定置型有機循環農業普及プロジェクト

場所
東ニューブリテン州・ラバウル
活動開始年
2002年4月
受入機関
オイスカ・ラバウル支局

持続可能な農業を目指して

 ラバウル・エコテック研修センターでの人材育成活動が軌道に乗り、外部での出張指導、普及などを考えていた矢先、日本のコスモ石油エコカード基金から熱帯雨林保全活動を支援したいという申し出がありました。

 現地では焼畑が慣行的に行われており、徐々に持続可能でない形での耕作が進みつつある中、定置型の農業を指導していく必要が生じていました。そこで、かねてからそうした懸念を持っていたニューブリテン島において、稲作の普及活動、新たな地場産業の育成事業などを開始しました。

 現在の活動は、活動開始以来続いているニューブリテン島南岸での稲作指導のほか、人材育成施設としての研修センターの研修内容の充実、環境保全のための収奪型ではない地場産業の育成、刑務所での囚人を対象にした出所後、役に立つ農業技術の指導など多岐にわたっています。

 コスモ石油エコカード基金にはこうした活動に多大な理解をいただき継続して支援をいただいています。

近況・今後の方針

近年は、都市へのアクセスの悪い地域での稲作普及に力を入れています。焼畑と同様に熱帯林減少の一因となっている民間伐採業者などによる不当な土地の利用・買収を阻止する べく、現地住民と協力して彼らの土地を保護区として国に登録する活動なども進めており、今後もこれらの活動を通して現地の農業普及と環境保全に貢献していきます。