10月21日(月)、オイスカ高松推進協議会(松野誠寛会長)は一宮小学校4年生に「世界の森林と日本の森林」をテーマに出前講座を実施しました。
4年生の社会科の学習に「くらしを守る」「住みよいくらしをつくる」という内容があり、同校では、「森林チーム」「水チーム」など4チームに分かれて勉強しており、オイスカに「森林チーム」35名への授業が高松市環境保全推進課を通じて依頼されました。
当日は、スタッフの問いかけに皆んな元気よく手を挙げて 発言し、積極的な授業展開となりました。
今回の出前講座で、「日本の森林」の状況について知っている子供が少ないことを認識しました。子供にとって、「世界には日本も含まれている」というのが私の印象でした。
現在、周知のとおり世界の森林は減少しています。
環境省のデータでは2000年から2010年の世界全体での純消失面積は年間520万ha(日本の国土の14%)だそうです。この数字だけを見ると世界中で森林が減少している印象を受けますが、詳しく調べると、植林活動の盛んな国(例えば中国)では森林面積を増加させている結果がでています。
そこで日本の森林ですが、林野庁のデータによると過去50年間、横ばいであることが分かります。
そして何より、スギやヒノキ等は使わなくてはいけない段階にきています。1945年の終戦後「拡大造林政策」が実施され、植えられた木々が収穫期を迎えているからです。人工林は「使う」ことを目的として植えられているため使わなければ、サイクルが崩れて森林が荒廃してしまうのです。
こうした現状を知ってもらうため、オイスカの「森のつみ木広場」では、子供たちに「間伐」という言葉も覚えてもらうように活動していますが、一宮小学校の学童保育では夏休みになると毎年「森のつみ木広場」を開催しており、複数の児童が「参加したことがある」と答えていました。
「間伐」の役割は「密集した木を抜き採り健全な森を維持する」ことです。
夏休みに「森のつみ木広場」に参加した児童は、今回の授業で「間伐」の意味を更に理解することが出来たのではないかと思います。参加したことのない児童も今回の授業が一つのきっかけとなり、何かの機会に「そういえば…」と思い出してくれればいいなあと思います。
児童のみなさん、次は「日本の森林」の歴史に触れてみてください。
今は森林率7割の日本にも「はげ山」など荒れ地の時代があったこと、自然災害の多い日本に生まれた昔の人達が「森林」をどのように利用して、自然災害を防ぐ努力をしてきたか等を調べると面白いと思います。
一宮小学校の皆さま、貴重な機会をありがとうございました。(事務局:廣野)
【追記のご案内】
来日中の「子供の森」計画こども親善大使一行(インドネシアとタイ)を迎えてのイベントが10月28日(月)夕方、大阪市内で開催予定です(詳細はコチラ☞ https://oisca.org/blog/?p=28528)。
多くの方のご参加をお待ちしております!(事務局:池田)
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