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- 2022オイスカ冬募金
環境劣化の影響が、将来の世代に大きくのしかかろうとしています。
オイスカは、「人を育てる」ことを中心に据え、環境の劣化を止め、
持続可能な社会を実現します。
オイスカのすべての活動の土台は、土づくりから始まる持続的な農業の実践を通じた「人材育成」です。地域住民に根気強く語りかけ、課題の解決に向けて一歩踏み出そうという意志を養い、住民を組織し、ビジョンを示し、手本を見せ、導くことができる人材の育成に60年間取り組んできました。これまで国内外の研修センターで研修を修了した若者は約37,000人。地域のモデル農場を経営する者、緑化プロジェクトをコーディネートする者、教育機関で指導にあたる者など、各方面で、持続可能な社会を実現するために取り組んでいます。
何十年も絶え間なく続いてきた消費と生産によって引き起こされた地球規模の危機。オイスカが活動するアジア太平洋地域の国々でも、環境の劣化を止めるために、さらに多くの支援を必要としています。
住み続けられる未来の実現のため、ぜひご協力お願いします。
「2022オイスカ冬募金」へのご支援とご協力に心より感謝申し上げます。
おかげさまで、多くのみなさまから、たくさんのあたたかいお気持ちをいただくことができました。
おひとりお一人のあたたかい気持ちの重なりが、大きな額になったことに感謝するとともに、住み続けられる未来の実現をめざすオイスカへの期待をひしひしと感じます。
未来の子どもたちが健やかに暮らすことができるよう、オイスカに託していただいた保険を大切に使わせいただきます。
今後も、オイスカのビジョン「人々がさまざまな違いを乗り越えて共存し、自然と調和して生きる世界」の実現を目指して、地道にそして着実に活動を続けて参ります。
引き続き、活動をお見守りいただけましたら幸いです。
啓発普及部 鈴木和代
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ーオイスカの取り組みー
いただきましたご寄附は、オイスカの公益事業全般に使用させていただきます
オイスカ創立当初の1960年代、インドからの要請に応じ、食糧危機に苦しむ人たちのため、日本から技術者を派遣して農業技術の普及に努め、食糧増産に貢献しました。この経験を活かし、アジア太平洋各地にモデル農場や研修センターを設置し、農業技術を指導する活動を続けてきました。
国づくりの基礎は農業にあると考え、農村部の人々が衣食住を満たしながら自然とも調和した暮らしを実現できるよう、地域住民とともに対策を考え、持続可能な開発を展開しています。
また、地域の資源を活かした有機循環型農業や養蚕の普及などの地域全体の産業育成につながる活動も展開。また、村のため池や道路などのインフラ整備活動、小規模融資といった活動も行っています。
育てた森で、山菜栽培や養蜂といった森林を活用した生計向上の取り組みも広がっています。
オイスカは、いのちの源である太陽や水、空気、土が永く未来にわたって守られ、すべてのいのちが健やかに生きる世界を目指して、水や土、植物、動物、人間の生活の土台となる森づくりを1980年から続けています。
森は、風や砂、潮、土砂崩れなどから人々の生活を守る役割を果たしています。近年、台風の大型化や集中豪雨、干ばつなどの気候変動の影響で、想定を超える規模の災害が世界各地で発生しています。災害から地域を守るため、タイやフィリピン、インドネシアで、森林を含む生態系全体を育て、災害に強い地域づくりが進んでいます。
子どもたち自身が学校や地域で苗木を植え、育てていく活動を通して、「自然を愛する心」や「緑を大切にする気持ち」を養いながら緑化を進めていくプログラム「子供の森」計画。
1991年にフィリピンの17校から始動したプログラムは、世界中でさまざまな環境問題が深刻化する中で年々各地からの活動要請が増え、2021年度末現在で、37ヵ国5,406校に広がっています。
オイスカの活動の土台は、土づくりから始まる持続的な農業の実践を通じた「人材育成」です。
地域住民に根気強く語りかけ、課題の解決に向けて一歩踏み出そうという意志を養い、住民を組織し、ビジョンを示し、手本を見せ、導くことができる人材の育成に創立以来60年間取り組んできました。こうして育った人材が、地域住民と共にオイスカの生計向上や緑化プロジェクト、「子供の森」計画などに取り組んでいます。
福岡、香川、大阪、愛知の国内4ヵ所の研修センターでは、住み続けられる未来のために活躍できる人材となるよう、日々、海外からの研修生と向き合っています。
環境保全の一環として、1990年代から国内の森づくり活動が盛んになりました。全国13の地方組織が中心となり、地域の人々とともに森を育む活動を続けています。
山梨県では、世界遺産に登録された富士山で、虫害で損なわれた100ヘクタールの森林の早期再生を目指す「富士山の森づくり」をはじめ、企業や団体、自治体との協働で参加型の森林保全活動を行っています。
宮城県では、東日本大震災の津波で失った名取市の海岸防災林100ヘクタールを再生する活動を2011年から行っています。
ー私たち、住み続けられる未来を目指していますー
オイスカの訪日研修を修了したOBOGたちの帰国後の活動と、それがどのように地域全体や未来に向けて波及しているのか紹介します。
オイスカの研修が人生の転機
マリベル・バセナ
ヌエバビスカヤ州立大学 准教授
【2006年中部日本研修センター管轄のシイタケ栽培専門研修OG】
私は、フィリピンのヌエバビスカヤ州カヤパという地域で高地に住む農民の生活改良普及員をしていました。2000年11月から2004年3月まで、オイスカから派遣された伊東さん(愛知県出身 シイタケ栽培指導専門家)が農民の生計向上のためのシイタケ栽培の普及活動をしていたので、オイスカのことはよく知っていました。農民の生計向上のためには、この地域の特産や産業が必要だと思っていました。
ある時、この地域の気候を活かしてシイタケを特産品にするために、伊東さんの推薦で日本でのシイタケ栽培の研修の話をもらいました。2006年から愛知県のシイタケ農家の鈴木さんのところで、オイスカの委託研修生(※)として1年間の研修を受けました。シイタケの栽培過程でとても大切な胞子の取り方や培養方法を学びました。研修先の鈴木さんは、言葉の壁がある中でも、一つひとつ丁寧に教えてくれました。鈴木さんから教わったことをすべて書き留めたノートは、今でも私の宝物です。
日本での研修を終えて帰国後、カヤパ地域の自治体と共同でシイタケプロジェクトを始めました。気候が違うので日本で得た知識をそのまま使うことはできず、自分なりに試行錯誤してフィリピンの気候にあった方法を考えました。自分以外にシイタケ栽培に詳しい専門家がいない中で、研修先の鈴木さんがフィリピンまで訪ねてきてくれ、私が農家に教えている技術が正しいかどうか確認してくれたことはとても嬉しく、心強く、ありがたい気持ちになりました。努力が実を結び、今では、カヤパ地域はヌエバビスカヤ州のシイタケの一大生産地となりました。
私は、農家の収入向上のため、カヤパ地域だけでなく、他の地域や州へもシイタケ栽培を広げたいと考えていました。シイタケ栽培で雇用と収入を向上させて地域経済を発展させ、同時に栄養改善もしたいと考えていたヌエバビスカヤ州立大学との考えが一致して、この大学のキノコ研究室の教員となりました。
現在、私が開発したシイタケ栽培技術は、近隣の州にも広がり、農業関連雑誌にたびたび取り上げられ、全国紙に掲載されたこともあります。
私は、日本でオイスカの研修を受けたことが人生の転機となりました。研修期間中に、「まずやってみる」ことの大切さを痛感し、そして、得た知識を活用して社会に貢献することが何より重要だと思いました。
私の今の仕事のパフォーマンスを上げる原動力は、シイタケ栽培指導専門家の伊東さんの仕事への情熱に接したこと、家族のように接してくれた研修先の鈴木さんの優しさです。そして、鈴木さんのお宅ではホームステイができなかったため(※2)、車で20分ほどの彦坂さん(オイスカ研修センター指導員の家族)のお宅でホームステイをさせていただき、日本語もままならない私を娘のように受け入れてくれたことにとても感謝しています。
(※)オイスカ委託研修生:研修センターでの農業全般の研修ではなく、特定の分野に特化した農家での研修。現在この制度はありません)
(※2 オイスカ委託研修生は、通常、研修先農家にホームステイしながら研修をする)
子どもたちの笑顔を見ることが大きなやりがい
ニッチャー・ナリーチャン(ニックネーム/オッブ)
オイスカタイスタッフ【2005年四国研修センターOG】
私は2002年にオイスカタイの一員となりましたが、最初はただバンコクへのあこがれだけでオイスカに入りました。
そんな中、2005年に四国研修センターで3ヵ月間の研修を受け、日本語が少し話せるようになり、日本人の忍耐力、一生懸命さ、仕事への真摯な姿勢などを学びました。その経験を糧に、現在、植林や生計向上プロジェクト、「子供の森」計画、企業や団体からの個別支援プロジェクトなどのすべてのプロジェクトの会計業務を担当。その傍ら、タイ中部アユタヤ県での「子供の森」計画のコーディネーターとして、子どもたちへの環境教育活動をこれまで15年以上続けています。
アユタヤ県のワットラムッド学校やタコー学校では、自作の環境ブックを使い、子どもたちと一緒に環境の大切さを学んだり、環境への負荷が少ないアロエなど植物由来の石鹸を一緒に作ったりして、環境保護への理解を深めてもらえるよう、体験型の活動も取り入れています。「とても楽しい」「この活動が大好き」などの感想を子どもたちからもらい、さらに活動を充実させたいというモチベーションにもつながっています。
こうして15年以上積み上げてきたノウハウをさらに活かしながら、オイスカタイの若手スタッフのブロイ(2020年度四国研修センター研修修了生)と共に活動に取り組み、スタッフの育成のため、現場で指導にもあたっています。
今後も、「子供の森」計画の環境教育活動をしている学校の子どもたちの中から、未来のリーダーが生まれるように頑張っていきたいと思います。
若者が農業をしたくなる仕掛けが必要
ムルヨノ・ヘルランバン
オイスカ・カランガニアル研修センター所長【1981年西日本研修センターOB】
40年以上前の1981年、西日本研修センターで有機農業の研修を受けました。農業の技術はもとより、「自然と調和して生きる世界」を実現しようと、研修センターの所長はじめ、スタッフ全員が農場で共に土を耕し、汗を流すオイスカの研修の精神にとても心を動かされました。
帰国後に中部ジャワ州のカランガニアル農業普及所の所長に就任し、その敷地内で、私財を投じてオイスカの農村青年研修プログラムを立ち上げました。そして、1993年に日本からの支援でオイスカ・カランガニアル研修センターを建設し、本格的に農村青年研修を始めました。29年間で研修センターを巣立った青年は約700人。研修終了後、出身地で営農する者、地元企業に就職する者、オイスカの研修センターのスタッフやプロジェクトのコーディネーターになる者など、各方面で活躍している姿を見ることは私の喜びです。現在も、地元の中部ジャワ州や東ジャワ州、カリマンタン地域、島しょ部のマルク地域から、年間約50人の研修生を受け入れ、野菜や米、メロン、養鶏などの研修をしています。
研修センター運営のための補助的事業として、1996年から採種試験栽培を始め、1998年に種苗会社を設立しました。日本企業との協働で、中部ジャワ州へナスやトウガラシ、メロン、ナガマメなどの野菜の種を提供しています。
こうした20年以上の環境分野での貢献を認めていただき、2001年には、インドネシア大統領から、「KALPATARU」という褒章をいただきました。
コロナ禍のため、長期間の研修プログラムの受け入れを中止していましたが、今年から再開し、研修センターには研修生の元気な声が響き、活気が戻っています。一方で、若者が都会に働きに出てしまうなど、農業離れが進んでいます。この地域ではまだ一般的ではないハウス栽培を普及するなど、若者が農業に取り組みたくなるような仕掛けが必要だと感じています。農村地域に住む青年たちが、職を求めて都会に出ることなく、農村でも活き活きと活躍できるよう、これからも青年の育成に力を注いでいきたいと思っています。
ーあなたの寄附で、できることー
<活動1>~<活動5>はオイスカが国内・海外で取り組んでいる主な活動です。
国内の研修センターで、海外からの研修生が7日間の研修を受けることができます。
自ら考え、行動することを基本とし、持続的な農業の実践や地域との交流、多国籍の研修生との共同生活を通じ、地域の発展を担うための素養を身に付けられます。
塩分が高い土や乾燥にも耐えられる苗木を植え、0.2haの沙漠を緑化することができます。
訪日研修生OBがコーディネーターとなり、2030年までに40,000haの緑化を実現する計画です。
森づくりの現場で、ボランティアへの作業指導や安全管理のほか、ボランティアでは難しい危険を伴う森林整備作業をする林業作業員1人を半日雇用でき、健全な森づくりを進めることができます。
家庭菜園の技術研修と有機肥料や種などの提供を受けることで、困窮家庭1世帯の生計と栄養の改善を図ることができます。
複数校の子どもたちが集い、環境教育や自然体験などを目的に行われるエコキャンプに2人が参加できます。環境を守る仲間として、学校の枠をこえた友情を深め、学びあう機会となります。
—ご寄附の方法―
下記いずれかの方法で任意の額(1口1,000円~)をお振込みください。
■郵便振替/銀行振込■
※銀行振込の場合は、「振込日、ご住所、お名前、メールアドレス(FAXの場合)、生年、寄附金額、冬募金である旨、興味 ・関心のあるオイスカの取り組み(上記<活動1~5>のうち1つ)」を、別途メールまたはFAXにて、下記のお問い合わせ先までご連絡ください。
E-mail kaiin@oisca.org /FAX 03-3324-7111 公益財団法人オイスカ(担当:吉田・林・鈴木)
■オンラインクレジットカード決済■
※他の募金と区別するためアンケートの自由記載欄に「冬募金」とご記入ください。
また、興味 ・関心のあるオイスカの取り組み(上記<活動1~5>のうち 1 つ)をご記載ください。
➡寄附プラットフォーム「シンカブル」からもご支援いただけます!
寄附控除が受けられます
当法人は平成23年2月1日、内閣総理大臣の認定を受けた公益財団法人です。
そのため、当法人に対する寄附金や賛助会費は税制上の優遇措置が適用され、所得税や法人税の税控除、個人住民税の税額控除(但し、条例で首長の指定を受けている自治体のみ)が受けられます。
➡税制上の優遇措置について(個人) ➡税制上の優遇措置について(法人)
【お問い合わせ先】
公益財団法人 オイスカ (担当:吉田・林・鈴木)
〒 168-0063 東京都杉並区和泉 2-17-5
TEL:03-3322-5161 FAX:03-3324-7111
E-mail:kaiin@oisca.org