
2月5日、フィリピン最北部アブラ州のオイスカアブラ農林業研修センターに、北海道支部・宮城県支部と協働して、念願のトラクター(クボタ製新車57馬力・総額449万円)を寄贈することができました。当地の水田・畑ではいまもカラバオ(水牛)による耕耘が中心という、国内でも極めて遅れた状況です。当センターは、当地における農業等の「One Stop」(なんでも相談所)的存在を確立しており、当然このトラクターは地域の農民に低利でリース供与も行うことになっています。
オイスカ関西支部は、2023年に創立30周年を迎えたことを機に、アブラ農林業研修センターの運営を長期継続支援することを決定。支部会員からの会費を原資として、2年かけて100万円を捻出し、他の2支部とともに購入をサポートしました。
当地は国内最貧10州に位置づけられ、災害多発地帯でもあり、近年では2022・2023年の地震、2023・2024年は水害や、そして毎年山火事・干害にも見舞われます。オイスカは1985年にフィリピン政府の要請で、現国立アブラ大学の敷地内農場で清水利春氏(現オイスカ関西センター所長)を中心に技術指導を開始しました。アブラ農林業研修センターは1991年に設立され、所長にはデルフィン・テソロ氏(オイスカ西日本研修センターで1986年で研修)が就任し、以来400名以上の青年に農業技術研修を継続中で、近年は日本での技能実習派遣前研修(半年前後)の主要拠点に位置付けています。それと並行して、緑化活動の一大拠点でもあり、州内70%以上の学校で「子供の森」計画を進め、コミュニティーフォレストや長距離街路樹を展開し、現在は100haのはげ山造林に取り組んでいます。
アブラ州での活動を紹介した動画は⇒コチラ
なお、当地を含む北部ルソンでの「子供の森」計画については、JR西日本「WESTERポイント」で100ポイントから支援できます。ぜひご協力ください。⇒ 「WESTERポイント」HP



乾期の圃場
