国・テーマ SDGs

フィリピン

数多くの活動拠点で多彩な取り組みを

フィリピンにおけるオイスカ活動は、1963年の農業研修生受け入れにさかのぼります。
その後1967年には5名の農業開発技術員が派遣され、本格的な活動が開始。当初はオイスカ・フィリピン総局が受け入れ機関となり、民間ベースで稲作のデモンストレーション農場を設立。その後は、フィリピン政府が進める食糧増産運動の一環として、農村青年のための研修プログラムを実施してきました。

同国には、現在7ヵ所の農業研修センターがあり(うち5ヵ所は現地組織であるOB会等へ移管済み)、人材育成を行っており、卒業した研修生のうち1376名が日本での研修を経て故郷で活躍しています。
そうした人材が担っている取り組みの多くが、緑化活動で、山岳地植林事業、マングローブ植林はそれぞれ3ヵ所で実施しているほか、「子供の森」計画には、全国で1,141校が参加。ヌエバビスカヤで約600ha、イロイロでは約1,000ha、マングローブはルソン島南部で累計520haに及ぶ植林実績となっています。

世界でも有数の災害多発国フィリピン、気候変動による台風の巨大化等ますます、同国を取り巻く環境は厳しくなることが予想される中、防災・減災を自然の力を活かして行う考え方Eco-DRR(Ecosystem-based Disaster Risk Reduction) が注目されています。この考え方を軸に、今後も各地の植林そして「子供の森」計画を実施していくほか、同じく自然の力を活かした持続可能な産業である養蚕業の育成にも力を入れていきます。
一方、互恵的な国際協力としての技能実習生の育成・日本への招へい等、産業人材の交流においても、より一層力を注いでいきたいと思います。

人口
1億1,289万人 (2023年4月IMF推計値)
一人当たりのGDP
3,905USドル(同)
森林率
24.11%(2020年FAO公表値)