インドネシア・スカブミ研修センター

場所
ジャワ島スカブミ県
活動開始年
2000年2月
受入機関
オイスカ・インドネシア研修生OB会

国家の基盤としての農業を担う、農村青年の育成を目指して

 ジャカルタ南部チブブールにオイスカがはじめて農業研修センターを開設したのは1981年のことでした。以来諸般の事情により研修センターの所在地の移転を何度か余儀なくされる不運に見舞われたものの、一貫して全国からやってくる青年達への農業研修活動を継続してきました。2000年2月、かねてよりオイスカの人材育成事業を高く評価していたスカブミ県政府より土地の提供を受け、同県チメンテン地区に新たに研修センターを移転、スカブミ研修センターとして活動を開始することになりました。

ニーズに応じた研修コースが充実
OBの自立支援事業も実施

 センターでは、蔬菜栽培、畜産(鶏・羊)、アグロフォレストリーを柱とした循環型有機農業のほか、農産物加工や縫製、保健・衛生等を学ぶ女性生活改善コース、そして簡便な家具等の製作技術を身に付ける職業木工訓練コースを開設、研修生に指導しているほか、研修生OBの自立支援事業の一環として、電照菊の苗を生産し日本へ輸出する菊栽培プロジェクトを支援しています。また、「子供の森」計画やマングローブ植林プロジェクト、スカブミ県植林プロジェクト等各種植林活動及び教育機材支援事業の調整も、同センターで行っています。

近況・今後の方針

 近年、センターがこれまで取り組んできた人材育成部門・環境保全部門における地道な活動が広く評価されるようになってきており、両部門における協力の要請がスカブミ県のみならず国内の様々な団体から寄せられるようになってきています。今後は、これまで研修に限定されていた農業部門において、より自然への負荷が少ない有機農業の地域農村社会レベルへの普及に着手する一方、国内で頻発する自然災害により高まりつつある人々の環境保全に対する意識を更に高揚すべく、環境教育を通じた啓発活動を進めていく予定です。