四国支部事務局の池田です。
今年2020年は国連生物多様性の10年の最終年でオイスカも深く関わっている「グリーンウェイブ」(☞ https://oisca.org/news/?p=3563 )が、3月1日から6月15日まで実施され、生物多様性に関する理解が進むよう本部を中心に引続き取組みますが、2月8日(土)第6回生物多様性フォーラム(主催:香川県、共催:NPO法人みんなでつくる自然史博物館・香川)が高松市内で開催されたので参加しました。
今回は昆虫学者であり2017年ヒアリ日本上陸の際には専門家としてマスコミを通じて生態など解説された国立環境研究所の五箇公一先生による「生物多様性の逆襲‐人間社会に迫る生物学的リスク‐」と題した基調講演が行われましたが、サングラスに黒づくめの服装というコワモテな姿ながら気さくな人柄が人気となり、バラエティ番組にも出演されることもあるためか小学生から年配の方まで幅広い世代が参加され会場は満員!大盛況でした!!
冒頭、生物多様性という言葉を、DNAのレベル・種のレベル・生態系のレベル等に分けて説明された後はボリューム溢れる写真やデータの数々を紹介しながら話してくださいましたが、時に自身が出演している毎週金曜日23時~の某テレビ番組共演者とのツーショットを披露されたり、ダニ学専門家としてダニ愛を熱く語られたりして、飽きることない一時間余りの講演でした。
侵入生物専門家として、ヒアリやデング熱ウイルス、マダニが媒介するSFTS等の生態も解説してくださいましたが、「環境の変化とグローバル化によって本来野生生物の世界に留まっていた病原体や感染症が人間社会に拡大し急速に身近に迫ってきている」という警鐘や「生物多様性保全はエコではなく生態系の頂点に立つ人間のエゴです」という言葉が心に残り、私がオイスカの国際協力ボランティア研修を受けた際に教えていただいた「人間は、動物の首長たる霊長類の頂点に位置しているので、生活の在り方など他の生物に与える影響の大きさを考えて生きることが大切です。」という言葉を思い出しました。貴重な基調講演ありがとうございました。
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