2月7日 「富士山の森づくり」推進協議会2024年度 総会を実施しました
2月7日、東京農業大学 国際センターにて、「富士山の森づくり」推進協議会2024年度総会を実施しました。
今年度の総会前の講演では、「富士山の森づくり」に計画段階から関わっていただいている専門家より「富士山の森づくり」のこれまでの取り組みと成果、今後の検討課題などについてお話いただきました。加えて、本活動を森の公益的機能の経済的な価値の視点からも評価いただき、協議会として目指している100年の森づくりのために、私たちがどのように森に向き合い森づくりの方向性を決めていくかを考えていかなければならない、との投げかけもいただきました。
それに引き続いた総会の中でも、18年目を迎えた「富士山の森づくり」が育林中心の活動となり、木が生長していくと共に下層植生も豊かになっており、今後どのように森を活用し、人の営みの中で森と関わっていくことができるかについて、話題提供や意見交換が行われました。
話題提供では、かつて山梨県の職員として林業行政に関わった方から「モニタリングのデータをどのように解釈して施業に結びつけ、その作業が良いものになるよう議論していくことが大事」といったコメントや、「生物多様性や公益的機能の金額換算など、どこを注視して100年に向けて管理・誘導していくかが重要」とのご意見もありました。また、ハーブやアロマテラピーといった植物療法を学ぶ場を提供されている方から「植物と人との関りの中で暮らしと文化が出来上がり、それは森自体の健やかさにも繋がるということを意識できるプログラムがこの森づくりの中で実現できると嬉しい」とのお話もいただきました。
参加いただいた協議会メンバーからは、「森林の公益的機能の経済的評価や健康増進効果などへの関心とともに、ボランティア活動への参加者にそれらを周知していきたい」との意見や、「専門的な施業はプロにお任せするが、企業として活動の情報発信を行うことで啓発や助成金の活用につなげていけないか」などの提案もいただきました。
来年度は引き続き、獣害対策ネットの補修作業を中心に森が育つために必要な施業を行ないながら、今後の森づくりについて関係者の意見を取りまとめ、次期活動に向けた準備も行っていく予定です。
