本研修センターは、ネグロス島の経済を支えてきた砂糖きび産業の低迷を受け、単一プランテーションに頼らない農民自ら取り組む農業者育成を目指して設立されました。

　研修センターで学ぶ青年は、主に農村の農業後継者です。最近では、センターのあるネグロス島内だけではなく、隣のパナイ島からも研修生が集まっています。センターでは稲作を中心に蔬菜栽培の研修を行っています。蔬菜栽培は、在来種だけでなく、日本の品種を含む様々な種類のものを栽培しており、近隣の方々から根強い支持を受けています。また、センターの敷地内に大きなひまわり園を作り、開花時期には現地の新しい観光スポットとしても注目を集めています。

　近年では、西ネグロス州政府の支援を受け、新たな教室や宿泊施設が完成しました。養蚕事業の農家研修はもちろん、州政府と協働の研修プログラムや日本語授業の実施など、人材育成活動に力を入れていきます。また、センター内には武道場もあり、日本のスポーツや音楽といった文化を広め、更なる積極的な日比交流に努めます。