津波に襲われました。しかし、奇跡的に児童や住民など90人は、屋上にある屋根裏倉庫に避難し全員無事だったそうです。

震災時に避難した屋根裏倉庫を見学した際、倉庫には当時のまま残された備品などがあり、薄暗く静かな空間にはその時の緊迫感がひしひしと伝わってきて、胸が詰まりました。寒さや余震の中、冷たいアスファルトの床で一夜を過ごした90人の方々はどんな気持ちだったんだろう、もし自分がその場にいたらどう感じただろうか、とさまざまな思いが込み上げてきました。

私は震災後ですが、小学生の頃1年間だけ宮城県に住んでいた経験があります。その際、校外学習で訪れた仙台市の荒浜小学校では、震災から数年しか経っていなかったため、がれきや土砂がまだほとんど撤去されていない校舎を見学しました。その時、自分が知っている机や椅子の形とは全く異なる姿を見て、思わず息を呑んだことを今でも覚えています。

震災の記憶を風化させないためにも、伝えることの大切さはもちろん、当時の状況を知ることも同じように重要だと改めて実感しました。
2日目に続く
葛刈りあと1ヵ月 ~9月6日(土)公募ボランティア54人~
吉田です。5月末から開始した今年の葛刈りは後半戦。先週の仙台トヨペット269人で始まり、9月末まであと1ヵ月。この日の公募で54人、19・20日の住友化学労組20人、27日のUAゼンセン20名、28日の公募日70人ぐらい?(東京海上35人・鹿島建物東北支店10人・東洋紡労組6人・仙台トヨペット10人など)本当は10月第1週までやりたいところですが、今年は全国育樹祭in宮城(10月4・5日)の対応があって切り上げざるを得ません。
今迄ほどではなく、海に近いため南東の風が届きやすい場所でしたが、それでもも暑かったです。20分仕事・10分休憩のペースでした。用心していたハチに刺されてしまった方もいました。皆さん、本当にありがとうございました。とても精度の高い仕事が出来たと思います。
これから来られる方は、こちらの作業説明をご覧ください。*この時期は毛虫はいませんhttps://oisca.org/kaiganrin/blog/2025/06/11/%e8%91%9b%e5%88%88%e3%82%8a%e4%bd%9c%e6%a5%ad%e3%81%ae%e6%b3%a8%e6%84%8f%e4%ba%8b%e9%a0%85%e3%80%80%ef%bd%9e%e6%af%9b%e8%99%ab%e3%81%ae%e3%81%93%e3%81%a8%e3%81%aa%e3%81%a9%e3%82%82%ef%bd%9e/

葛の繁茂-768x1024.jpg)
(手前はオイスカ協定区外。葛に覆われ日光を奪われているクロマツ林)











(四つん這いで進む)


(JR連合会長)

大阪マラソン2026 チャリティランナー募集中(締切10月16日)
7月25日、大阪マラソン組織委員会より「大阪マラソン2026」(2月22日(日))のチャリティパートナー(寄附先団体)に認定されたとの通知をいただきました。2014年から連続認定いただいています。
https://www.osaka-marathon.com/
あわせて、チャリティランナーの募集も開始しました!締め切りは10月16日です。今年は40名の出走を目標に募集します。ぜひお知り合いの方にもお知らせください。
https://www.osaka-marathon.com/2026/runner/entry/apply_c/
第14回JR名取駅東西通路写真展 ~9月28日(日)まで
吉田です。いつも、とっても簡素な写真展ですが、震災から15年で14回目の名取駅写真展です。市民の皆さんに見てもらいたく、ずっと続けています。通りがかることがあれば、ぜひご覧ください!





【ご案内】柚原結女さん(東北大農学部3年)のウズベキスタン体験をゆっくり聞く会
急ぎの告知です。忙しい彼女が少しゆっくりできる夏休みに、温めていた勉強会を!ということで。
9月27日(土) 公募ボランティア日の翌日です。じっくり時間をかけて話してもらいたいと思います。
(ちなみに、すでに6人申込あり)


日 時:9月28日(日) 10時~12時
場 所:JR名取駅西口1階コミュニティープラザ
*無料駐車場は東口です。希望の方は事前連絡ください。先着10台。
*会終了後、駅東西通路の写真展を撤収します。
過去最大人数での葛刈り
吉田です。よりによって、仙台で観測史上最高気温37.1度(仙台空港34.1度)を記録した日でしたが、仙台トヨペット全社員の半数以上269人と、指導陣の宮城中央森林組合・松島森林総合14人、リピーター6人、職員3人による葛刈りは無事終わりました。
指導陣は8時から名取事務所で最終打合せ。開始直後、仙台トヨペットご担当から「危険な暑さ。社長判断で、今日は半日で切り上げたい」と電話がありました。日中は風がありそうなので、昼で様子を見るつもりでしたので少しガッカリしましたが、「承知しました!」と返答。打合せ中の森林組合ベテランからは「冷静な判断だ」と複数の声。全員納得。スパッとさすがの判断!と思いました。
普段のボランティア受け入れと何もかもが違いました。2018年まで実施した500人規模の植樹祭のような形式です。朝はだいぶゆっくりなのが違うぐらい。
8時半過ぎから指導陣車両10数台で現場確認。そして9時半から同社車両70台が続々と集結。すったもんだの連続(笑)10時10分の定刻から開会式・諸注意・簡単なKY(危険予知)活動。そして約90台が6班に分かれ、班長車を先頭に縦列で4m幅作業道を移動して各現場へ。11時前から作業開始。20分作業・10分休憩×3セット。
ボランティアにお願いした場所としては、過去最悪の現場でもありました。私が刈った葛の根は、大きいサツマイモ以上の直径20㎝。事前資料とわずかな当日説明で、作業精度は決して高いとは言えませんが、思っていた場所の6割以上に人の手を入れることができました。それでも森林組合の佐々木君が言いました。「人海戦術に勝るものはない」と。皆さん、本当にありがとうございました。この続きは9月6日の公募日以降、今月末まで。
佐藤社長とは長いお付き合いをさせていただいています。当日は朝一番に来て、指導陣の現場確認にも同行し、社員と同じように作業し、全社員が帰るのを見届け、指導陣とゆっくり談笑してお帰りになりました。トップのこういう姿が社風になっていくのかなと。「やり方を再検討して、必ず来年も!」とのことでした。望むところです!
今回は、15年前の立ち上げから行動を共にしてきた森林組合、松島森林総合、ボランティアが年に1度、朝から一緒になって作業することの意義を感じました。作業班のみんなにもボランティアの仕事を知ってもらう機会でもあり。身内の結束を固めるこれ以上ない機会でした。年に一度のこういう機会を続けたいと思いました。
また、2014年の初植栽以来10年以上、夏も冬も一緒に頑張ってきた森林組合の土井さんが病気で急逝され、この日の作業時間帯は告別式。火葬の時間に手を合わせていた人もいたそうです。我々らしい弔いが出来たと思います。ご冥福を心からお祈りいたします。




















