概要・会長挨拶 役員名簿

概要

関西でのオイスカの歩みは、1973年に会員有志がオイスカ関西推進協議会を設置したことに始まり、1983年には豊能町にオイスカ関西研修センターが設立され、国内4ヵ所の研修生受け入れ拠点の一つとなりました。以来関西センターで受け入れた研修生は17ヶ国、401人に達し、近年はフィリピン・ルソン島北部のアブラ州および隣州の南イロコス州出身者に絞った技能実習生の受け入れを行っております。1993年にはオイスカの海外協力活動全体を後押ししてきた推進協議会は関西総支部と名称を変え、さらに2011年に関西支部と改称しました。そして、2023年は支部設立30周年、関西研修センター40周年を迎えます。

●歴代支部会長
関西推進協議会会長(時期記録なし) 森下泰氏(元参議院議員、森下仁丹㈱代表取締役会長)
初代会長(1993年-2000年) 宇野収氏(元関西経済連合会会長、東洋紡㈱代表取締役会長)
第2代会長(2001年-2004年)熊谷信昭氏(元大阪大学総長)
第3代会長(2004年-2015年) 鈴木供氏(元兵庫県立大学学長)
第4代会長(2015年-2022年) 岡崎昌三氏(ネクスタ㈱代表取締役会長)
第5代会長(2023年-)上村良成氏(西日本旅客鉄道労働組合中央執行委員長)

●主な活動
①フィリピン北部アブラ農林業研修センターの後方支援
アブラ州は裸山ばかりの山岳地帯で平地が少なく、フィリピン全州のうち貧困率がTOP10に入ります。また、世界3位の災害脆弱性の同国のなかでも「災害の百貨店」と称される厳しい環境に置かれており、ほぼ毎年のように起きる災害の際は、研修センターが救援活動の拠点になります。オイスカ10ヵ年計画(2021-2030)では当地域を最重点地域の一つと位置付けました。

1991年、現在の関西研修センター清水利春所長と、現在のオイスカアブラ農林業研修センターのデルフィン・テソロ所長が中心となり、アブラ農林業研修センターは設立されました。それ以来、天然資源環境省や州政府と常に連携して活動しております。学校を中心とする緑化・環境教育活動を行う「子供の森」計画は、同州小・中学校の30%を占める121校・103haで、コミュニティーフォレスト造林も約50haで実施されました。なお並行して、地域住民への農業技術指導(有機農業・土壌改良・アグロフォレストリー・接ぎ木等)、栄養改善セミナーなどとセットで行っております。

2023年度、関西研修センターでは、26回目となる植林ボランティアツアー(10月7日-14日)を実施します。募集締切6月30日です。

②技能実習生に関する理解促進
アブラ農林業研修センターの研修内容は、減農薬・有機農業、果物などの食品加工、牛・豚・鶏・ヤギの飼育、溶接・塗装・機械修理、造林などを6ヵ月~1年コースの研修を行っており、その研修生の累計は401人にのぼります。

さらにその中から選抜され、関西研修センターと連携して育成したアブラ州などの訪日研修生・技能実習生・特定技能実習生は193人です。2023年4月現在、畑作・畜産・養豚・工業包装・溶接・鉄筋施工・さく井・自動車整備などの技能実習生43名、特定技能実習生9名が国内13社のオイスカ法人会員企業に在籍中です。

2023年秋、東京本部とともに「トークイベント2023秋」を大阪で実施し、アブラ州・南イロコス州における①②の活動をレポートする予定です。

③大阪マラソンへのチャリティーランナー参加
~東日本大震災復興支援「海岸林再生プロジェクト第2次10ヵ年計画(2021-2030)」支援~
オイスカの実施する当プロジェクト(宮城県名取市・全長5㎞・100ha)は、2014年の第4回大阪マラソン以来寄付先として連続認定され、毎年数10名のチャリティーランナーが参加しています。名取市の現場にはこれまで12,000人の8時間従事ボランティアが来訪していますが、その2割弱が関西圏からの参加です。

2023年は、海岸林の活動報告会も適宜開催しながら、大阪マラソン2023チャリティーランナー募集と現場へのボランティア参加を行います。

 

 

会長挨拶

会長 上村 良成(西日本旅客鉄道労働組合中央執行委員長)

 支部設立30周年の節目の年に、長年ご尽力いただいた岡崎昌三前会長の後を引き継ぎ、5代目の関西支部会長と財団参与を務めさせていただくことになりました。皆さま、どうぞよろしくお願いします。

 私の所属するJR西日本は1995年から、そしてJR西労組および上部団体のJR連合は、2004年のタイ東北部スリン県での植林参加を機に、2007年から法人会員となりました。そして私自身も、「関西の集い」をはじめとする各種の活動報告会への出席はもちろん、オイスカ関西「四条畷の森づくり」(終了)、オイスカ山梨「富士山の森づくり」などに毎年参加しました。そして、JR連合勤務のとき、宮城県名取市での海岸林再生プロジェクト支援を担当してご縁がさらに深まりました。

 縁あって関西支部に関わることとなりましたが、これまでの関西支部の活動をしっかりと受け継ぎながら、オイスカの活動を多くの方に知ってもらう努力から始め、仲間を増やしながら、これまで通り参加型でオイスカの推進する国際協力の発展のお手伝いをしたいと思っております。